【8/30】香川県知事選2026の当選者は池田豊人氏 19万票で再選

2026年8月30日に投開票された香川県知事選挙は、現職の池田豊人氏(65)が19万3244票を集めて再選しました。新人3人との争いで、2位に14万票以上の差をつけた形です。確定投票率は35.68%で、過去最低だった前回2022年の29.09%を6.59ポイント上回りました。注目されたのは次点の顔ぶれで、共産党推薦の候補ではなく、外国人の受け入れに上限を設けると訴えたIT関連業の新人が4万9296票で2位に入っています。
この記事でわかること
- 当選者と得票:現職の池田豊人氏が19万3244票(得票率約71%)で再選。前回の16万6390票から約2万7000票伸ばしました。
- 投票率:確定投票率は35.68%。過去最低だった前回から6.59ポイント上がり、投票総数も約4万6000票増えています。
- 次点の中身:2位は外国人受け入れの上限を掲げた無所属新人・瀬尾文彦氏の4万9296票で、共産党推薦候補の約2倍でした。
香川県知事選2026の当選者は誰か(開票結果と得票数)
香川県知事選の当選者は現職の池田豊人氏(65)で、得票は19万3244票でした。2回目の当選です。
2026年8月30日投開票で、開票率100%時点の確定結果です。池田氏は国土交通省の道路局長を務めた後、2022年の知事選で初当選しました。今回は自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党の推薦を受け、連合香川も支持に回る「与野党相乗り」の構図で選挙戦に臨んでいます。選挙戦では、県内への企業誘致件数が昨年度に過去最多となった実績を挙げ、人口減少対策とJR高松駅前の県立アリーナを軸としたにぎわいづくりを訴えました。
4人の得票は次のとおりです。
| 候補者 | 党派・新旧 | 年齢・肩書 | 得票数 | 得票率 |
|---|---|---|---|---|
| 池田豊人(当選) | 無所属・現 | 65/前国交省道路局長 | 193,244票 | 約71.1% |
| 瀬尾文彦 | 無所属・新 | 63/IT関連業 | 49,296票 | 約18.1% |
| 田辺健一 | 無所属・新(共産推薦) | 45/共産党香川県委員会書記長 | 24,225票 | 約8.9% |
| 曽根克典 | 無所属・新 | 64/食品加工会社員 | 4,986票 | 約1.8% |
4人の得票を合計すると27万1751票で、池田氏はその7割を1人で集めた計算になります。なお2位の候補者名は、報道各社で「瀬尾文彦」「姓納文彦」「納文彦」と表記が分かれています。本記事では立候補者一覧に基づき「瀬尾文彦(せのお・ふみひこ)」と表記しますが、確定表記は※確認中です。
得票の大きさは、前回2022年の数字と並べるとよりはっきりします。
池田氏の得票は前回からどれだけ伸びたのか
池田氏の得票は前回2022年の16万6390票から約2万7000票増えました。
得票率で見ると73.6%から約71.1%へとほぼ横ばいです。前回は無所属新人との一騎打ちで、2人の得票の合計は22万6114票でした。今回は候補が4人に増えたこともあり、投票総数は27万票台まで積み上がっています。つまり池田氏は、票の食い合いが起きる4人の構図でも、得票を上積みして再選したことになります。
得票のイメージ(今回の4候補)
票の分布を見ると、勝敗そのものより「2位以下がどう割れたか」に今回の特徴が出ています。その前に、投票率の動きを押さえておきます。
投票率35.68%は前回から何が変わったのか
確定投票率は35.68%で、過去最低だった前回を6.59ポイント上回りました。
前回2022年は29.09%で、投票総数も今回は約4万6000票増えています。投票日当日の推移を見ると、午前10時現在で4.41%(前回比プラス0.63ポイント)、午後4時現在で13.26%(同プラス0.78ポイント)と、日中は前回とほぼ同じペースでした。最終的に6ポイント以上の差がついたのは、期日前投票の積み上がりと夕方以降の投票が効いたためとみられます。
候補が2人から4人に増え、争点が分散したことが投票率を押し上げた面はあります。ただし35%台という水準は、有権者の3人に2人が投票所に行っていないことも意味します。
(編集部分析)投票率が上がったこと自体は前向きに評価できますが、その中身は冷静に見る必要があります。今回は与野党4党が現職に相乗りし、事実上「現職を選ぶかどうか」しか選択肢がない構図でした。それでも投票率が6ポイント以上上がったのは、相乗りの外側に立つ候補が複数出たことで、有権者に別の選択肢が可視化されたためと見ることもできます。政党が対立軸を降ろすほど選挙は無風になり、地方政治への関心は細っていきます。誰のための相乗りだったのかは、当選後の県政運営で問われることになります。
Q. 香川県知事選の投票率は低いほうなのですか。
A. 香川県自身の過去と比べると、前回2022年の29.09%が過去最低で、今回はそこから戻した形です。現職が優位とされる知事選は全国的にも投票率が下がりやすく、事実上の信任投票になった選挙では20%台にとどまる例もあります。
投票率が上がった分の票が、どの候補に流れたのかを見ていきます。
次点は共産推薦ではなくIT関連業の新人だった
次点はIT関連業の無所属新人・瀬尾文彦氏(63)で、得票は4万9296票でした。
共産党推薦の田辺健一氏(45)の2万4225票のちょうど2倍にあたります。
瀬尾文彦氏は外国人受け入れの上限を掲げた
瀬尾氏は、県内が受け入れる外国人の数に人口比5%程度の上限を設けることを掲げました。
あわせて中小企業支援と子育て支援の拡充を訴えています。政党の推薦は受けておらず、組織的な選挙運動の支えもない候補でした。
共産推薦の田辺健一氏は2万4225票にとどまった
共産党推薦の田辺健一氏は2万4225票で3位となり、瀬尾氏の半分の得票でした。
田辺氏は共産党香川県委員会書記長で、時給1500円以上への賃上げ、平和政策の充実、多様性を尊重する社会の実現を掲げていました。4位の曽根克典氏(64)は食品加工会社員で、瀬戸大橋の観光資源化と、香川から世界平和を発信することを訴えています。
| 候補者 | 主な訴え | 支援の有無 |
|---|---|---|
| 池田豊人 | 企業誘致の実績、人口減少対策、県立アリーナを軸としたにぎわいづくり | 自民・立憲・国民・公明が推薦、連合香川が支持 |
| 瀬尾文彦 | 外国人受け入れに人口比5%程度の上限、中小企業支援、子育て支援 | 政党の推薦なし |
| 田辺健一 | 時給1500円以上の賃上げ、平和政策の充実、多様性の尊重 | 共産党が推薦 |
| 曽根克典 | 瀬戸大橋の観光資源化、世界平和の発信 | 政党の推薦なし |
組織を持たない候補が、県内に組織を持つ政党の推薦候補を票数で上回った点が今回の特徴です。
(編集部分析)4万9296票のすべてが外国人政策への賛意だと断じることはできません。現職への不満や、相乗りへの反発の受け皿という側面も当然あります。それでも、政党の支援がない候補が組織票を持つ推薦候補の2倍を集めたという事実は、外国人の受け入れ規模を身近な問題として考えたい有権者が一定量いることを示していると評価できます。人手不足を理由とした受け入れ拡大は、短期の労働力供給と引き換えに、社会保障・治安・賃金水準・地域コミュニティへの負荷を中長期に地方が引き受ける構図になりがちです。受け入れの規模と条件を国と地方のどちらがどこまで制御するのかという論点は、国政だけの話ではなくなりつつあると言えます。
Q. 都道府県が外国人の受け入れ人数に独自の上限を設けることはできるのですか。
A. 在留資格の付与や入国管理は国の権限で、都道府県が独自に人数の上限を法的に定める仕組みは現行制度にはありません。県ができるのは、企業誘致や技能実習・特定技能の受け入れ支援をどこまで後押しするか、多文化共生施策にどれだけ予算を割くかといった運用面の判断です。公約としての上限は、国への働きかけを含む方針表明として受け止める必要があります。
では、再選した池田氏は2期目に何から手をつけるのでしょうか。
池田氏が2期目の課題に挙げたのは渇水と物価高
池田氏は再選後、渇水対策と物価高対策に取り組むと表明しました。この2つを2期目の最初の課題に挙げています。
香川県は早明浦ダムの貯水率に県内の水道が大きく左右され、渇水は毎年の県政課題です。物価高については県内の中小企業と家計の双方に影響が及んでおり、企業誘致で雇用の受け皿を増やす路線と、いま暮らしている県民の可処分所得をどう守るかという課題が同時に問われます。1期目に掲げた企業誘致件数は昨年度に過去最多となりましたが、誘致した企業の雇用が県内の賃金水準を押し上げたかどうかは、これからの数字で検証されることになります。
(編集部分析)渇水と物価高はどちらも、県が国の判断を待っていては間に合わない種類の課題です。水は生活と農業の基盤であり、エネルギーや食料と同じく地域の自立に直結します。企業誘致の件数という分かりやすい指標だけでなく、県民の実質賃金と水の安定供給という生活の土台がどう動いたかを、2期目は数字で示してもらいたいところです。
なお、9月13日には沖縄県知事選が投開票を迎えます。こちらは基地問題と経済を軸に構図が動いており、香川とは対照的に全国の注目が集まる選挙です。詳しくは沖縄県知事選2026の情勢で整理しています。同じ8月に投開票された地方の首長選については、城里町長選2026の結果もあわせてご覧ください。
香川県知事選2026のよくある質問
検索でよく調べられている周辺の疑問をまとめます。
Q. 池田豊人知事の任期はいつまでですか。
A. 知事の任期は地方自治法で4年と定められているため、2期目は2030年夏までとなります。次の香川県知事選も2030年夏の実施が見込まれます。
Q. 池田豊人氏はどんな経歴の人物ですか。
A. 国土交通省で道路局長を務めた技術系官僚の出身で、2022年の知事選で初当選しました。土木・インフラ分野の実務経験が長く、県政では企業誘致とインフラ整備を前面に出した施策を進めています。
Q. 同じ日に香川県議会議員の補欠選挙もあったのですか。
A. 丸亀市選挙区の県議補欠選挙が同日に行われ、自民党新人の武田孝三氏が初当選しました。知事選との同日実施のため、補選だけを単独で行う場合より投票率が高くなる傾向があります。
参考情報
- KSB瀬戸内海放送「香川県知事選・開票結果 再選の池田豊人氏は約19万票、次点は姓納文彦氏」(2026年8月31日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec1776086a3fbc9b76df4b2c3fc8d2b00242a2df - KSB瀬戸内海放送「香川県知事選 確定投票率は35.68% 前回を6.59ポイント上回る」
https://news.ksb.co.jp/article/16847906 - 共同通信「香川県知事に池田氏再選 共産推薦ら3新人破る」
https://news.yahoo.co.jp/articles/87c31b25f642834461664fb8749acb2c33d226c6 - NHK「香川県知事選挙2026 立候補者紹介・選挙速報」
https://news.web.nhk/senkyo2/takamatsu/22164/skh56960.html





