長崎・諫早市の女性が700万円被害「偽装夫婦」詐欺の手口(2026年7月)

長崎・諫早市の女性が700万円被害「偽装夫婦」詐欺の手口(2026年7月)

長崎県諫早市に住む40代の女性が、SNSで知り合った男性から結婚を装って交際を持ちかけられ、暗号資産(仮想通貨)への投資名目で約700万円をだまし取られていたことが、2026年7月14日以降の報道でわかりました。事件そのものは2024年10月から12月にかけて起きたもので、被害者が気づいて相談した後、長崎国際テレビ(NIB)や西日本新聞meが約1年半後の2026年7月中旬にあらためて報じた形です。対応する長崎県警諫早署によると、容疑者はまだ特定・逮捕されておらず捜査が続いています。

この記事でわかること

  • 何が起きたか:諫早市の40代女性がInstagram経由で知り合った男性に「妻」と呼ばれる関係になり、投資名目で6回にわたり計約700万円相当の暗号資産を送金させられた
  • 手口の核心:SNSでの信頼構築からLINEへの誘導、「物価上昇で生活が心配」という生活防衛心理を突く投資勧誘という典型パターン
  • いま何ができるか:長崎県内だけでも同種の被害が相次いでおり、暗号資産は一度送金すると回収が極めて困難。早期の相談窓口の使い方を解説
目次

何が起きたか【被害の概要】

報道によれば、被害に遭ったのは諫早市在住の40代女性(介護士)です。事件の発生時期と、それが報道された時期には約1年半のズレがあります。被害者が詐欺だと気づいて相談してから事実確認・報道までに時間を要したとみられ、「最近起きた事件」ではなく「2024年に起きた事件が最近まとまって報じられた」ものである点に注意が必要です。

項目 内容
事件発生時期 2024年10月〜12月(6回にわたり送金)
報道時期 2026年7月14日配信(長崎国際テレビ、7月17日最終更新)、7月15日配信(西日本新聞me)
被害者 諫早市在住の40代女性(介護士)
被害額 約700万円相当の暗号資産
手口 SNSで知り合った台湾籍とみられる男性と「夫婦」を装う関係になり、投資名目で送金させられる
捜査状況 長崎県警諫早署が対応。容疑者の特定・逮捕情報はなく捜査継続中

経緯・現場【手口の流れ】

今回の事件は、恋愛感情につけ込む「ロマンス詐欺」と、暗号資産の投資話を組み合わせた「SNS型投資詐欺」の複合パターンです。どのように信頼を築かれ、送金に至ったのか、報道された流れを整理します。

次の図は、報道内容から読み取れる手口の流れを時系列で示したものです。

Instagramで 出会う

LINEへ移行し 「夫婦」関係に

「生活が心配」と 投資を勧誘

6回に分け送金 計約700万円被害

SNSでの出会いから複数回の送金に至るまで、段階を踏んで信頼を積み上げていく点が、この種の詐欺に共通する特徴です。

Instagramでの出会いから「偽装夫婦」関係へ

女性はInstagramを通じて、台湾籍とみられる男性と知り合ったと報じられています。やり取りの舞台はその後LINEに移り、次第に「妻」「夫」と呼び合うような親密な関係を装われるようになりました。面識のない相手とSNS上だけで急速に関係を深める点は、ロマンス詐欺に共通する典型的な導入パターンです。

「物価上昇で妻が心配」生活防衛心理を突く投資勧誘

関係が深まった段階で、男性は「物価上昇で妻(女性)の生活が心配だ」などと持ちかけ、暗号資産への投資を勧誘したとされています。恋愛感情の醸成に「生活防衛」という現実的な不安を組み合わせている点が、従来型の「結婚をちらつかせる」だけの手口より説得力を持たせる要素になっています。女性は指定された先へ2024年10月から12月にかけて6回にわたり送金し、計約700万円相当の暗号資産をだまし取られました。一度に大金を要求するのではなく、少額から始めて回数を重ねる形は、被害者が違和感を持ちにくくする典型的な手法です。

相次ぐロマンス詐欺の現状(全国と長崎県内)

今回のケースは特殊な事例ではなく、全国的にも、長崎県内でも同種の被害が相次いでいます。警察庁の集計や関連報道から、被害の広がりを数字で確認します。

範囲・事例 内容
全国(2025年・警察庁確定値) ロマンス詐欺の被害額552.2億円(前年比37.8%増)
全国(2025年1〜10月集計) 認知件数4,126件(前年同期比58%増)、平均被害額529万円
佐世保市(長崎県) 30代公務員男性がWhatsAppの乗っ取りを経由した詐欺で約720万円被害
平戸市(長崎県) 60代男性が切手投資名目のロマンス詐欺で700万円被害

長崎県内でも類似被害が多発

諫早市のケースだけでなく、長崎県内では佐世保市や平戸市でも同種の被害が報じられています。被害者の属性は40代の女性から60代の男性、公務員まで幅広く、「自分は詐欺に遭わない」と思い込みやすい層にも被害が及んでいる点が特徴です。手口もWhatsAppアカウントの乗っ取りや切手投資名目など、暗号資産以外の資産・アプリを使うパターンも確認されており、SNSを起点にした詐欺全般への警戒が必要です。

Q. なぜ暗号資産で送金させるのか

A. 暗号資産は銀行口座を介した送金に比べて追跡や凍結が難しく、いったん海外の取引所などを経由すると資金の流れを追いにくくなるためです。詐欺グループが被害金を回収されにくくする目的で、暗号資産建ての投資話を持ちかけるケースが増えています。

投資詐欺・ロマンス詐欺から身を守るための見分け方

今回のような被害を防ぐために、報道や警察の呼びかけから読み取れる注意点を整理します。

  • SNSだけで知り合った相手からの投資話は疑う:実際に会ったことのない相手から暗号資産や金融商品への投資を勧められたら、まず詐欺を疑うべきです。
  • 「妻」「夫」など急速な親密化に注意:短期間で結婚や将来を約束するような関係に持ち込まれた場合、感情的な判断で送金してしまうリスクが高まります。
  • 1人で判断せず家族や第三者に相談する:送金前に家族や友人、警察の相談窓口に話すだけで、詐欺だと気づけるケースが多くあります。
  • 送金後は速やかに警察・専門窓口へ連絡:暗号資産は時間が経つほど資金の追跡が難しくなるため、少しでも不審に感じた時点ですぐに相談することが重要です。

ロマンス詐欺のよくある質問

Q. ロマンス詐欺の被害に遭ったら、どこに相談すればいいですか

A. 最寄りの警察署または警察相談専用電話「#9110」に連絡してください。すでに送金してしまった場合も、早めの相談が資金追跡や被害拡大防止につながります。消費生活センター(消費者ホットライン「188」)でも相談を受け付けています。

Q. 暗号資産を送ってしまった場合、取り戻すことはできますか

A. 暗号資産は送金後の追跡・凍結が銀行送金より難しく、全額回収は極めて困難とされています。それでも警察へ届け出ることで、取引所側での口座凍結や捜査を通じた回収の可能性がゼロではないため、諦めずに速やかに相談することが推奨されます。

参考情報

  • 長崎国際テレビ(NIB)「【SNS型ロマンス詐欺】諫早市の女性が約700万円相当の暗号資産をだまし取られる被害」(2026年7月14日配信・7月17日最終更新)
  • 西日本新聞me「SNSを悪用した詐欺で長崎・諫早市の40代女性が700万円被害」(2026年7月15日配信)
  • 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」(確定値)
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