【9/16】兵庫県議補選 高砂市選挙区に片山安孝氏と島津明香氏|10月16日告示・25日投開票の構図と2人の経歴

兵庫県議会の高砂市選挙区(定数1)で、補欠選挙が10月16日告示、10月25日投開票で行われます。自民党の山本敏信県議が9月9日に80歳で亡くなったためで、兵庫県選挙管理委員会が9月14日に日程を決めました。9月16日時点で立候補の意向を示しているのは2人です。斎藤元彦知事の側近だった元副知事の片山安孝氏(66)と、元高砂市議の島津明香(はるか)氏(38)で、どちらも無所属での立候補を予定しています。片山氏は5月に来春の県議選への出馬意向を示していましたが、欠員が出たことで補選に回りました。9月16日には片山氏の公式サイトが、X公式アカウントの始動を告知しました。この記事では、補選の日程と理由、2人の経歴と主張の違い、片山氏と兵庫県の告発文書問題との関係、前回2023年の同じ選挙区の結果、当選者の任期までを、報道と公式の情報で整理します。

この記事でわかること

  • 日程:兵庫県議補選の高砂市選挙区は10月16日告示・10月25日投開票。定数1です。
  • 理由:自民党の山本敏信県議が9月9日に80歳で死去し、欠員が出たためです。
  • 立候補予定者:元副知事の片山安孝氏(66)と元高砂市議の島津明香氏(38)。いずれも無所属の予定です(9月16日時点)。
  • 推薦:自民党兵庫県連は9月15日、島津氏の推薦を決めました。
  • 片山氏と告発文書問題:内部調査の中心を担い2024年7月に辞職。守秘義務違反の疑いで告発されましたが、神戸地検が2026年3月に不起訴としています。
  • 任期:補選で当選した議員の任期は前任者の残りの期間で、来春の県議選までです。
目次

兵庫県議補選の高砂市選挙区はいつ、なぜ行われるのか

補選は10月16日告示・10月25日投開票です。高砂市選出の山本敏信県議の死去で欠員が出たため行われます。

サンテレビによると、山本敏信氏は9月9日に病気のため80歳で亡くなりました。高砂市議を5期務めたあと県議となり、8期目の途中でした。県議会議長も務めた自民党のベテランで、選挙ドットコムの記録では2023年4月の県議選に77歳で立候補し、当選していました。高砂市選挙区の定数は1なので、1人欠けると選挙区の議席がなくなります。

兵庫県選挙管理委員会は9月14日、補選の日程を決めました。立候補予定者向けの説明会は10月1日午後1時半から高砂市役所で開かれると産経新聞が伝えています。

補選の日程を一覧で確認する

主な日程は、10月1日に説明会、10月16日に告示、10月25日に投開票です。流れは次のとおりです。

9月9日
山本敏信県議が死去(80歳)
9月14日
県選管が日程を決定。片山氏・島津氏が立候補の意向
9月15日
自民党県連が島津氏の推薦を決定
10月1日
立候補予定者説明会(高砂市役所)
10月16日
告示
10月25日
投開票

告示日に届け出た人が正式な候補者になります。現時点の2人はあくまで「立候補予定者」です。

片山安孝氏はどんな人物で、なぜ補選に出るのか

片山安孝氏は高砂市出身の元兵庫県副知事で、斎藤県政の政策推進への協力を掲げて無所属で出る意向です。

県庁38年と副知事の経歴

片山氏は1983年(昭和58年)に兵庫県庁へ入り、人事課長や産業労働部長などを務めました。

本人の公式サイトによると、県庁勤務は38年で、兵庫県信用保証協会の理事長を経て、2021年(令和3年)9月に副知事となりました。斎藤元彦知事が就任した直後に起用された形で、2024年(令和6年)7月まで務めています。朝日新聞の取材には「38年間の行政職、副知事を務めた経験がある。市民に即戦力だとアピールしていきたい」と話しました。

来春の県議選から補選へ前倒し

片山氏は2026年5月に来春の県議選への出馬意向を示しており、欠員で選挙が早まった形です。

産経新聞によると、片山氏は5月の時点で「ふるさと高砂市へ恩返しをしたい」「斎藤県政を支援していきたい」と述べ、来春行われる県議選に高砂市選挙区から出る考えを示していました。今回の補選についても、朝日新聞の取材に斎藤知事への姿勢を問われ「斎藤県政の政策の推進に協力していく」と明言しています。5月の出馬表明の中身は片山安孝氏の県議選出馬表明をまとめた記事で扱っています。

公式X始動と掲げている政策

公式サイトは9月16日にX公式アカウントの始動を告知し、政策は雇用・暮らし・インフラの3本柱を掲げています。

公式サイトによると、9月1日には高砂市内に事務所を開いています。政策の3本柱の中身を見ていきます。1つ目が雇用とにぎわいの創出で、地域企業の経営支援や地元企業のPR、観光振興を挙げています。2つ目が全世代が暮らしやすいまちづくりで、子育て・福祉の支援や福祉人材の待遇改善、公立病院の広域ネットワークの活用です。3つ目が地域インフラで、山陽電車の高架化による踏切の解消、播磨臨海道路の整備、治水対策とため池の保全、JR宝殿駅への新快速停車を掲げています。

なお、X上のアカウントの表示では「2026年8月からXを利用」となっており、9月16日時点のフォロワーは約1.9万人でした。本人のXとは別に、支援者が運営する「公式応援アカウント」もあります。

島津明香氏はどんな人物か

島津明香氏は高砂市議を3期12年務めた38歳で、自民党兵庫県連の推薦を受けて無所属で出る意向です。

26歳でトップ当選、市議3期で副議長

島津氏は2014年に26歳で高砂市議選にトップ得票で初当選し、当時の市議会で最年少の議員でした。

神戸新聞によると、3期目には副議長を務めました。8月30日投開票の高砂市議選には立候補していません。本人のプロフィールによると高砂市伊保東の出身で、関西学院大学文学部を卒業後、一橋大学大学院商学研究科(MBA)を修了し、情報セキュリティのコンサルティング会社に勤めていました。

自民党員だが無所属、県連が推薦

島津氏は自民党員ですが、「住民の幅広い支持を得たい」として無所属で立つ考えです。

朝日新聞によると、島津氏は立候補の理由を「情報や経済の格差を減らし、県内のどこに住んでいても、行政サービスを等しく受けられるようにしたい」と説明しました。神戸新聞には、無所属にした理由を「1人区ということもあり、いろいろな方々の声を聞きながら活動するため」と話し、「マクロな視点で高砂市を捉え、きめ細かな行政サービスを提供できるように橋渡しをしたい」と述べています。9月15日に自民党県連へ推薦を申請し、同じ日に推薦が決まりました。

片山安孝氏と島津明香氏の違いを比較表で見る

2人の違いは、行政経験の長さと議会経験、斎藤知事への距離の取り方、自民党の推薦の有無の3点です。

報道と本人の公式情報をもとに、主な違いを並べました。

項目 片山安孝氏 島津明香氏
年齢(報道時点) 66歳 38歳
主な経歴 兵庫県庁38年、元副知事(2021年9月〜2024年7月) 高砂市議3期12年、3期目に副議長
党派 無所属の予定 無所属の予定(自民党員)
推薦 報道なし(9月16日時点) 自民党兵庫県連(9月15日決定)
斎藤知事への姿勢 「斎藤県政の政策の推進に協力していく」 「政策ごとに是々非々の姿勢で臨みたい」
訴えの軸 即戦力の行政経験、雇用とにぎわい、踏切解消などのインフラ 情報や経済の格差を減らす、行政サービスの橋渡し

斎藤知事への姿勢の発言は、どちらも9月14日の朝日新聞の取材に答えたものです。斎藤県政への評価が、県議1議席の補選でも争点の1つになる構図が見えます。

片山安孝氏と島津明香氏は高砂市の何を課題に挙げているのか

片山氏は踏切解消や道路などのインフラと雇用、島津氏は行政サービスの格差解消と市議時代の情報公開を前面に出しています。

片山氏:インフラと雇用を具体名で挙げる

片山氏の公式サイトは、山陽電車の高架化や播磨臨海道路など、地名入りのインフラ項目を並べています。

ほかにJR宝殿駅への新快速停車も挙げ、38年の県庁勤務と副知事の経験を「即戦力」として訴える組み立てです。一方で、これらの事業の費用や実現の時期までは公式サイトに書かれていません。当選した場合の任期は来春の県議選までの約半年と短く、何をどこまで進めるかは、告示後に配られる選挙公報などで確かめる必要があります。

島津氏:市議時代の情報公開と行政サービス

島津氏は市議時代の情報公開の実績を示しつつ、県内どこでも行政サービスを等しく受けられることを掲げています。

本人の公式サイトでは、市議として議員活動の通信簿や市長のバランスシートを公表してきたと紹介しています。

公式サイトでは「未来志向の提言」「多様性の実現」「教育の充実」を掲げ、市政報告会や議員インターンシップの受け入れも活動実績に挙げています。2026年のお知らせには、高砂市民病院の指定管理者の決定、水道に関する国への要望活動、文化会館の基本構想予算の可決などが並びます。補選に向けた県政での政策は、9月16日時点で公式サイトにまだ載っていません。朝日新聞に語った「県内のどこに住んでいても、行政サービスを等しく受けられるように」という言葉が、今のところの主張の軸です。

片山安孝氏は兵庫県の告発文書問題にどう関わったのか

片山氏は、斎藤知事の指示で告発文書の内部調査を担い、混乱の責任を取るとして2024年7月に副知事を辞めました。

内部調査の中心を担い、2024年7月に辞職

2024年3月、斎藤知事や片山氏らに関する疑惑を記した文書が送られ、片山氏らが県の内部調査を始めました。

朝日新聞は、片山氏がこの問題で県の内部調査の中心的な役割を担ったと伝えています。

産経新聞によると、片山氏は斎藤氏の指示を受けて内部調査を行い、文書を作った元県幹部の男性への事情聴取などをしました。男性は2024年7月に亡くなっています。朝日新聞は、片山氏が「県政に停滞と混乱を招いた」として2024年7月に辞職し、指摘された疑惑は一貫して否定していると伝えています。

守秘義務違反の告発は不起訴

男性の私的な情報の漏えいを巡る告発について、神戸地検は2026年3月に片山氏を不起訴としました。

産経新聞によると、片山氏は地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで刑事告発されていましたが、神戸地検が今年3月に不起訴としています。刑事責任を問わないという判断で、告発文書問題そのものへの評価とは別の話です。

2023年の高砂市選挙区はどんな結果だったのか

2023年4月の県議選では、自民党現職の山本敏信氏が日本維新の会の新人を約2,300票差で破りました。

選挙ドットコムの記録では、定数1に2人が立候補し、結果は次のとおりでした。

候補者 党派・新旧 得票 得票率
山本敏信氏(当選) 自民党・現職 12,772票 55.0%
赤井ひろやす氏 日本維新の会・新人 10,468票 45.0%

得票率は2人の得票の合計に対する割合です。投票率は32.59%で、有権者数(選挙人名簿登録者数)は73,175人でした。有権者のおよそ3人に1人が投票した計算で、2人の票差の2,304票は有権者数の約3%にあたります。同じサイトの記録では、その前の2019年は無投票でした。

2023年は自民党と維新の一騎打ちでしたが、今回の2人はどちらも無所属の予定で、自民党県連は島津氏を推薦しています。告示までに他の立候補予定者が出るかどうかで構図は変わります。

補選で当選した議員の任期はいつまでか

補選の当選者の任期は前任者の残りの期間で、来春に予定される兵庫県議選までの約半年です。

公職選挙法260条は、地方議会の議員の補欠議員は前任者の残任期間在任すると定めています。山本氏は2023年4月の県議選で当選しているため、補選の当選者は2027年春の一般選挙までの任期になります。

任期が短いため、補選で当選した人がそのまま来春の県議選に出るかどうかも注目点です。片山氏はもともと来春の県議選を目指していたので、補選の結果は来春に向けた足場にもなります。

告示までに何を見ておけばよいか

見ておきたいのは、立候補予定者の増減、推薦の動き、10月1日の説明会の出席状況の3つです。

9月16日時点で名前が出ているのは片山氏と島津氏の2人だけです。告示まで1か月ほどあり、他の政党や団体が候補を立てる可能性は残っています。10月1日の立候補予定者説明会に誰が出席するかも、顔ぶれを知る手がかりになります。

  • 推薦の動き:島津氏は自民党県連の推薦が決まりました。片山氏に政党や団体の推薦が付くかは報じられていません。
  • 斎藤知事の関わり方:片山氏は斎藤県政への協力を明言していますが、知事本人が補選にどう関わるかは9月16日時点で報じられていません。
  • 投票の手続き:期日前投票の期間や投票所は、告示後に高砂市選挙管理委員会が案内します。

高砂市に住む有権者は、告示後に届く選挙公報と、市選管の案内で投票日と投票所を確認してください。

よくある質問

Q. 高砂市以外に住んでいても投票できますか?

A. できません。この補選の投票ができるのは、高砂市選挙区の有権者だけです。

Q. 期日前投票はいつからできますか?

A. 公職選挙法の決まりでは、告示日の翌日の10月17日から投票日前日の10月24日までです。

期日前投票所の場所と受付時間は、告示後に高砂市選挙管理委員会が知らせます。投票日の25日に用事がある人は、この期間に投票できます。

Q. 補選で当選した人は、来春の県議選にも出られますか?

A. 出られます。補選の当選者も、任期が終わる来春の県議選に改めて立候補できます。

片山氏は5月の時点で来春の県議選を目指すと表明していました。島津氏が来春の県議選にどう臨むかは、9月16日時点で報じられていません。

参考情報

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