2026年1月11日、新春の京都を舞台に「皇后盃 第44回全国都道府県対抗女子駅伝」が開催されました。47都道府県の精鋭たちが襷をつないだ今大会は、大阪チームによる劇的な逆転優勝や、田中希実選手による圧巻のごぼう抜き、そして長野県の歴史的な初メダル獲得など、数多くのドラマが生まれた見どころ満載のレースとなりました。
そこで本記事では、全9区間の結果速報とともに、北海道チームを襲ったハプニングの真相や不破聖衣来選手の復活劇など、注目トピックを余すところなく解説します。熱戦の模様を振り返りながら、選手たちの激走を一緒に称えましょう。
第44回都道府県女子駅伝の結果|大阪が3年ぶり5度目のV
新春の都大路を駆け抜ける全9区間、42.195kmの戦いを制したのは大阪チームでした。タイムは2時間18分19秒、3年ぶり5度目となる皇后盃を手中に収めました。2位には兵庫、そして3位には長野が入り、最後まで目が離せない激戦が繰り広げられました。
大阪の勝因は、なんといっても後半区間での驚異的な追い上げです。レース中盤までは混戦模様でしたが、大阪チームの主軸である薫英女学院高の現役選手やOGたちが底力を見せつけました。特にアンカー勝負となった最終9区では、逸見亜優選手が兵庫をかわしてトップに立ち、そのままフィニッシュテープを切る劇的な逆転優勝を果たしました。
個々の走力が高いことはもちろんですが、世代を超えたチームワークが噛み合った結果と言えるでしょう。伝統校の絆でつないだ勝利は、観る者に大きな感動を与えてくれました。
【第44回大会 総合TOP8】
| 順位 | 都道府県 | タイム |
| 1位 | 大阪 | 2:18:19 |
| 2位 | 兵庫 | 2:18:31 |
| 3位 | 長野 | 2:19:12 |
| 4位 | 京都 | 2:19:35 |
| 5位 | 福岡 | 2:19:48 |
| 6位 | 千葉 | 2:20:05 |
| 7位 | 群馬 | 2:20:18 |
| 8位 | 宮城 | 2:20:40 |
【2区】田中希実が驚異の14人抜き!日本記録保持者の底力
今大会のハイライトの一つとなったのが、兵庫県の2区(4km)を走った田中希実選手の快走です。トップと30秒差の16位で**襷(たすき)**を受けると、そこからエンジンの違いを見せつけるかのような加速で前を行くランナーを次々と抜き去りました。
結果として、順位を一気に2位まで押し上げる圧巻のごぼう抜きを披露。区間タイムは12分14秒をマークし、見事に区間賞を獲得しました。実業団のトップ選手も集うこの区間で、日本記録保持者としての貫禄とスピードをまざまざと見せつける形となりました。
レース後のインタビューでも充実した表情を見せており、パリオリンピックを経てさらに進化した姿をファンに印象付けました。テレビの速報でその順位変動を見て、驚きの声を上げた方も多かったのではないでしょうか。
【2区 区間記録上位】
- 区間賞: 田中 希実(兵庫) 12分14秒
- 区間2位: ドルゥーリー 朱瑛里(岡山) 12分30秒
- 区間3位: 米澤 奈々香(宮城) 12分35秒
長野が悲願の初メダル!1区・田畑陽菜が作った最高の流れ
今大会、台風の目となったのが長野県チームです。2時間19分12秒のタイムで堂々の3位に入り、大会史上初となる初メダルを獲得しました。その立役者となったのが、1区を任された長野東高校の田畑陽菜選手です。
田畑選手はスタートから果敢に攻め、強豪ひしめく1区で区間賞を獲得する素晴らしい滑り出しを見せました。この好走がチーム全体に勇気を与え、続く中学生や高校生ランナーたちも粘り強い走りで上位をキープ。アンカーの村上愛華選手までしっかりと襷をつなぎ、歴史的な快挙を成し遂げました。
これまでの最高順位を大きく更新する躍進ぶりは、「育成の長野」の名を全国に轟かせる結果となりました。若い力が躍動し、ベテランと融合して掴んだ銅メダルは、優勝にも劣らない輝きを放っています。
9区・樺沢和佳奈が区間賞!群馬の猛追と不破聖衣来の復活
レース終盤、猛烈な追い上げを見せて会場を沸かせたのが群馬チームです。アンカーの9区を任された三井住友海上の樺沢和佳奈選手が、区間賞を獲得する快走を見せました。前を行くランナーを次々と捉える姿は、まさにエースの走りでした。
樺沢選手は12人を抜き去る圧巻のパフォーマンスで順位を押し上げ、チームの入賞に大きく貢献しました。事前の選手名簿でも注目されていた実力者が、その期待に応える形でしっかりと結果を残しています。
また、群馬チームでは1区に日本郵政グループの不破聖衣来選手が登場したことも大きな話題となりました。度重なる怪我を乗り越え、久しぶりに都大路の舞台に戻ってきた姿に胸を熱くした駅伝ファンも多いはずです。
全盛期の爆発的なスピードと比べれば、まだ本調子とは言えないかもしれません。それでも、世界の舞台を目指す彼女が再び**襷(たすき)**を掛けて走ったという事実が、これからの完全復活への確かな一歩となるでしょう。
【9区(10km)区間記録】
- 区間賞: 樺沢 和佳奈(群馬) 31分50秒
- 区間2位: 逸見 亜優(大阪) 32分05秒
- 区間3位: 廣中 璃梨佳(長崎) 32分10秒
北海道を襲ったハプニングの真相|中継所での26秒ロス
大会中、視聴者が思わず息を呑むようなハプニングが北海道チームを襲いました。4区から5区へのタスキリレーにおいて、次走者が中継点に不在という異例の事態が発生してしまったのです。
4区を走った白鳥光姫選手が中継所に飛び込んだ際、そこに待っているはずの5区・益塚稀選手の姿はありませんでした。白鳥選手が戸惑いながら相手を探す様子がNHKの中継でも映し出され、現場は一時騒然となりました。
このトラブルにより、北海道チームは約26秒ロスすることになりました。運営側の連絡ミスや誘導の不手際など複数の要因が考えられますが、1秒を削り出すために厳しい練習を重ねてきた選手たちにとっては、あまりに悔やまれるタイムロスとなってしまいました。
レース後、大会本部から状況説明と謝罪がありましたが、このようなミスが二度と起きないよう運営体制の改善が求められます。選手たちが流した涙が、来年への糧となることを願わずにはいられません。
第44回都道府県対抗女子駅伝・全区間記録まとめ
最後に、今大会の全区間賞獲得者をまとめました。たけびしスタジアム京都(西京極)を目指し、新春の京都を駆け抜けた9区間のヒロインたちです。
実業団のトップランナーから、将来有望な高校生や中学生まで、各世代の力が融合するのがこの大会の醍醐味です。記録を見返すことで、改めてレースの興奮を振り返ってみてください。
| 区間 | 距離 | 氏名(都道府県) | 所属 | 記録 |
| 1区 | 6km | 田畑 陽菜(長野) | 長野東高 | 19分05秒 |
| 2区 | 4km | 田中 希実(兵庫) | New Balance | 12分14秒 |
| 3区 | 3km | 木村 虹華(千葉) | 市川中 | 9分15秒 |
| 4区 | 4km | 山中 菜摘(大阪) | 薫英女学院高 | 12分55秒 |
| 5区 | 4.1075km | 今西 紗世(大阪) | 薫英女学院高 | 13分10秒 |
| 6区 | 4.0875km | 藪谷 奈瑠(大阪) | 薫英女学院高 | 12分50秒 |
| 7区 | 4km | 塚本 夕藍(大阪) | 薫英女学院高 | 12分35秒 |
| 8区 | 3km | 男乕 結衣(宮城) | 五橋中 | 9分50秒 |
| 9区 | 10km | 樺沢 和佳奈(群馬) | 三井住友海上 | 31分50秒 |
まとめ
第44回全国都道府県対抗女子駅伝は、大阪チームの鮮やかな逆転優勝で幕を閉じました。田中希実選手の異次元の走りや、長野県の初メダル、そして選手たちのひたむきな姿は、私たちに多くの感動と勇気を与えてくれました。
勝負の世界には、歓喜の裏に涙やハプニングもつきものです。しかし、一本の襷に想いを込めてつなぐ駅伝の素晴らしさは、いつの時代も変わりません。来年はどのようなドラマが生まれるのか、今から楽しみでなりませんね。
今週末には、広島で「天皇盃 全国都道府県対抗男子駅伝」も開催されます。女子駅伝の熱気が冷めやらぬまま、次は男子チームの熱い戦いにも注目してみてはいかがでしょうか。
