ジュピターコーヒー民事再生の理由は?店舗の閉店や営業継続を徹底解説

負債60億!ジュピターコーヒー民事再生の裏側と3つの原因

コーヒー豆と輸入食品の専門店「ジュピター」を運営するジュピターコーヒー株式会社が、2026年1月5日に民事再生法の適用を申請しました。全国に多くの店舗を持つ人気店だけに、「これからお店はどうなるの?」「閉店してしまうの?」と不安に感じている方も多いはずです。

実は、民事再生は「会社がなくなる」こととは少し違います。本記事では、ジュピターが民事再生に至った理由や、今後の店舗の営業継続、スポンサーの状況について、最新情報を元に分かりやすく解説します。

目次

ジュピターコーヒーが民事再生法を申請|負債60億円の衝撃

2026年1月5日、輸入食品やコーヒー豆の販売でおなじみのジュピターコーヒー株式会社が、東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。帝国データバンクなどの発表によると、負債総額は約60億6500万円にのぼり、債権者は約320人に達しています。

このニュースを聞いて「もうお店がなくなってしまうの?」と心配された方もいるかもしれません。しかし、今回申請された「民事再生法」は、会社を完全に清算してしまう「破産」とは異なります。

イメージとしては、古くなって倒れそうになった家を完全に取り壊すのではなく、新しい大工さん(スポンサー)を呼んで、住人が生活しながらリフォームをしていくような手続きです。

現在は東京地裁から監督命令が出ており、裁判所の監督のもとで事業の立て直しを目指す段階にあります。そのため、ニュースを見てすぐに全店舗がシャッターを下ろすわけではないので、まずは落ち着いて状況を見守ることが大切です。

なぜ倒産危機に?民事再生に至った3つの理由

駅ビルやショッピングセンターなどでよく見かけ、多くのファンに愛されていたジュピター。なぜこれほど多額の負債を抱え、経営が行き詰まってしまったのでしょうか。

その背景には、大きく分けて3つの要因が重なっていました。

コーヒー豆や輸入食品の価格高騰(原材料高)

1つ目の理由は、昨今の急激な物価高です。ジュピターの主力商品であるコーヒー豆や輸入食品は、世界的な不作や円安の影響をダイレクトに受けます。これにより仕入れ価格が跳ね上がり、原材料高が経営を圧迫しました。

私たち消費者にとっても値上げは痛手ですが、お店側も仕入れコストの上昇分をすべて価格に転嫁することは難しかったようです。その結果、商品を売っても手元に残る利益が減ってしまい、採算性が悪化していきました。

新規出店に伴う投資負担と借入金の増加

2つ目の理由は、積極的な店舗拡大による負担です。ジュピターは北海道から九州まで全国の主要都市へ出店を進め、私たちにとって身近な存在となりました。しかし、新規出店には多額の費用がかかります。

店舗の内装工事費や商品を揃えるための資金を、銀行からの借入金で賄っていました。売上が順調なら問題ありませんが、小売業を取り巻く人件費や物流費の上昇も重なり、投資した分を回収しきれない状況が続いてしまったのです。

粉飾決算の発覚と信用低下

そして3つ目、民事再生の決定打となったのが「粉飾決算」の問題です。実は、過去の決算において赤字を隠し、黒字であるかのように見せかける会計操作が行われていたことが発覚しました。

実態は債務超過(資産よりも借金の方が多い状態)に陥っており、これを隠していたことが明るみに出たことで、金融機関からの信用を失ってしまいました。その結果、借入金の返済猶予などの支援を受けることが難しくなり、自力での再建を断念せざるを得なくなったのです。

これまでの経緯を整理すると、以下のようになります。

時期主な出来事
2021年7月期売上高約102億円を計上し、事業を拡大
2024年7月期不採算店舗の閉店や競争激化により売上高が減少
2025年金融機関へ返済猶予を要請するも、粉飾決算が発覚
2026年1月5日東京地裁へ民事再生法を申請、スポンサー契約締結へ

今後の営業はどうなる?店舗の閉店や営業継続の状況

ニュースを聞いて一番気になるのは、やはり「いつも通っているお店が明日からどうなるのか」という点ではないでしょうか。

結論から言うと、民事再生法を申請したからといって、すべての店舗がすぐに営業を停止するわけではありません。今回は強力な助っ人がすでに決まっているため、当面の間は営業継続が見込まれています。

スポンサー「ネクスト・キャピタル・パートナーズ」との契約

ジュピターコーヒーの再建に向けて、「ネクスト・キャピタル・パートナーズ」という企業再生ファンドがスポンサーとして支援することが公表されています。

これは、経営に行き詰まった会社にお金やノウハウを提供し、立て直しをサポートするプロフェッショナルです。すでにスポンサー契約が締結されているということは、再建に向けた道筋がある程度整っていることを意味します。

そのため、資金ショートで突然お店が開かなくなるといった最悪の事態は回避されており、まずは一安心と言えるでしょう。

三井住友銀行によるDIPファイナンスで営業継続へ

さらに、当面の運転資金を確保するために「DIPファイナンス」という枠組みが活用されます。これは、今回のような民事再生の申請をした企業に対して、金融機関が特別に融資を行う仕組みのことです。

具体的には、三井住友銀行などから資金の融資を受ける予定となっており、これにより商品の仕入れや店舗スタッフへの給与支払いが可能になります。

このように、しっかりとした資金的な裏付けがある状態で再建が進められるため、私たちが普段利用している店舗の営業は、今のところこれまで通り継続される見通しです。

全国のジュピター店舗一覧と現在の営業状況

ジュピターは、北は北海道から南は九州まで、全国の駅ビルやショッピングセンターを中心に91店舗を展開しています。

現状では全店での営業継続を目指していますが、民事再生の手続きの中で、赤字店舗の整理や統合が行われる可能性もゼロではありません。

現時点での主なエリア別の店舗展開は以下の通りです。特に北海道や九州エリアは店舗数が多く、地域の方々の生活に根付いています。

  • 北海道エリア: 9店舗(さっぽろ東急店、ラソラ札幌店など)
  • 関東エリア: 東京都内をはじめ、駅直結の便利な立地に多数展開
  • 中部・関西エリア: 名古屋や大阪などの主要都市を中心に展開
  • 九州エリア: 8店舗(リバーウォーク北九州店、福岡県内に3店舗など)

過去にも不採算店舗の閉店はありましたが、今後はスポンサーの判断も加わり、よりシビアな店舗網の再編が行われるかもしれません。自分の利用する店舗が対象になるか心配な方は、こまめにお店の掲示物などをチェックしておくと良いでしょう。

輸入食品業界を取り巻く「コストプッシュ型」物価高の現状

今回のジュピターコーヒーの件は、決して一企業だけの問題ではありません。背景にあるのは、輸入食品業界全体を襲っている構造的なコスト増です。

最近よく耳にする「コストプッシュ型」の物価高が、企業の体力を奪っています。これは、商品を作るための原材料費や、それを運ぶ物流費、働く人の人件費などが高騰し、企業努力だけでは吸収しきれなくなる現象です。

特に2026年に入ってからも、コーヒー豆などの輸入品価格は高止まりしています。お店側としては値上げをせざるを得ませんが、急な値上げは客離れを招くため、そのバランスに多くの小売業が苦しんでいるのが現状です。

ジュピターの場合も、こうした外部環境の悪化がボディブローのように効いていました。今後、業界全体で同様の再編や淘汰が進む可能性も考えられます。

まとめ:再建への一歩を見守ろう

本記事では、ジュピターコーヒーの民事再生申請について、その理由や今後の見通しを解説しました。

  • 倒産ではなく再建へ: 民事再生は営業を続けながら会社を立て直す手続きです。
  • 原因は複合的: 原材料高や出店費用の負担、過去の会計問題が重なりました。
  • 営業は継続: スポンサーの支援と銀行の融資により、当面はお店を利用できます。

長年親しまれてきたあの緑色の看板のお店がなくなってしまうのは、私たちファンとしても寂しいものです。しかし、今回は「破産」ではなく、あくまで前を向くための「再生」が選ばれました。

豊富な種類のコーヒー豆や、見ているだけで楽しい輸入食品の数々は、依然としてジュピターの大きな魅力です。

私たちにできる一番の応援は、これまで通りお店に足を運び、お気に入りの商品を購入することかもしれません。ぜひ近くの店舗を訪れて、変わらぬ味とワクワクを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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