ソフトバンクに関連する個人情報のトラブルが続き、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実は「My SoftBankでの誤表示」と「委託先からの持ち出し」は、全く別の原因で発生した事象です。
これらは技術的な不具合と人的な管理不足という異なる背景を持っており、ユーザーが取るべき対策も変わってきます。本記事では、プロキシ設定のバグによる認証トラブルや、業務委託先でのUSB持ち出し事件など、一連の経緯をわかりやすく整理しました。
ご自身の契約に影響がないかを確認し、安心してスマホを利用するためのポイントを解説します。
My SoftBankで他人情報が表示?プロキシ不具合の全貌
2026年1月、My SoftBankなどのサービスにおいて、他人の氏名や請求金額が表示されるという不具合が発生しました。自分の情報が誰かに見られているのではないかと、心配になった方もいるかもしれません。
このトラブルの原因は、外部からのサイバー攻撃ではありません。ソフトバンク側の設備であるプロキシサーバーのソフトウエアに加えられた設定のバグが原因でした。
影響を受けた件数は約2,000件規模と発表されています。意図しない情報開示が起きてしまいましたが、現在はすでに対策が完了しています。
回線認証トラブルの原因と「プロキシ設定」
ニュースなどでプロキシ設定という言葉を聞いて、自分のスマホの設定を変えなければいけないのかと焦った方もいるでしょう。しかし、これはユーザー自身の端末設定の問題ではありません。
プロキシとは、インターネットに接続する際に中継役となるサーバーのことです。今回はソフトバンク側のこの中継システムの不具合により、一部のアクセスで利用者の割り当てが正しく行われない状態になっていました。
この不具合が発生していたのは、1月13日から1月17日までの期間です。現在は修正されていますので、お客様側でスマホの設定を操作する必要は一切ありません。どうぞ安心してください。
S!メールや+メッセージへの影響
今回の不具合では、単にマイページの情報が見えてしまっただけではありません。S!メール(MMS)や+メッセージといった連絡ツールにおいても、深刻な誤作動が確認されました。
具体的には、メールの送信元が入れ替わってしまったり、他人のアカウントとしてメッセージの送受信ができてしまったりする現象です。これは通信の秘密に関わる重大な問題でした。
家族や友人とのやり取りが他人に漏れてしまうリスクがあったわけですが、こちらも原因となったサーバーの修正により現在は解消しています。
業務委託先「UFジャパン」による個人情報持ち出し事件
ここまではシステムの不具合について解説しましたが、全く別の問題として業務委託先での情報持ち出し事件も発生しています。こちらは2025年6月に発覚した事案です。
ソフトバンクの業務委託先であるUFジャパンという企業の元従業員が、不正に顧客情報を持ち出していました。私物のUSBメモリーを使い、さらに無断で再委託先のクラウドへアップロードしていたのです。
本来であれば厳重に管理されるべき場所ですが、監視カメラが作動していなかったり、セキュリティ監査で嘘の報告をしていたりと、ずさんな管理体制だったことが明らかになっています。
流出した情報の種類と対象件数
この事件で持ち出された情報の規模は、約14万件にのぼります。対象となったのは、お客様の氏名や住所、電話番号、生年月日、そして契約している料金プランなどの情報です。
ただし、不幸中の幸いと言うべきか、銀行口座の情報やクレジットカード番号、パスワードといった決済に関わる重要な情報は含まれていません。
金銭的な被害に直結する情報は守られましたが、個人情報が不正に扱われたことには変わりなく、不信感を抱くのも無理はない状況です。
ソフトバンクの対応と契約解除
事態を重く見たソフトバンクは、情報を持ち出したUFジャパンとの委託契約を解除しました。また、警察への相談も行い、厳正に対処する姿勢を見せています。
再発防止策として、委託先への管理体制を抜本的に見直しています。さらに、今回の件を受けて、販売代理店などからの勧誘の営業電話も原則として廃止する方針を打ち出しました。
ユーザーの信頼を取り戻すために、技術面だけでなく、人が関わる運用面でのルール作りも強化されています。
LINEヤフーの情報漏洩と総務省による行政指導
ソフトバンクグループ全体に目を向けると、多くの人が利用しているLINEヤフーでも個人情報の問題が発生しています。こちらはソフトバンク本体のトラブルとは異なり、システム共有の構造的なリスクが浮き彫りになった事例です。
原因の発端は、韓国のIT企業であるNAVER Cloud(ネイバークラウド)と旧LINEがシステムの一部を共有していたことにあります。ここがサイバー攻撃の標的となり、大規模な情報漏洩につながってしまいました。
この事態に対し、総務省は「通信の秘密」を脅かす重大な事案として、極めて遺憾であるという強い言葉で行政指導を行いました。単なるセキュリティ対策だけでなく、資本関係の見直しも含めた経営体制の改善を求めています。
【LINE】
NAVER Cloudとのシステム分離と現状
行政指導を受け、LINEヤフーでは現在、セキュリティガバナンスの強化を急ピッチで進めています。最も重要な対策が、リスクの温床となっていたNAVER Cloudとのシステムや認証基盤の完全な分離です。
かつては便利さを優先してつながっていたシステムを、安全のために切り離す作業が行われています。この分離作業は順次進められており、2026年3月を目処に完了する計画が発表されました。
私たちは普段通りアプリを使えますが、裏側ではもう二度と同じような被害を出さないよう、根本的な仕組みの作り直しが進んでいるのです。
【まとめ】3つの事件の違いとユーザーが確認すべきこと
ここまで解説してきた通り、最近ニュースになっているソフトバンク関連のトラブルは、それぞれ全く異なる事件です。情報が混ざって不安にならないよう、3つの事件の違いを整理しました。
ご自身がどのケースに当てはまる可能性があるのか、以下の表で一度確認してみてください。
| 項目 | My SoftBank誤表示 | 委託先(UFジャパン)持ち出し | LINEヤフー情報漏洩 |
| 発生時期 | 2026年1月 | 2025年6月発覚 | 2023年〜 |
| 原因 | プロキシ設定のバグ (技術的不具合) | 元社員によるUSB持ち出し (内部不正) | NAVER Cloudへの攻撃 (サイバー攻撃) |
| 影響規模 | 約2,000件 | 約14万件 | 約52万件 |
| 流出内容 | 氏名、請求額、MMS等 | 氏名、住所、電話番号、契約内容 | ユーザー情報、取引先情報 |
| 対応状況 | 修正・解消済み | 契約解除・警察相談 | 行政指導・システム分離 |
My SoftBankの件は「バグ」であり、すでになおっています。一方で、委託先の件やLINEヤフーの件は、人間による不正や外部攻撃が絡んでおり、長期的な対策が進められている点が特徴です。
自分が対象か確認する方法・問い合わせ窓口
「自分の情報は本当に大丈夫?」と不安な方は、公式の問い合わせ窓口を利用しましょう。ソフトバンクでは、今回の件に関する専用の窓口を設置しています。
対象者には個別に連絡がいっている場合もありますが、念のため確認したい場合は下記へ連絡してみてください。
- ソフトバンク 個人情報に関するお問い合わせ窓口
- 電話番号:0800-111-6636(通話料無料)
- 受付時間:午前9時〜午後8時(年中無休)
最後に一つ、重要な注意点があります。今回の騒動に便乗して、「あなたの個人情報が流出しました」などと不安を煽り、偽サイトへ誘導するフィッシング詐欺メールが増える可能性があります。
ソフトバンクやLINEヤフーが、メールだけでパスワードの入力を求めたり、金銭を要求したりすることは絶対にありません。怪しいメールが届いてもリンクは開かず、まずは公式サイトのお知らせを確認するようにしてくださいね。
