確定申告2026|基礎控除95万円へ引き上げ!103万の壁や年金還付はどうなる?

【確定申告】2026年改正で103万の壁が消滅?損しない全知識

2026年(令和8年)2月から始まる「令和7年分」の確定申告は、過去最大級の税制改正が反映される非常に重要なタイミングです。

結論からお伝えすると、基礎控除の大幅な引き上げや「年収の壁」の変更ルールを知らないまま手続きをすると、本来払わなくていい税金を負担することになりかねません。例えば、これまでの「103万円の壁」は「123万円」へと変わりますが、ニュースでよく見る「178万円」との違いは正しく理解できているでしょうか。

この記事では、会社員やパート、年金受給者、個人事業主のそれぞれの立場に合わせ、2026年の確定申告で絶対に損をしないための変更点と注意点をわかりやすく解説します。

目次

【2026年提出】令和7年分・確定申告の主な変更点まとめ

今回の確定申告における最大のニュースは、なんといっても「基礎控除」と「給与所得控除」の見直しです。まずは、ご自身に関係がある変更点がないか、ざっくりとチェックしてみましょう。

主な変更点は以下の通りです。

  • 基礎控除の増額:従来の48万円から最大95万円に引き上げ
  • 103万円の壁の撤廃:非課税ラインが「123万円」に変更
  • 学生の扶養控除見直し:「特定親族特別控除」の新設
  • 年金受給者の申告:源泉徴収税額が0円になる人が増加
  • インボイス制度:「2割特例」の適用期限が迫る

これらはすべて、2025年(令和7年)1月1日から12月31日までの所得に対して適用されます。

ここで一つ、とても大切な注意点があります。ニュースなどで話題になっている「178万円の壁」という数字を見かけたことがあるかもしれません。しかし、今回の確定申告(2026年2月提出)で適用されるのは「123万円」という基準です。

「178万円」というのは、さらにその次の年(令和8年分以降)に向けた議論の数字であることが多いため、混同しないように気をつけましょう。今回の申告では、あくまで「123万円」がボーダーラインとなります。

基礎控除が48万円→95万円に!「103万円の壁」は「123万円」へ

パートやアルバイトで働く方にとって、もっとも気になるのが「いくらまで稼いでも税金がかからないか」という点ではないでしょうか。

これまでは「年収103万円」を超えると所得税がかかり始めましたが、今回の改正でこのラインが「123万円」に引き上げられました。なぜ数字が変わったのか、その仕組みを少しだけ詳しく見てみましょう。

これまでの103万円という数字は、基礎控除48万円と給与所得控除55万円を足したものでした。今回の改正では、これらが以下のようにパワーアップしています。

項目改正前(これまで)改正後(今回から)
給与所得控除55万円65万円
基礎控除相当(扶養等の要件)48万円58万円
合計(税金がかからない壁)103万円123万円

このように、控除される金額(収入から差し引ける経費のようなもの)が増えたため、手元に残るお金が123万円までなら所得税はかかりません。

これまで「103万円を超えないように」と年末にシフトを調整していた方も、これからはもう少し余裕を持って働くことができるようになります。

ただし、住民税についてはまた別の基準があります。所得税がかからなくても、住民税だけ発生するケースもありますので、お住まいの自治体のルールもあわせて確認しておくと安心です。

学生バイトの親御さん必見!新設「特定親族特別控除」とは

大学生などのお子さんを持つ親御さんにとって、お子さんのアルバイト収入は頭の痛い問題でした。これまでは、子どもが年収103万円を超えた瞬間に親の税金(扶養控除)がなくなり、世帯全体の手取りがガクンと減ってしまうことがあったからです。

今回の改正では、そうした「働き控え」を解消するために「特定親族特別控除」という新しい仕組みが導入されました。

これは、19歳から23歳未満のお子さん(特定親族)の年収が壁を超えても、いきなり親の控除をゼロにするのではなく、収入に応じて段階的に減らしていこうという優しい制度です。

具体的には、以下のようなイメージで控除額が調整されます。

  • 年収123万円以下:これまで通り、親は満額の控除を受けられます。
  • 年収123万円超〜150万円程度:親の控除額が少しずつ減りますが、ゼロにはなりません。
  • それ以上:収入が増えるにつれて、緩やかに控除額が減っていきます。

この制度のおかげで、「あと1万円稼いだだけで、親の税金が10万円も増えてしまった!」というような逆転現象が起きにくくなりました。

お子さんも年末のシフト調整に悩みすぎず、学業やサークル活動と両立しながら、ある程度自由にアルバイトができるようになります。年末調整の書類を書く際は、この新しい控除欄への記入が必要になるため、書き方を間違えないようにチェックしておきましょう。

年金400万以下で「申告不要」でも…今年は「あえて申告」がトクな理由

「年金収入が400万円以下なら、確定申告はしなくていい」

この「確定申告不要制度」は有名ですが、今年に限っては少し立ち止まって確認してみてください。

実は、面倒でも「あえて申告」をしたほうが、お金が戻ってくる(=トクをする)ケースが増えているからです。

その最大の理由は、今回の大幅な税制改正にあります。基礎控除などの控除額が引き上げられたことで、税金の計算の土台となる「課税される所得」が、これまでよりも圧縮される人が多くなりました。

つまり、年金から毎月天引きされていた所得税が、新しいルールで計算し直すと「実は払いすぎだった」という状態になりやすいのです。

これまでは「計算しても数百円しか戻らないからやめておこう」と思っていた方でも、今回は控除額アップの効果で、医療費控除などがなくても数千円〜数万円単位の還付金を受け取れる可能性があります。

ただし、ここで一つだけ絶対に確認してほしい落とし穴があります。お手元の公的年金の源泉徴収票を見て、「源泉徴収税額」の欄がどうなっているかチェックしてください。

もしここが「0円」になっていたら、そもそも税金を前払いしていないため、どんなに頑張って申告書を作っても1円も戻ってきません。

基礎控除が上がったことで「そもそも天引きされなくなった(税額0円)」という方も増えています。ぬか喜びに終わらないよう、まずは源泉徴収票の数字を確認することが、トクするための第一歩です。また、所得税は0円でも、住民税の申告だけは必要な場合があるので、自治体の広報もあわせて確認しましょう。

【個人事業主】インボイス「2割特例」はいつまで?2026年の対応

個人事業主やフリーランスの方にとって、消費税の申告も悩ましい問題です。インボイス制度開始に伴う負担軽減措置である「2割特例(売上税額の2割を納めればOK)」ですが、今回の2026年申告(令和7年分)でも引き続き利用可能です。

この特例は、今のところ令和8年分の申告まで続く見込みとなっています。そのため、今回の申告で慌てて「簡易課税制度」への切り替え届出を出す必要はありません。

しかし、特例期間が終わった後のことを考えて、今のうちから準備をしておくことは非常に重要です。

特に、卸売業など「仕入れ」の金額が大きい業種の方は、2割特例を使うよりも原則課税の方が税金が安くなるケースもあります。逆に、エンジニアやライターなど経費が少ない業種の方は、特例終了後に税負担が急増するリスクがあります。

今回の確定申告作業が一段落したら、来年以降に向けて「簡易課税」を選ぶべきか、あるいは「原則課税」でいくべきか検討が必要です。会計ソフトのシミュレーション機能などを使って試算してみることをおすすめします。

スマホで完結!e-Taxとマイナポータル連携の進化

「確定申告会場は毎年混んでいて、半日潰れてしまう…」

そんなストレスをお持ちなら、今年はぜひスマホ申告(e-Tax)にチャレンジしてみましょう。

2026年の申告システムは、以前に比べて驚くほど使いやすくなっています。最大の進化ポイントは、マイナポータルとの連携強化です。

これまでは手入力が必要だった「国民年金保険料」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、さらに多くの保険会社の「生命保険料控除証明書」などのデータが自動入力されます。マイナンバーカードをスマホにかざすだけで、面倒な数字の入力が完了するのです。

AndroidだけでなくiPhoneでの連携もスムーズになり、源泉徴収票のカメラ読み取り精度も向上しています。

わざわざ寒い中、税務署の長い列に並ぶ時間を節約して、自宅で温かいコーヒーを飲みながらスマホ一台でサクサク手続きを済ませてしまいましょう。

まとめ:2026年の確定申告は「源泉徴収票」の確認から

ここまで、2026年(令和7年分)の確定申告における重要な変更点をお伝えしてきました。基礎控除の大幅な引き上げや、103万円の壁の変更など、今年は「知っている人だけが得をする」ルールがたくさんあります。

手続きを始める前に、まず行っていただきたい「最初の一歩」は以下の通りです。

  • パート・アルバイトの方:新しい「123万円の壁」と自分の年収を照らし合わせる。
  • 年金受給者の方:源泉徴収票の「源泉徴収税額」が0円でないか(還付の余地があるか)確認する。
  • 個人事業主の方:インボイスの2割特例を適用して申告書を作成し、来年の対策を練る。

税制改正の年はニュースやSNSで情報が錯綜しがちですが、ご自身の「源泉徴収票」にある数字こそが確実な事実です。まずはそこを確認し、基礎控除アップの恩恵をしっかりと受けて、損のない確定申告を乗り切ってください。

複雑で不安な場合は、国税庁のチャットボットや、お近くの税務署に早めに相談することをおすすめします。

さあ、今すぐ手元の源泉徴収票を取り出して、金額をチェックしてみましょう!

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