2025年12月30日の富士山女子駅伝で、城西大学が悲願の初優勝と年間2冠を達成しました。勢いのある1年生の快走と、最終区で見せた執念の逆転劇が、女王・名城大学らを圧倒したからです。
2区の本間香選手が区間新を叩き出し、7区では大西由菜選手が再逆転する劇的な展開となりました。本記事では、2025年大会の速報結果や、各校の順位、注目選手の記録を分かりやすくお届けします。
富士山女子駅伝2025速報!城西大学が逆転で初優勝・2冠達成
2025年の富士山女子駅伝は、城西大学が悲願の初優勝を飾り、歴史にその名を刻みました。10月の全日本大学女子駅伝に続く勝利で、史上3校目となる年間「2冠」の快挙です。
優勝の決め手は、最終7区で見せた驚異的な粘りと逆転劇にありました。トップと僅かな差でタスキを受けたアンカーの大西由菜選手が、冷静な走りで首位を奪還。2時間22分35秒(速報値)という好タイムで、富士の麓にあるフィニッシュテープを切り抜けたのです。
今大会の城西大学は、まさに「新時代の女王」にふさわしい強さを見せつけました。序盤から攻めの姿勢を崩さず、先行する強豪校にプレッシャーを与え続けたことが功を奏しています。全日本制覇がフロックではないことを、この富士山の地で証明してみせました。
城西大学のタスキリレーは、まるで「1年生たちが描く鮮やかなバトンパスの連鎖」のようでした。
【区間新】2区・本間香が圧巻の激走!名城大の記録を更新
今大会最大のハイライトの一つが、2区(6.8km)で生まれた驚異的な区間新記録です。城西大学の1年生ルーキー、本間香選手が異次元の快走を見せ、駅伝ファンを釘付けにしました。
本間選手は、従来の区間記録を4秒も更新する20分36秒というタイムを叩き出しました。これまで名城大学の歴代エースたちが守ってきた牙城を、弱冠18歳の新星が崩した衝撃は計り知れません。彼女は序盤から自身のペースを貫き、後続の選手を全く寄せ付けない独走状態を築き上げました。
この走りがチームに勇気を与え、後半の逆転劇への大きな布石となったのは間違いありません。高校時代から注目されていた逸材が、大学入学からわずか1年足らずで「学生女王」の座を確固たるものにしました。
- 2区の記録推移
- 本間香(2025年):20分36秒 ★区間新
- 従来の記録:20分40秒(五島莉乃・和田有菜)
名城大学は総合4位、王座奪還ならずも強豪の意地
絶対女王として君臨してきた名城大学は、今大会を総合4位という結果で終えました。2年ぶりの王座奪還を目指して挑んだものの、あと一歩及ばず悔しい結末となっています。
しかし、名城大学のプライドを感じさせる場面は随所に見られました。特に4区では、主将の米澤奈々香選手が意地の走りを披露し、見事に区間賞を獲得しています。一時は上位陣を猛追し、先行逃げ切りを図るライバル校を脅かす展開を作り出しました。
米田監督はレース後、メンバー選考の苦悩や、当日のコンディション調整の難しさを口にしました。それでも「この敗北を糧に、来期は必ず強い名城を取り戻す」と、今後の展望について前を向いています。常勝軍団がこの悔しさをどう力に変えるのか、再び女王の座に返り咲く日が待たれます。
2025富士山女子駅伝の結果一覧・各区間賞まとめ
2025年の富士山女子駅伝は、城西大学の劇的な2冠達成で幕を閉じました。全24チームが富士の麓を駆け抜けた結果、上位争いは非常にハイレベルなタイムの応酬となりました。
ここでは、大会の最終的な順位と、各区間で目覚ましい活躍を見せた区間賞獲得者を速報値とともにまとめます。
総合順位結果一覧
| 順位 | 大学名 | タイム | 備考 |
| 優勝 | 城西大学 | 2時間22分35秒 | 初優勝・2冠達成 |
| 2位 | 大東文化大学 | 2時間23分10秒 | |
| 3位 | 東北福祉大学 | 2時間23分45秒 | |
| 4位 | 名城大学 | 2時間24分02秒 | |
| 5位 | 立命館大学 | 2時間24分30秒 |
区間賞まとめ
- 1区(4.1km):佐藤ゆあ(立命館大学)12分47秒
- 2区(6.8km):本間香(城西大学)20分36秒 ★区間新記録
- 3区(3.3km):中島紗弥(城西大学)10分15秒
- 4区(4.4km):米澤奈々香(名城大学)14分05秒
- 5区(10.5km):サラ・ワンジル(大東文化大学)34分12秒
- 6区(6.0km):窪田舞(城西大学)19分45秒
- 7区(8.3km):大西由菜(城西大学)29分35秒
城西大学がなぜ強かった?「1年生トリオ」と勝因を分析
城西大学が2冠という偉業を成し遂げた最大の勝因は、驚異的な爆発力を持った「1年生トリオ」の存在です。彼女たちが大学駅伝の常識を覆す走りを披露し、チームに計り知れない勢いをもたらしました。
2区の本間香選手、6区の窪田舞選手、そしてアンカー7区の大西由菜選手。この3人のルーキーが揃って区間賞級の快走を見せ、上級生が作った流れを最高の結果へと繋げました。特に、他校のエースが集う主要区間で1年生が臆することなく攻め抜いた姿勢が、勝利を確実なものにしています。
また、当日変更で急遽4区を任された澤井選手の粘りも、影の勝因と言えるでしょう。彼女が強豪校の追い上げを最小限に食い止めたことで、終盤の逆転劇が可能となりました。まさに、個々の能力とチームの結束力が噛み合った「総力戦」での勝利です。
城西大学のタスキリレーは、経験豊富な先輩の安定感と、新星たちの勢いが融合した理想的な形でした。
「魔の坂」7区の攻略法比較!大西由菜が見せた執念
富士山女子駅伝の象徴とも言えるのが、最終7区に待ち構える「魔の坂」です。高低差169mという過酷な登り坂が、数々のドラマを生んできました。
今大会でも、この7区が勝負の分かれ目となりました。城西大学の大西由菜選手と、激しい競り合いを演じた東北福祉大学の村山選手。二人の明暗を分けたのは、坂の勾配が最もきつくなる中間地点でのペース配分でした。
大西選手は、序盤の平坦区間で力を温存し、勝負どころの坂道で一気にスパートをかける戦略を選択しました。対する村山選手は先行逃げ切りを図りましたが、後半に失速。タスキの重みを力に変えた大西選手が、粘るライバルを突き放して再逆転を成功させました。
徹底した坂道対策と、最後まで途切れなかった集中力が、城西大学を日本一へと導いたのです。
まとめ:女子駅伝新時代の幕開け
2025年の富士山女子駅伝は、城西大学の初優勝という形で幕を閉じました。全日本大学女子駅伝との2冠達成は、名城大学の1強時代が終わり、新たな戦国時代が到来したことを告げています。
本間香選手による2区の区間新記録や、1年生たちの躍進は、これからの女子駅伝界をさらに熱くさせるでしょう。敗れた名城大学や大東文化大学も、この悔しさを糧にさらなる進化を遂げるはずです。
世界遺産・富士山の麓で繰り広げられた熱き戦いは、選手たちの涙と笑顔とともに歴史に刻まれました。次なるシーズン、彼女たちがどのような成長を見せてくれるのか、今から目が離せません。
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