2026年の大阪マラソンで吉田響選手が全身に黒い丸テープを貼って大逃げを見せ大きな話題を呼びました。序盤から驚異的なペースで独走したものの終盤に脱水症状によるまさかの失速を喫し最終的に車椅子で救護室に運ばれるほど過酷なレースとなったからです。
実際にテレビ中継などで彼の姿を見た多くの人があの大量のシールは何なのかそしてなぜあのような劇的な展開になったのかと疑問を抱いていることでしょう。初マラソンという大舞台で彼が見せた走りはそれほどまでに人々の心を惹きつけるものでした。
本記事では彼が貼っていたファイテンの丸テープの正体や効果をはじめ失速の原因となった脱水症状の背景について迫ります。さらには日本人トップに輝いた平林清澄選手の結果やMGC出場権の行方まで話題が尽きない激闘の裏側を詳しく解説していきます。
吉田響が大阪マラソンで話題に!全身の丸テープの正体は?
大阪マラソンのスタート直後から視聴者の視線を釘付けにしたのが吉田響選手の体中に貼られた黒い丸シールです。顔や首筋から腕や足に至るまで100枚以上はあろうかという数が貼られておりSNS上でも大きな反響を呼びました。
所属するサンベルクスの田中総監督が明かしたところによるとこのシールの正体はファイテン社が販売しているボディケア用品でした。トップアスリートが愛用することで知られるアイテムですが決して特別なものではなく一般の人でもスポーツショップや薬局などで手軽に購入できる身近な商品です。
ここでその特徴についていくつか整理しておきましょう。
・ドーピング検査に引っかかるような成分は一切含まれていない安全な市販品である
・チタンなどの金属をテープに含ませており肌に直接貼るタイプである
・SNSでは集合体恐怖症の人から驚きの声が上がる一方でアスリートの執念を感じると称賛の声も多かった
このように見た目のインパクトこそ強烈でしたがルールに則った上で自身のパフォーマンスを最大限に引き出すための工夫だったことがわかります。初マラソンという未知の領域に挑むにあたり少しでも不安要素を取り除き万全の状態でスタートラインに立ちたいという彼の強い思いが伝わってきます。
丸テープを貼る目的と期待される効果
なぜこれほどまでに大量のテープを貼る必要があったのか不思議に思う方も多いはずです。田中総監督の説明によれば神経や筋肉に柔軟性を出し体をリラックスさせる目的があったといいます。
フルマラソンのような過酷な競技では筋肉の緊張や疲労がいかにパフォーマンスを低下させるかが大きな課題となります。そこでチタンが持つ特性を利用して生体電流を整え筋肉の緊張を和らげようとしたのです。
ここではテープを貼ることによるメリットとデメリットを分かりやすく表にまとめてみました。
| 項目 | 内容 |
| メリット | 筋肉がリラックスして柔軟性が高まることが期待できる |
| メリット | 気になる部位をピンポイントでケアでき精神的な安心感にもつながる |
| デメリット | 大量に貼ると見た目のインパクトが強くなりすぎて周囲の視線を集めやすい |
| デメリット | 汗や摩擦ではがれる可能性があり長時間のレースでは貼り直すことが難しい |
科学的なメカニズムに加えてこれを貼っているから大丈夫という心理的な安心感いわゆるプラセボ効果もアスリートにとっては非常に重要です。プレッシャーのかかる大一番において彼が最後まで自分を信じて走り抜くための大切なお守りのような役割を果たしていたのかもしれません。
序盤からの大逃げと35km日本最高マークの激走
話題を集めたのは見た目だけではなくその驚異的な走りそのものでした。レースが始まると彼は初マラソンとは思えない積極的な姿勢を見せわずか8km付近でペースメーカーの前に出て独走状態に入ります。
多くの選手が大きな集団の中で体力を温存する中あえて一人で風を切りながら突き進む姿はまさに大逃げという言葉がぴったりでした。テレビ画面に映る孤独なランナーの力強い足取りに思わずテレビの前で声を上げて応援してしまった方も多いのではないでしょうか。
そのスピードは決して無謀なものではなく確かな実力に裏打ちされていました。驚くべきことに35kmの通過時点では日本最高記録をマークするほどのハイペースを維持しており彼の計り知れない潜在能力の高さを日本中に見せつける結果となりました。
終盤の失速と脱水症状…MGC出場権はお預けに
素晴らしい大逃げを見せていた吉田響選手でしたが終盤にまさかの失速を喫してしまいます。結果としてMGC出場権の獲得はお預けとなり最終順位は34位という悔しい結末を迎えることになりました。
なぜあそこまで快調に飛ばしていたランナーが急激にペースダウンしてしまったのかと疑問に思う方も多いはずです。その最大の原因は激しいエネルギー消費と給水での失敗が重なったことによる深刻な脱水症状でした。
スポーツトレーナーの視点から見てもフルマラソンにおける水分の枯渇は筋肉の痙攣や意識の混濁を引き起こす非常に危険な状態だと言えます。実際に彼は用意していたスペシャルドリンクをうまく取れない場面もあり37km地点で後続の選手たちに次々とかわされていきました。
ゴール直後は自力で立ち上がることができず車椅子に乗せられて救護室へ運ばれる痛々しい姿が中継でも映し出されています。目標としていたMGC出場権には手が届きませんでしたが限界まで力を出し切った彼の姿は多くの視聴者の胸を強く打つものでした。
日本人トップは平林清澄!MGC出場権の行方は?
壮絶なサバイバルレースとなった大阪マラソンで日本人トップの座を射止めたのは平林清澄選手です。彼は終始冷静なペース配分を心がけ見事にMGC出場権を獲得する素晴らしい結果を残してくれました。
ロジスティードに所属する平林清澄選手はかつて箱根駅伝でも大活躍した実力派のランナーとして知られています。今回のレースでも前半は集団の中でじっくりと力を溜め勝負どころで一気に抜け出すという洗練された走りを見せてくれたのが印象的です。
2時間6分14秒という好タイムでのフィニッシュは彼の日々の厳しいトレーニングの賜物にほかなりません。ここで明暗が分かれた二人のレース展開についてハイライトを比較するタイムラインの表を作成してみました。
| 地点 | 吉田響選手の展開 | 平林清澄選手の展開 |
| 8km付近 | ペースメーカーを抜き去り独走を開始 | 後方の大集団で冷静に体力を温存 |
| 35km付近 | 日本最高ペースを記録するも疲労が見え始める | 先頭との差を徐々に詰め勝負の準備を整える |
| 37km付近 | 脱水症状により急激に失速し後続に抜かれる | スピードを上げて吉田選手らをかわし首位に立つ |
このように大逃げで勝負に出た吉田選手と後半型の戦略をとった平林選手の対照的なレース運びが際立つ大会となりました。どちらの戦術もマラソンの醍醐味であり観る者を最後までハラハラさせてくれる本当に見ごたえのある展開だったと感じます。
まとめ:吉田響の大阪マラソンでの挑戦と今後の期待
今回の大阪マラソンは吉田響選手にとってほろ苦いデビュー戦となりましたがその挑戦は間違いなく歴史に刻まれました。全身の丸テープ姿での独走劇は記録以上に記憶に残る強烈なインパクトを私たちに与えてくれたからです。
救護室へ運ばれた時は多くのファンが心配しましたがレース数時間後には大盛りの丼飯を平らげるほど順調に回復したという報告もありました。サンベルクスの関係者や応援する人々も彼の底知れぬタフさと明るさにホッと胸をなでおろしたことでしょう。
次回以降のレースでは今回の経験と悔しさをバネにしてさらに力強い走りを見せてくれると期待が高まります。プロランナーとしての歩みはまだ始まったばかりであり彼が再び大きな舞台で躍動する日はそう遠くないはずです。
これからも常識にとらわれないスタイルで陸上界を盛り上げてくれる吉田選手の活躍から目が離せません。ぜひ皆さんも彼のSNSや今後の出場予定レースをチェックして引き続き熱い声援を送っていきましょう。
