【8/19】岡本和真25号でブルージェイズ新人記録更新!134m特大弾

ブルージェイズの岡本和真内野手が、日本時間8月19日のレイズ戦で25号ソロを放ちました。2002年にエリック・ヒンスキーが記録した24本を上回り、球団の新人最多本塁打記録を24年ぶりに更新しています。本塁打は7月28日以来、17試合ぶり。8月に入って初めてのアーチでもありました。

この記事でわかること

  • 25号がどんな一発だったか(投手・球種・飛距離・打球速度)
  • 更新したのは「ブルージェイズの新人最多本塁打記録」であること
  • 日本人メジャー1年目の本塁打ランキングでの位置
  • 17試合ぶりの一発が持つ意味と、8月の不振の中身
  • 打率.227でもトロントで評価されている理由
  • チームのプレーオフ争いに与えた影響
目次

岡本和真の25号はどんな一発だったのか

8月18日(日本時間19日)のレイズ戦5回、2番手マッツのチェンジアップを左中間へ運ぶ442フィート弾でした。

試合は敵地タンパベイのトロピカーナ・フィールドで行われ、ブルージェイズが10対5で勝利しています。岡本は「6番」で先発出場し、5打数1安打1打点1得点。この一打で打率は2割2分7厘、OPSは.731となりました。なお守備位置については、日刊スポーツとTHE DIGESTが「一塁」、中日スポーツが「三塁」と報じており、媒体によって表記が分かれています。

5回先頭で捉えたのは4球目のチェンジアップ

カウント1ボール2ストライクと追い込まれてから、81.7マイルの低めの変化球を拾い上げました。

6対3とリードして迎えた5回、先頭打者として第3打席に入った岡本が対したのは、レイズの2番手として登板した左腕スティーブン・マッツです。追い込まれたあとの4球目、真ん中低めに沈む81.7マイル(約131.5キロ)のチェンジアップを下からすくい上げるようにして、打球は左中間スタンドの中段へ一直線に飛び込みました。チームが6点リードから3点差まで詰め寄られた直後の一発で、実況は「デンジャラス、デンジャラス・ヒッター、オカモト」と声を張り上げています。

飛距離134.7メートルは今季2番目の大きさ

打球速度171.9キロ、飛距離134.7メートル。渡米後では2番目に大きな一発でした。

計測値は打球速度106.8マイル、飛距離442フィート。メートル換算では約171.9キロ、約134.7メートルにあたります。飛距離については媒体によって134メートル表記と135メートル表記が混在していますが、いずれも442フィートを換算した際の丸め方の違いによるものです。

表1:25号の計測データと状況
項目 内容
日時 現地8月18日/日本時間8月19日
球場 トロピカーナ・フィールド(敵地)
回・打席 5回先頭・第3打席
投手 スティーブン・マッツ(2番手・左腕)
カウント・球種 1-2から4球目/チェンジアップ81.7マイル
打球速度 106.8マイル(約171.9キロ)
飛距離 442フィート(約134.7メートル)
打球方向 左中間スタンド中段

計測値が示すとおり、詰まった当たりが伸びたものではなく、低めの変化球を正面から捉えた本塁打でした。

どの記録を更新したのか

ブルージェイズの新人最多本塁打記録です。2002年のヒンスキーの24本を24年ぶりに塗り替えました。

岡本は7月28日のナショナルズ戦で24号を放った時点で、球団の新人記録に並んでいました。そこから17試合を要してようやく単独首位に立った形です。日本のプロ野球で実績を積んだ選手であっても、メジャーの球団史では「新人」として記録に刻まれます。

従来の記録保持者は2002年新人王のヒンスキー

エリック・ヒンスキーは2002年に24本を放ち、その年のア・リーグ新人王に選ばれた選手です。

ヒンスキーはこの年、本塁打24本のほかに二塁打38本、長打64本、得点99、打点84、塁打272、四球77と、ブルージェイズの新人記録を複数打ち立てました。24本という数字は、1997年にノマー・ガルシアパーラが30本を放って以来、ア・リーグの新人としては最多の本数でもありました。その記録が24年間破られずに残っていたことになります。

日本人メジャー1年目では村上宗隆に次ぐ2位

同じ2026年に29本を放っている村上宗隆に次ぐ2位で、大谷翔平の22本を上回っています。

岡本が25号を放った同じ日、ホワイトソックスの村上宗隆もカブス戦で29号を放ち、日本人ルーキーの最多本塁打記録を自身で更新しました。2026年は日本人の1年目選手が上位を占める特異なシーズンになっています。

表2:日本人メジャー1年目の本塁打数
順位 選手(年・球団) 本塁打
1位 村上宗隆(26年ホワイトソックス) 29本
2位 岡本和真(26年ブルージェイズ) 25本
3位 大谷翔平(18年エンゼルス) 22本
4位 城島健司(06年マリナーズ) 18本
5位 松井秀喜(03年ヤンキース) 16本
6位 井口資仁(05年ホワイトソックス)/吉田正尚(23年レッドソックス) 15本
8位 鈴木誠也(22年カブス) 14本
9位 新庄剛志(01年メッツ)/福留孝介(08年カブス)/青木宣親(12年ブルワーズ) 10本
12位 イチロー(01年マリナーズ)/筒香嘉智(20年レイズ) 8本

岡本が7月11日に22号を放った時点では大谷翔平の記録に並んだことが話題になりましたが、そこから3本を積み上げて単独2位に立ったことになります(7月11日の22号についてはこちら)。

なぜ「17試合ぶり」に価値があるのか

7月28日を最後に本塁打が止まり、左膝の打撲も重なった停滞を、この一発で断ち切ったからです。

記録更新そのものより、メジャー1年目の選手が夏場の壁にぶつかっていた時期に出た一発である点が、現地でも日本でも大きく扱われました。8月に入ってからは長打が2本しかなく、本塁打はゼロが続いていました。

図解1:24号から25号までの17試合

7月28日

ナショナルズ戦で24号
球団新人記録に並ぶ

8月上旬

左膝の打撲で
2試合続けてスタメン落ち

8月中旬

直近30試合で打率.196
8月の長打は2本のみ

8月18日

17試合ぶりの25号
球団新人記録を更新

期間の長さと不調の深さを並べると、この一発が「記録更新」であると同時に「復調のきっかけ」として語られる理由が見えてきます。

24号から続いた沈黙と左膝の打撲

7月28日のナショナルズ戦で24号を放って以降、打撲で2試合続けてスタメンを外れていました。

球団新人記録に並んだ直後に本塁打が止まり、そこへ左膝の打撲というアクシデントが重なりました。急きょ先発メンバーから外れる試合もあり、コンディションを整えながらの出場が続いていた時期です。

直近30試合は打率.196、8月は.204

メジャー1年目の疲労が出る時期で、直近30試合は打率.196、長打も8月は2本だけでした。

MLB公式の集計では、25号を放つ前の直近30試合の成績は打率.196、出塁率.250、長打率.304。日本のプロ野球より長い移動と過密日程が続くメジャーの1年目では、8月前後に疲労が蓄積して数字を落とす選手が少なくありません。この日の5打席の中身を見ても、本塁打以外は捕邪飛・空振り三振・右飛・遊ゴロと、状態が完全に戻ったとまでは言えない内容でした。

表3:この試合の5打席の中身
打席 状況 結果
第1打席 1回2死二塁 捕邪飛(チェンジアップ)
第2打席 3回1死二塁(4-0) 空振り三振(高め直球)
第3打席 5回先頭(6-3) 25号ソロ本塁打
第4打席 6回2死一塁(8-3) 右飛
第5打席 8回1死一、二塁(10-3) 遊ゴロ

なお、この日のレイズの先発は日本ハムとソフトバンクでプレーしたニック・マルティネスで、岡本は第1・第2打席をマルティネスと対戦しています。

打率.227の岡本がトロントで評価される理由

メジャーは打率よりも長打と得点への貢献を見るため、25本塁打という生産力が高く評価されています。

日本の野球中継では打率が選手評価の中心に置かれがちですが、メジャーの評価軸はそこにありません。岡本の打率.227という数字だけを見ると物足りなく映る一方で、チーム内の本塁打数では最多を記録しており、その点が現地で高く評価されています。

見られているのは打率よりOPSと長打力

OPS.731を支えているのは長打で、球場では岡本の名前が最も大きな声援を受けています。

出塁率と長打率を足したOPSは、打率よりも得点への貢献度を反映する指標として広く使われています。トロントのスタンドには「OKAMOTO」のユニホームを着たファンが並び、場内アナウンスで名前が呼ばれると他のどの選手よりも大きな拍手が起こると報じられました。安打を並べるタイプではなく、一発で試合の流れを変えられる打者としての価値が、現地では素直に受け止められている形です。

チームにとってこの1勝は何だったのか

地区首位レイズを10対5で下し、借金を4に減らしてプレーオフ圏の目前まで迫る1勝でした。

ブルージェイズは昨季のア・リーグ王者でありながら、今季は開幕から故障者が続出し、トレード・デッドラインでは売り手に回っていました。ところがその直後からチーム状態が上向き、直近17試合を11勝6敗で乗り切って勝率5割が見える位置まで戻してきています。

図解2:試合前後でのブルージェイズの位置

試合前

58勝63敗(121試合)
プレーオフ圏まで0.5ゲーム差

この試合

レイズ 5-10 ブルージェイズ
17安打10得点で快勝

試合後

借金4まで圧縮
ア・リーグ東地区首位を直接撃破

相手が地区首位であることを踏まえると、順位表の数字以上に価値のある1勝だったと言えます。

17安打10得点で地区首位を圧倒

打線は17安打10得点。34試合ぶりの2桁得点で、3点差に迫られた直後の25号が流れを引き戻しました。

ブルージェイズ打線がこの試合で放った安打は17本。2桁得点は34試合ぶりで、打線全体が久しぶりに機能した一戦でした。6点のリードを3点差まで詰められた直後に岡本の一発が出たことで、レイズに傾きかけた流れがもう一度ブルージェイズ側へ戻っています。得点力不足に苦しんできたチームにとって、主砲の復調はそのまま残り試合の戦い方に直結します。

よくある質問

Q. 岡本和真が更新したのはどんな記録ですか?

A. トロント・ブルージェイズの球団新人最多本塁打記録です。2002年にエリック・ヒンスキーが記録した24本を上回る25本目を放ちました。日本人選手としての記録ではなく、球団史における新人の記録である点に注意が必要です。

Q. 日本人メジャー1年目の本塁打記録は誰が持っていますか?

A. 2026年シーズンにホワイトソックスでプレーする村上宗隆で、同じ日に29号を放って自身の記録を更新しました。岡本は25本で2位、3位が2018年の大谷翔平の22本です。

Q. 25号の飛距離はどれくらいでしたか?

A. 442フィート、メートル換算で約134.7メートルです。打球速度は106.8マイル(約171.9キロ)で、岡本にとって今季2番目に大きな一発でした。媒体によって134メートルと135メートルの両方の表記が見られます。

Q. 岡本和真の現在の打撃成績はどうなっていますか?

A. この試合終了時点で打率2割2分7厘、OPS.731、本塁打25本です。直近30試合は打率.196と苦しんでおり、8月の本塁打はこの25号が最初の1本でした。

Q. ブルージェイズはプレーオフに進出できそうですか?

A. この試合の前時点でプレーオフ圏まで0.5ゲーム差に迫っていました。ただし58勝63敗という成績からポストシーズンに進んだ例はワイルドカード制導入後で2例しかなく、確定的なことは言えません。今後の直接対決の結果次第です。

参考情報

  • MLB.com「With 25th homer, Okamoto breaks Blue Jays’ rookie home run record」
  • 日刊スポーツ「岡本和真がブルージェイズ新人記録更新の25号ソロ、チームは17安打猛攻で快勝」
  • THE DIGEST「岡本和真、球団新人最多の25号特大弾! 17試合ぶりの快音にファン大歓喜」
  • デイリースポーツ「岡本和真の8月初アーチでブ軍大勝!打線を勢いづけた一発で球団新人記録も更新」
  • 中日スポーツ「岡本和真25号、ブルージェイズ新人最多記録を更新!」
  • TBS NEWS DIG「村上宗隆が29号!自身の新人最多本塁打記録も更新で30号大台に王手 2位・岡本和真も25号」
  • Baseball Almanac「Eric Hinske Stats」
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