聖光学院が東日大昌平に2-3で敗退、夏5連覇ならず|148キロ照沼に2安打、勝負を分けた5回の4連打【2026年7月23日・福島大会準決勝】

2026年7月23日、第108回全国高校野球選手権福島大会の準決勝が郡山市のヨーク開成山スタジアムで行われ、第1試合で東日大昌平が聖光学院を3-2で破りました。福島の絶対王者として夏5連覇に挑んでいた聖光学院は、ここまで3試合21イニング無失点という完璧な内容で勝ち上がっていましたが、準決勝でその歩みが止まりました。
スコアだけを見れば1点差の接戦です。しかし中身を開くと、聖光学院の安打はわずか2本、逆に東日大昌平は3つの失策を犯していました。ミスの多かったチームが勝ち、ミスゼロのチームが負けた——この「ねじれ」がどこで生まれたのかを、スコアと数字から分解します。
この記事でわかること
- 東日大昌平3-2聖光学院のスコアボードと、勝敗を分けた5回の中身
- 聖光学院が2安打に封じられた理由と、自己最速148キロを記録した照沼佑崇投手の投球
- 「相手3失策・自軍0失策」で負けたという数字のねじれをどう読むか
- 止まった夏5連覇と、聖光学院が福島大会で築いてきた記録の大きさ
- 7月25日の決勝で東日大昌平を待つもの(対戦相手・全国大会の日程)
【スコア】東日大昌平3-2聖光学院|勝負を分けた5回
まずは試合の骨格をスコアボードで確認します。動いたのは3回・4回・5回の3イニングだけ、6回以降は両チームとも無得点という、非常に密度の高い展開でした。
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東日大昌平 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
| 聖光学院 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
試合開始は午前9時33分。先発は聖光学院が松本叶我、東日大昌平が照沼佑崇でした。得点が動いた3イニングを時系列で追うと、この試合の性格がはっきりします。
図1:得点が動いた3イニングのタイムライン
3回・聖光 1-0
聖光学院が先制。少ない好機を確実に得点に変える王者らしい入り。
4回・聖光 2-0
追加点でリードを2点に。ここまで昌平打線は無得点に抑えられていた。
5回・昌平 3-2
4連打+押し出し四球+暴投で一挙3点。この1イニングで試合がひっくり返った。
6〜9回・0-0
聖光は4イニングで走者を出せず、そのまま試合終了。
2点先行した聖光学院、しかし安打はわずか2本
聖光学院は3回に1点、4回にもう1点を挙げて2-0とリードしました。試合の入りとしては理想的です。ただし、この試合を通じて聖光学院が放った安打は2本だけでした。つまり、先制と追加点は「打ち崩して奪った2点」ではなく、限られた機会を拾って積み上げた2点だったということになります。
2点というリードは、聖光学院がこの大会でここまで見せていた投手力を前提にすれば十分な数字に見えました。実際、大会に入ってから3試合21イニングを無失点で抑えてきたチームです。しかし、打線が沈黙したまま迎えた中盤に、その前提が崩れます。
5回、4連打+押し出し四球+暴投で一気に3点
試合が動いたのは5回でした。東日大昌平が4本の連打でチャンスを広げ、さらに押し出しの四球とワイルドピッチが重なって、この回だけで3点を奪って逆転します(KFB福島放送の報道による)。
注目したいのは、この3点の内訳が「長打一発」ではなく、連打・四球・暴投という細かい要素の積み重ねだった点です。本塁打は両チームともゼロ。大きな一発でひっくり返されたのではなく、走者をためられた末に守備側の綻びから失点が連鎖した形でした。21イニング続いた無失点記録も、ここで途切れています。
そして6回以降、聖光学院は最後まで得点を返せませんでした。1点差のまま9回が終わり、東日大昌平が決勝進出を決めています。
なぜ聖光学院は敗れたのか|3つの要因をデータで分解
この試合の数字を並べると、通常の「勝ったチーム=内容で上回ったチーム」という図式が成り立っていないことがわかります。
| 項目 | 聖光学院 | 東日大昌平 |
|---|---|---|
| 得点 | 2 | 3 |
| 安打 | 2 | 6 |
| 失策 | 0 | 3 |
| 本塁打 | 0 | 0 |
| 先発投手 | 松本叶我 | 照沼佑崇 |
失策ゼロのチームが、3失策のチームに1点差で敗れている。この一見奇妙な結果を、3つの要因に分けて見ていきます。
敗因①:最速148キロ・照沼佑崇を打ちあぐねた「2安打」
最大の要因は、東日大昌平の先発・照沼佑崇の出来です。報道によれば、照沼はこの試合で自己最速となる148キロを記録し、聖光学院打線を2安打に抑え込みました。序盤に2点を失いながらも崩れず、中盤以降は走者を背負う場面を作らせなかったことが、味方の逆転を呼び込んでいます。
聖光学院は大会に入ってから、初戦こそ1得点だったものの、その後は2試合連続で10得点を挙げていました。上り調子だった打線が、準決勝で急に2安打に沈んだ——これは打線の不調というより、相手投手の質が一段上だったと見るのが自然でしょう。
敗因②:相手の3失策を生かせなかった攻撃
東日大昌平は3つの失策を犯しています。通常であれば、失策が出た回は相手にとって得点機になります。しかし聖光学院はそこから試合を決定づける追加点を奪えませんでした。
安打が2本しかないということは、失策で走者が出てもそれを返す打球が出なかったということです。相手のミスを得点に変えられるかどうかは、結局のところ「走者がいる場面で1本打てるか」に帰着します。この試合の聖光学院は、その1本が出ませんでした。3失策を献上しても勝てた東日大昌平と、0失策でも負けた聖光学院という結果は、そのまま両校の「決定力の差」を示しています。
敗因③:「21イニング無失点」の裏にあった得点力の細さ
大会3試合21イニング無失点という数字は、間違いなく強さの証明です。実際、聖光学院にとって夏の初戦から3試合連続無失点は2017年以来9年ぶりで、この試合に勝って4試合連続となれば2014年以来12年ぶりの快挙でした。
ただし裏を返せば、チームの勝ちパターンが「守り切る」形に寄っていたとも言えます。守備が破綻しない限り負けない設計は強力ですが、いったん守りが崩れたときの反発力は打線に依存します。5回に3点を失った瞬間、この試合で聖光学院に残されていたのは「2安打の打線で3点を追う」という最も苦しい形でした。1試合単位で見れば、無失点記録が続いていたことは、同時に「僅差でしか勝てない状態」の裏返しでもあったと言えます。
阻止された「夏5連覇」と、止まった記録
聖光学院は福島県の高校野球において、他県の強豪と比較しても際立った記録を持つチームです。今回の敗戦がどれほどの出来事なのかは、その歴史を並べると見えてきます。
| 時期 | 夏の福島大会での歩み |
|---|---|
| 2007年〜2019年 | 13年連続で優勝。戦後最長の県大会連覇記録として知られる |
| 今大会直前まで | 再び4年連続で優勝し、今大会は5連覇に挑戦していた |
| 2026年・今大会 | 3試合21イニング無失点で4強入りするも、準決勝で2-3で敗退 |
2014年以来の「4試合連続無失点」には届かなかった
前述のとおり、聖光学院はこの準決勝に勝てば夏の大会で4試合連続無失点という、2014年以来12年ぶりの記録に到達するところでした。5回の3失点はその記録を止めただけでなく、5連覇そのものを終わらせています。
とはいえ、これは「王者が弱くなった」という話に単純化すべきではないでしょう。福島県内で長く続いた一強状態に対し、他校が投手を育てて真正面から止めにきた——今回の結果は、県全体のレベルが上がったことの表れと読むこともできます。
決勝は7月25日|東日大昌平が挑む全国への切符
準決勝を勝ち上がった東日大昌平は、7月25日にヨーク開成山スタジアムで行われる決勝に進みます。ここを勝てば、8月5日に阪神甲子園球場で開幕する全国大会への出場権を手にします。
図2:決勝までの構図
準決勝 第1試合(終了)
東日大昌平 3-2 聖光学院
→ 決勝進出
準決勝 第2試合
学法石川 × 尚志
→ 勝者が決勝へ
決勝|7月25日
ヨーク開成山スタジアム
→ 勝者が8月5日開幕の全国大会へ
対戦相手は学法石川と尚志の勝者
準決勝第2試合の学法石川×尚志は午後0時17分に開始され、本稿執筆時点では試合が続いていました。学法石川は準々決勝で会津北嶺を5-2で下して4強入り、尚志は安積黎明に14-7で勝ち、学校として初めて準決勝に進出しています。
東日大昌平にとっては、聖光学院という最大の壁を越えた直後の一戦になります。照沼が準決勝で完投級の投球を見せた分、中1日での決勝をどう投げ抜くか、あるいは他の投手をどう組み合わせるかが焦点になりそうです。
ファンや地元の反応(X上の声・未確認情報)
試合直後からX(旧Twitter)では、この結果を「今大会最大の波乱」として受け止める投稿が広がりました。以下はいずれもSNS上の反応であり、公式に確認された情報ではない点に留意してください。
- 聖光学院の敗退を「まさか」「絶対王者が止まった」と驚く声が多数を占め、他県の強豪校の敗退と並べて「今夏は番狂わせが続いている」と語られている
- 照沼投手への評価が集中し、「聖光を2安打に抑えた」「春とは別人」といった称賛のほか、全国の舞台で見たいという声も上がっている
- いわき地区のファンからは「いわきから甲子園へ」と決勝進出を後押しする投稿が目立つ
- 聖光学院ファンからも「福島全体のレベルが上がった証拠」「打倒聖光で県が強くなった」と前向きに受け止める反応が見られる
なお、SNS上では聖光学院の県内連勝数や過去の敗戦時期に関する具体的な数字も出回っていますが、一次ソースで確認が取れていないため、本記事では採用していません。
よくある質問(FAQ)
Q. 聖光学院はなぜ負けたのですか?
A. 最大の要因は、東日大昌平の先発・照沼佑崇に2安打に抑えられ、得点力を封じられたことです。5回に4連打と押し出し四球、ワイルドピッチが重なって3点を失い、逆転を許しました。相手が3失策を犯していたにもかかわらず、それを得点に結びつけられなかった点も響いています。
Q. 聖光学院の連続優勝はどこで止まったのですか?
A. 2026年7月23日の福島大会準決勝、東日大昌平戦(2-3)で止まりました。この大会は夏5連覇がかかっていました。なお同校は2007年から2019年まで13年連続で夏の福島大会を制しており、これは戦後最長の県大会連覇記録として知られています。
Q. 照沼佑崇投手はどんなピッチャーですか?
A. 東日大昌平の投手で、この準決勝で自己最速となる148キロを記録しました。聖光学院打線を2安打に封じ、序盤に2点を失いながらも試合を作り切っています。
Q. 福島大会の決勝はいつ、どこで行われますか?
A. 2026年7月25日、郡山市のヨーク開成山スタジアムで行われます。東日大昌平と、学法石川×尚志の準決勝を勝ち上がったチームが対戦します。
Q. 福島大会の優勝校はいつ全国大会に出場しますか?
A. 第108回全国高等学校野球選手権大会は8月5日に阪神甲子園球場で開幕予定です。福島大会の優勝校がここに出場します。
まとめ
2026年7月23日の福島大会準決勝は、東日大昌平が聖光学院を3-2で下し、王者の夏5連覇を阻みました。聖光学院は2点を先行し、3試合21イニング無失点という数字を積み上げてきましたが、5回の連打と細かなミスの連鎖で一気に3点を失い、そのまま逃げ切られています。
失策0のチームが失策3のチームに敗れたという結果は、守備の精度ではなく「走者がいる場面で1本打てるか」という決定力で勝敗が決まったことを示しています。決勝は7月25日。長く続いた一強の構図が動いた福島大会が、どのチームを全国へ送り出すのかに注目が集まります。
参考
- スポーツナビ 高校野球地方大会 福島大会 準決勝 一球速報
- 福島民報デジタル「聖光学院×東日大昌平 2026夏の高校野球福島大会 準決勝(7月23日)」
- KFB福島放送「夏の高校野球福島大会 東北王者・聖光学院が準決勝で敗退 東日大昌平に2-3」
- テレビユー福島「【速報】高校野球福島大会準決勝 東日大昌平が聖光学院を破る 聖光は5連覇ならず」
- 高校野球ドットコム「23日に準決勝!5連覇目指す聖光学院の12年ぶりの『記録』達成なるか」





