「健康のためにサプリを飲み始めたはずなのに、なんだか足の親指に違和感がある」「健康診断の結果を見たら、急に尿酸値が上がっていて驚いた」という経験はありませんか。
その原因、もしかすると毎日飲んでいる栄養補給薬に含まれる「プリン体」にあるかもしれません。
実は、胃腸に優しいとされるエビオス錠でも、体質によっては痛風のリスクを高めてしまう可能性があるのです。
本記事では、なぜエビオス錠で尿酸値が上がるのか、具体的なプリン体の量や身体への影響について、専門的な視点をわかりやすく噛み砕いて解説します。
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エビオス錠を飲んで痛風になる可能性はある?
結論から申し上げますと、エビオス錠の服用がきっかけで痛風の発作が起きたり、尿酸値が上昇したりする可能性は十分にあります。
エビオス錠は「弱った胃腸を助ける」「栄養補給ができる」という非常に健康的なイメージが強いため、まさかそれが痛風の原因になるとは思いもしない方が多いのが実情です。
このリスクの主な原因は、エビオス錠の有効成分である乾燥酵母、つまり「ビール酵母」にあります。
ビール酵母には栄養が豊富に含まれている反面、痛風の大敵であるプリン体も多く含まれているのです。
体内に入ったプリン体は肝臓で分解されて尿酸という老廃物に変わりますが、この尿酸が増えすぎると結晶化し、あの激痛を伴う発作を引き起こします。
健康のためにと毎日欠かさず飲んでいた習慣が、知らず知らずのうちに体内のプリン体総量を押し上げているケースは珍しくありません。
特に、もともと尿酸値が高めの方や、ビールや魚卵などを好む食生活の方は、サプリメントからの摂取が「最後の一押し」となってしまうことがあるため注意が必要です。
エビオス錠に含まれるプリン体量と尿酸値への影響
では、実際にどれくらいの量のプリン体が含まれているのか、具体的な数字を見ていきましょう。
メーカーの公表データによると、エビオス錠の1日摂取目安量である30錠あたりには、約113.3mgのプリン体が含まれています。
この「113mg」という数字だけを見てもピンとこないかもしれませんが、痛風や高尿酸血症の治療ガイドラインと比較するとその多さがわかります。
ガイドラインでは、尿酸値が高い人が1日に摂取してもよいプリン体の制限量を「400mg」としています。
つまり、エビオス錠を規定量飲むだけで、食事制限の枠の約4分の1を使ってしまうことになるのです。
| 項目 | プリン体含有量 | 備考 |
| エビオス錠(1日30錠) | 約113.3mg | 1日制限量の約28% |
| 1日の摂取制限量 | 400mg | 痛風・高尿酸血症向け |
私たちは普段の食事(肉、魚、穀物など)からも知らず知らずのうちにプリン体を摂取しています。
朝昼晩の食事に加えて、サプリメントだけで100mg以上を上乗せしてしまうと、容易に許容量をオーバーしてしまうことがお分かりいただけるでしょう。
これが、健康食品であるはずのエビオス錠で尿酸値が悪化してしまう数字上のカラクリです。
なぜビール酵母にプリン体が多いのか
そもそも、なぜビール酵母にはこれほど多くのプリン体が含まれているのでしょうか。
その理由は、酵母が細胞そのものであるという点にあります。
プリン体は、細胞の中心にある「核」の中にある核酸(DNAやRNA)という物質に含まれています。
一般的なビールなどの「液体」は、製造工程で酵母をろ過して取り除くため、実はそこまでプリン体は多くありません。
しかし、エビオス錠に使われている乾燥酵母は、栄養たっぷりの酵母の細胞をそのまま乾燥させて錠剤に固めたものです。
つまり、細胞の核がぎっしりと詰まった状態であるため、必然的にプリン体の濃度も高くなってしまうのです。
イメージとしては、果汁だけを飲むのと、種まで丸ごと凝縮して食べるのとの違いに近いかもしれません。
栄養価が高いことの裏返しとして、細胞核由来のプリン体も一緒に摂取してしまう構造になっていることを理解しておきましょう。
エビオス錠の服用を控えるべき人・注意が必要な人
前の章でお伝えした通り、エビオス錠には無視できない量のプリン体が含まれています。
健康な方であれば問題ない量でも、体質や現在の健康状態によっては、かえって体を傷めてしまうケースがあります。
特に以下のような方は、服用を始める前に医師に相談するか、使用を控えることを強くおすすめします。
- 既に痛風の発作経験がある、または尿酸値が高い人尿酸値が高めの方は、コップの水が表面張力でギリギリ溢れていないような状態です。そこにエビオス錠という新たなプリン体を追加することは、最後の一滴を垂らして水を溢れさせる(発作を起こす)引き金になりかねません。
- 腎機能が低下していると言われたことがある人体内で作られた尿酸は、通常であれば腎臓でろ過されて尿と一緒に排出されます。しかし、腎機能が弱っているとこの「ゴミ出し」の作業が追いつかず、体内に尿酸がどんどん蓄積されてしまいます。健康診断で「腎機能に注意」と言われた方は、成分の排出能力が落ちているため特に警戒が必要です。
- 医師からプリン体の摂取制限を受けている人食事療法を行っている場合、エビオス錠のプリン体量も1日の食事の一部として計算しなくてはなりません。「サプリだから別腹」と考えて計算に入れないと、医師の指導通りに食事制限をしていても数値が下がらないという事態に陥ってしまいます。
「痛風になったかも」と感じた時の対処法
もし服用中に「足の親指の付け根がなんとなく熱い」「歩くとピリッとした痛みがある」といった違和感を覚えたら、すぐに行動することが大切です。
無理に飲み続けず、以下の手順で対処しましょう。
まず最優先でするべきことは、直ちにエビオス錠の服用を中止することです。
これ以上、体内にプリン体の原料を入れないようにして、火に油を注ぐのを防ぎます。
次に、意識して水分をたっぷりと補給してください。
水やお茶を多めに飲むことで尿の量を増やし、血液中に溜まった尿酸を少しでも多く体の外へ洗い流す助けになります。
この時、糖分の多いジュースや、利尿作用があっても尿酸値を上げやすいアルコールは逆効果なので避けてください。
そして、痛みが引かない場合や不安が残る場合は、迷わず泌尿器科や内科を受診しましょう。
その際、医師に「エビオス錠を飲んでいた」と正直に伝えることが重要です。
原因がはっきりすれば、薬の処方や今後の生活指導もより的確になり、辛い痛みから早く解放される近道になります。
痛風が心配な人におすすめの代替案・対策
「尿酸値は気になるけれど、胃腸の調子が悪いからエビオスは続けたい」と悩む方も多いのではないでしょうか。
エビオス錠の恩恵を受けつつ、痛風のリスクを避けるための賢い選択肢をご紹介します。
「エビオス整腸薬」ならプリン体リスクが低い
実は、同じエビオスブランドから発売されている**「エビオス整腸薬」**という製品があるのをご存知でしょうか。
名前はよく似ていますが、中身の主役が全く異なります。
通常のエビオス錠が「ビール酵母」を主成分としているのに対し、エビオス整腸薬は「乳酸菌」がメインです。
ビール酵母の配合量が大幅に抑えられているため、それに伴いプリン体の量も劇的に少なくなっています。
胃腸の調子を整えることが主目的であれば、リスクの低いこちらに切り替えるのが最も安全な解決策と言えるでしょう。
【エビオス整腸薬】
| 比較項目 | エビオス錠 | エビオス整腸薬 |
| 主成分 | 乾燥酵母(ビール酵母) | 3種の乳酸菌 |
| 目的 | 栄養補給、胃腸虚弱 | 便通を整える、軟便・便秘 |
| プリン体 | 多い(要注意) | 非常に少ない |
| 痛風リスク | あり | ほぼなし |
他のサプリメントや食事での調整
どうしても通常のエビオス錠の栄養素が必要だという場合は、食事全体のバランスを見直す必要があります。
レバー、干物、カツオなどプリン体の多い食材を控え、1日の総摂取量をコントロールしてください。
また、もしエビオス錠を飲む目的が「男性機能の維持」や「亜鉛の補給」であるならば、ビール酵母にこだわる必要はありません。
亜鉛単体のサプリメントであればプリン体は含まれていないため、尿酸値を気にすることなく、より効率的に目的の栄養素だけを摂取できます。
目的とリスクを天秤にかけ、自分に合った手段を選び直すのも一つの手です。
まとめ:尿酸値が気になるならエビオス錠の摂取量に注意を
エビオス錠は長い歴史があり、多くの人の健康を支えてきた素晴らしい製品であることは間違いありません。
しかし、「体に良いものだから誰がどれだけ飲んでも大丈夫」というわけではなく、体質によっては痛風という思わぬ落とし穴があることも事実です。
大切なのは、自分の体の状態に合わせて賢く使い分けることです。
尿酸値が高めの方や、足に違和感がある方は、無理をせず「エビオス整腸薬」へ切り替えるか、医師に相談してみることをおすすめします。
まずはご自身の健康診断の結果をチェックし、安心して続けられる方法を選んでみてくださいね。
