神奈川県警による不正な交通取り締まりが発覚し、過去の違反約2700件が取り消されるという前代未聞の事態となりました。小田原厚木道路などを走行中にパトカーから切符を切られた経験がある方は、ご自身も不当な扱いを受けていたのではないかと不安な気持ちを抱えられていることでしょう。
実際に今回の事件では、警察官が本来必要な追尾距離を満たさないまま速度超過として処理するなど、非常にずさんな実態が明らかになっています。交通ルールを守り安全運転を心がけているドライバーにとって、到底納得できるものではありません。
本記事では、今回発覚した不正の手口や違反取り消しの対象となる期間や場所について整理してお伝えします。支払ってしまった反則金の還付に向けた確認方法もあわせて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
神奈川県警の交通違反2700件取り消し事件とは
今回の事件は、神奈川県警の第二交通機動隊に所属する警察官らが、実際の事実とは異なる虚偽の交通違反切符を作成していたというものです。具体的には、パトカーで違反車両を追いかける際の追尾距離を意図的に水増しして取り締まりを行っていました。
この不正行為を主導したとされる巡査部長らは、事実とは異なる書類を作り上げたとして書類送検される方針が報じられています。本来であれば市民の安全を守るべき立場の人たちが自らルールを破っていた事実は、多くのドライバーに大きなショックを与えました。
問題の深刻さを受け警察側は、適正な取り締まりであったと証明できない約2700件の違反をすべて取り消すという異例の対応を決定しました。過去に納付されたおよそ3500万円の反則金還付に向けた準備も進められており、現在進行形で大きな波紋を広げています。
自分が対象か確認する方法(期間・場所・違反種別)
過去に違反切符を切られて悔しい思いをした方にとって、ご自身が今回の取り消し対象者に含まれているかどうかは最も気がかりな点ではないでしょうか。現在明らかになっている情報を基に対象となる可能性が高い条件をまとめましたので、まずは以下の表で該当する項目がないか確認してみてください。
| 確認項目 | 詳細な条件 |
| 発生期間 | 2022年3月頃から2024年9月頃まで |
| 発生場所 | 小田原厚木道路および神奈川県西部の道路など |
| 担当部隊 | 神奈川県警第二交通機動隊の第4小隊(茅ヶ崎市拠点) |
| 違反内容 | 速度超過や車間距離不保持などパトカーの追尾が必要なもの |
特に小田原厚木道路は日常的に利用する方も多く、思い当たる節があるドライバーも少なくないはずです。上記の条件に複数当てはまる場合は、不適切な取り締まりを受けていた可能性が十分に考えられます。
対象となる方に対しては今後、警察側から直接連絡がいくか専用の問い合わせ窓口が設置される見通しです。焦って警察署に電話をかけるのではなく公式な窓口の案内を待ちつつ、当時の記憶や手元に残っている書類を整理しておくことをおすすめします。
不正取り締まりの手口:追尾距離の水増しと虚偽記載
では具体的にどのような方法で不正が行われていたのか、少し詳しく見ていきましょう。通常パトカーが速度超過の取り締まりを行う際は、違反車両を一定の距離にわたって後ろから追いかけ正確な速度を計測するという厳格なルールが定められています。
高速道路であれば約300メートル、一般道であれば約100メートルの追尾が必要とされていますが、今回はその距離を走らずに検挙していました。そして違反切符には、あたかも正しい距離を走って計測したかのように適正な数値を捏造して記載していたのです。
さらに事故や違反の状況を記録する実況見分調書と呼ばれる重要な書類を作る際にも、現場へ赴くことなくインターネットの地図を流用して作成していました。このような行為は虚偽有印公文書作成という立派な犯罪行為にあたり、決して許されるものではありません。
| 項目 | 正しい取り締まり手順 | 今回発覚した不正手口 |
| 速度の計測 | 一定距離を追尾して正確な速度を測る | 必要な距離を走らずに速度を認定する |
| 切符への記載 | 実際に計測した距離と速度を正しく書く | 規定を満たしたかのように距離を水増しする |
| 調書の作成 | 実際に現場を確認して詳細な記録を残す | 現場に行かずネットの地図を流用して作る |
このようなずさんな手続きによって、本来切られるべきではない切符を切られてしまった方が多数いるというのは見過ごせない問題です。次の項目からは、支払ってしまったお金や引かれた点数がどうなるのかについて解説していきます。
反則金の還付と違反点数の取り消しについて
今回の不正取り締まりの対象となった方には、すでに支払ったお金が返還され、引かれた点数も元に戻る予定です。神奈川県警は被害回復を最優先に考え、事態の収拾にあたる専従チームを立ち上げています。理不尽な思いをしたドライバーの権利を守るための当然の対応と言えるでしょう。
具体的には、過去に納付された総額約3500万円の反則金還付が順次行われる見通しです。さらに不当に加算された違反点数についても、警察のシステム上でしっかりと抹消される手続きが進められています。
ここで多くの方が心配されるのは、この違反のせいでゴールド免許を逃してしまったというケースではないでしょうか。失われた優良ドライバーとしての扱いや免許停止処分の取り消しについても、今後の警察側の対応が焦点となります。
これらについても個別の事情が考慮される可能性が高いため、設置される窓口でしっかりと確認することが大切です。泣き寝入りすることなく、ご自身の正当な権利を取り戻す準備をしておきましょう。
なぜ発覚したのか? ドライブレコーダーが暴いた嘘
これほど大規模な不祥事がなぜ明るみに出たのかといえば、一般市民からの通報と客観的な映像証拠があったからです。警察が作成した公的な書類よりも、被害者が提供したドライブレコーダーの映像が真実を語っていました。権力側の捏造を自らの力で覆した非常に意義深い出来事です。
きっかけは、切符を切られたドライバーが実際の走行状況と書類の記載が違うと不審に思い申し出たことでした。そこで提出されたドラレコ映像を解析した結果、パトカーが十分な距離を走っていないことが明白になったのです。
どんなに警察官が適正な取り締まりだと主張しても、映像という動かぬ証拠があれば誤検挙を防ぐことができます。今回の件は自分自身の身を守るための強力な武器として、映像記録がどれほど重要かを私たちに教えてくれました。
まだ車に録画機器を取り付けていない方は、この機会に常時録画ができるタイプの導入を検討してみてはいかがでしょうか。万が一理不尽なトラブルに巻き込まれた際、あなたを助けてくれる心強い味方になります。
組織ぐるみの背景と「実績」へのプレッシャー
約2700件にも上る不正が一部の警察官の独断で行われたとは考えにくく、組織ぐるみの隠蔽があったと指摘されています。その背景には交通違反の検挙数を少しでも多く稼ぎたいという、実績への強いプレッシャーが存在していたようです。本来の目的である交通安全がおろそかになり、数字を追うことが目的化してしまった悲しい現実があります。
実際に第二交通機動隊の第4小隊では、上司や同僚も不適切な手法を日常的に黙認していた疑惑が浮上しています。追尾距離を測る手間や事務処理を省き、手っ取り早く件数を稼ぐために部隊全体で不正が常態化していたのでしょう。
過去にも他県で警察の不祥事はありましたが、今回の神奈川県警のケースは規模の大きさと手口の悪質さが際立っています。個人のモラル低下だけでなく、ノルマ至上主義に陥った古い組織体質そのものを根本から見直す時期にきていると言えます。
市民の信頼を回復するためには、表面的な謝罪だけでなく徹底した原因究明と再発防止策が不可欠です。私たちも警察の動きを厳しく見守り、正しいルールに基づいた運用がなされるよう声を上げていく必要があります。
まとめ:対象と思われる方は窓口の開設を待とう
今回の不正な取り締まり問題は、多くのドライバーにとって決して他人事ではありません。もしご自身が対象者かもしれないと感じた場合は、神奈川県警が正式に開設する専用の問い合わせ窓口の案内をまずは冷静に待ちましょう。
現在警察内部では2700件という膨大なデータを整理し、被害を受けた方へ向けた対応の準備を急ピッチで進めています。焦って不確かな情報に振り回されるよりも、公式な発表を待ってから確実な手続きを進める方が安心です。
窓口が開設されるまでの間に、当時の状況を証明できるものを少しでも集めておくことをお勧めします。お手元の免許証の履歴を確認したり、過去の違反切符や古い映像データが残っていないか探したりしておくとスムーズです。
失われたお金や点数を取り戻すための道筋は必ず用意されますので、今後の報道や県警の公式発表をこまめにチェックしてください。正当な権利を回復するために、ご自身が該当すると思われる方は今すぐ当時の手持ち資料を確認し、窓口開設に向けた準備を始めましょう。
