【9/21】福岡市長選2026の候補者は9人|11月15日投開票の日程と再選挙の可能性

11月15日に投開票される福岡市長選挙に、9月21日までに9人が立候補を表明しました。4期16年を務めた高島宗一郎市長が8月に不出馬を表明し、後継が1人に絞られないまま告示まで6週間を切っています。立候補表明者の数は、戦後最多だった2010年の8人を上回る見通しです。候補が増えたことで、当選に必要な「有効投票の4分の1」に誰も届かず再選挙になる可能性まで指摘されています。この記事では、福岡市選挙管理委員会の発表と各社の報道をもとに、日程・期日前投票・表明者の顔ぶれ・再選挙の条件・争点を、9月21日朝の時点で整理します。

この記事でわかること

  • 日程:11月1日告示、11月15日投開票。任期満了は12月6日です(福岡市選挙管理委員会)。
  • 期日前投票:11月2日から14日まで。区役所などは午前8時30分から午後8時までです。
  • 表明者:9月21日までに9人。報道では「8人」と「9人」が併存しており、数え方が割れています。
  • 過去最多:これまでの最多は高島氏が初当選した2010年の8人(市選管)。今回はこれを上回る見通しです。
  • 再選挙:最多得票でも有効投票の4分の1に届かなければ当選できません。実施されれば費用は6億7500万円と報じられています。
  • 争点:高島市政16年の実績を継ぐのか、見直すのか。天神ビッグバンなどの再開発の扱いが分かれ目です。
目次

福岡市長選2026はいつ?11月1日告示・11月15日投開票

福岡市長選挙は11月1日(日曜日)に告示され、11月15日(日曜日)に投開票されます。

これは福岡市選挙管理委員会が決定して公表した日程です。高島宗一郎市長の任期満了日が12月6日で、それに伴う選挙にあたります(福岡市選挙管理委員会「福岡市長選挙の選挙期日等を決定しました」)。告示日と投票日がどちらも日曜日という並びです。

告示から投開票までの日程

告示は11月1日、期日前投票は11月2日から14日、投開票は11月15日という並びになります。

下の表は、市選管の発表をもとに投票に関わる日付だけを抜き出したものです。

日付 できごと
2026年11月1日(日) 告示(立候補の届け出)。ここで候補者が確定する
11月2日(月)〜11月14日(土) 期日前投票の期間
11月15日(日) 投票日。即日開票
12月6日(日) 高島宗一郎市長の任期満了日

告示までに表明を取りやめる人もいれば、告示日に初めて届け出る人もいます。表明者の数と、実際の候補者数は一致しません。

現職の高島宗一郎市長は立候補しない

高島宗一郎市長(51)は8月下旬に不出馬を表明し、今回の市長選には立候補しません。

高島氏は2010年に戦後最年少の36歳で初当選し、4期16年を務めました。在任中は天神ビッグバンや博多コネクティッドといった再開発、国家戦略特区を使ったスタートアップ支援を進めてきました。不出馬表明の経緯と理由は高島宗一郎市長が福岡市長選に不出馬を表明した記事で詳しくまとめています。現職が出ない市長選になったことが、今回の乱立の直接の引き金です。

期日前投票はいつどこでできる?11月2日から14日まで

期日前投票は、告示日の翌日である11月2日から、投票日の前日の11月14日までできます。

期日前投票は、仕事や旅行などで投票日当日に投票所へ行けない人が、選挙人名簿に登録されている市区町村の期日前投票所であらかじめ投票できる制度です(福岡市「期日前投票」)。理由を細かく証明する必要はありません。

区役所は午前8時30分から午後8時まで

各区役所などの期日前投票所は午前8時30分から午後8時まで、商業施設などは午前10時から午後8時までです。

福岡市は東区・博多区・中央区・南区・城南区・早良区・西区の7区で、区役所に期日前投票所が置かれます。これに加えて商業施設などに設けられる場合があり、開設場所と期間は選挙ごとに変わります。この時間は福岡市が制度の説明として示しているもので、今回の市長選の確定情報ではありません。どこに何か所設けられるかは、告示が近づいてから福岡市「期日前投票・不在者投票」で公表されます。

入場整理券の裏面がそのまま宣誓書になっている

投票所入場整理券(はがき)の裏面が期日前投票の宣誓書になっており、生年月日を書いて持参すれば手続きが早く済みます。

持参しなくても、投票所に備え付けの宣誓書に記入すれば投票できます。はがきを失くした場合でも本人確認ができれば投票は可能です。並ぶ時間を短くしたいなら、家で裏面を書いてから行くのが確実です。

立候補を表明したのは誰?9月21日時点で9人

9月21日までに立候補を表明したのは9人で、いずれも新人です。現職市長の後継を明確に一本化した動きはありません。

読売新聞は9月19日に「福岡市長選挙に9人乱立、候補者数が過去最多となる見通し」と報じました(読売新聞 9月19日)。RKB毎日放送も9月18日時点で「過去最多の9人が立候補表明」と伝えています(RKB毎日放送 9月18日)。

表明順にみた9人の顔ぶれ

8月26日の渡辺久也氏を皮切りに、9月に入って市議・国政政党の公認候補・民間人が相次いで名乗りを上げました。

下の表は、各社の報道で表明が確認できた人を表明日の順に並べたものです。肩書は報道時点のものです。

表明日 氏名(年齢) 肩書・党派
8月26日 渡辺久也氏(58) 会社社長、元経済産業省職員。無所属
9月3日 新村優氏(46) 市議(9月16日に辞職)。無所属
9月3日 荒牧明楽氏(41) 民間教育機関講師
9月11日〜12日 調崇史氏(48) 市議(9月16日に辞職)。自民党福岡市議団が擁立
9月15日 井上潔氏(56) 行政書士、元国土交通省職員。減税日本が擁立
9月17日 阿部秀樹氏(31) 元市議、麻酔科医。無所属
9月17日 永澤幹太氏(33) NPO法人代表理事。無所属
9月18日 佐々木彩乃氏(29) 一般社団法人代表理事。無所属
9月19日 森健太郎氏(48) AI・ITエンジニア。日本保守党公認

表明日と肩書は、朝日新聞・日本経済新聞・読売新聞・RKB毎日放送・西日本新聞の報道によります。年齢は表明時点の報道の記載です。この9人という並びは各社の報道を突き合わせて整理したもので、選挙管理委員会が確定した候補者数ではありません。

東明館中・高校長の神野元基氏は9月24日に会見予定

東明館中学校・高等学校の校長を務める神野元基氏(41)が、9月24日に記者会見を開いて出馬を表明する予定です。

神野氏の出馬意向は9月18日から19日にかけて西日本新聞と佐賀新聞が報じました(西日本新聞「福岡市長選」連載)。会見が予定どおり開かれれば、表明者は10人になります。この記事の9人には含めていません。

「8人」と「9人」で報道が割れているのはなぜか

各社が何を「表明」として数えるかがそろっていないためです。ただし、どの1人分がずれているのかは確認できていません。

共同通信は9月18日に「福岡市長選に最多8人表明」と配信し、「出馬を表明したのは8人目で、戦後最多だった2010年市長選と並んだ」と書いています(共同通信=中日新聞Web 9月18日)。一方でRKB毎日放送と読売新聞は同じ時期に「9人」と報じました。朝日新聞は9月13日の記事で、会見で表明した4人のほかに「SNS上で出馬表明をしている男性もいる」と書いています(朝日新聞 9月13日)。会見を開いた人だけを数えるか、SNSでの表明も含めるかで差が出ている可能性はありますが、各社が誰を数えたかまでは公表されていないため、この記事では断定しません。確定するのは11月1日の届け出の締め切りです。

なぜ過去最多なのか?現職がいない16年ぶりの選挙だから

現職が退き、後継が1人に絞られないまま複数の新人が表明したため、2010年の8人を上回る見通しになっています。

福岡市長選は、高島宗一郎氏が現職として立った2014年・2018年・2022年の3回はいずれも高島氏の当選で終わりました。今回は現職が退くうえに、自民党福岡市議団・減税日本・日本保守党がそれぞれ別の候補を立て、無所属の新人も加わりました。共同通信は情勢を「混沌としている」と表現しています。

これまでの最多は2010年の8人

福岡市選挙管理委員会によると、これまでの最多は高島氏が初当選した2010年市長選の8人です。

朝日新聞は9月13日の記事で、市選管の説明として2010年の8人が過去最多だったと伝えています。今回は表明の段階ですでにこの数に並び、さらに上回る見通しになりました。ただし「表明」と「届け出」は別です。過去最多が確定するのは告示日の届け出後です。

市議3人が議席を捨てて立った

新村優氏・調崇史氏・阿部秀樹氏の3人が、9月16日にそろって福岡市議を辞職し、市長選に臨みます。

3人はいずれも任期の途中での辞職です。阿部氏は辞職の翌17日に出馬会見を開いています(日本経済新聞 9月17日)。市議の任期を残した辞職は、公職選挙法上、市長選への立候補に伴って必要になる手続きです。3人の辞職理由そのものは、各氏の会見での説明によります。

再選挙はあるのか?「4分の1得票ルール」が効いてくる

最多得票でも有効投票の4分の1に届かなければ当選できず、その場合は再選挙になります。

市長選では、最も多く票を集めただけでは当選になりません。公職選挙法は、当選に必要な最低ラインとして法定得票数を定めており、市長選は有効投票の総数の4分の1以上です(取手市「法定得票数と供託物没収点」)。これに届く候補が1人もいなければ当選人は決まらず、後日あらためて選挙をやり直します。これが再選挙です。

9人で割れると1人あたりの平均は11%台になる

9人で票が均等に割れたと仮定すると1人あたり約11%で、4分の1(25%)の半分以下という計算になります。

これはあくまで仮定の計算で、実際には知名度や組織の差があるため均等には割れません。今回どういう分布になるかを見通せる材料は、9月21日時点ではありません。RKB毎日放送は、この「4分の1得票ルール」を今回の選挙の鍵として取り上げました。

11月15日 投開票
最多得票の候補が決まる

有効投票の4分の1以上
届いた → その人が当選

4分の1に届かない
当選者なし → 後日あらためて再選挙

上の図のとおり、票を最も集めたかどうかと、当選できるかどうかは別の判定です。1位でも当選しない場合があります。

政令市の再選挙は2003年の札幌市長選だけ

政令指定都市の市長選で再選挙になったのは2003年の札幌市長選だけだと、選挙の専門家が指摘しています。

選挙コンサルタントの大濱崎卓真氏は、政令市での再選挙は2003年の札幌市長選が唯一だと指摘しています(Yahoo!ニュース エキスパート 大濱崎卓真氏)。札幌市長選も候補が乱立した選挙でした。福岡市で起きれば、政令市では23年ぶりの事態になります。首長選全体では、2017年の鹿児島県西之表市長選や2022年の東京都品川区長選でも再選挙が行われています。

再選挙になれば費用は6億7500万円

再選挙が実施された場合の費用は6億7500万円だと、RKB毎日放送が9月18日に報じています。

この金額が誰の試算によるものかは、同局の記事では示されていません。投票所と開票所の設営、投票用紙、ポスター掲示板、人件費などを一からやり直すことになります。前回2022年の福岡市長選の投票率は34.31%でした(選挙ドットコム「福岡市長選挙」)。投票率が低いほど有効投票の総数も小さくなりますが、4分の1という比率は変わりません。

争点は何か?高島市政を継ぐのか、変えるのか

争点の中心は、16年続いた高島市政の路線を引き継ぐのか、見直すのかという点です。

天神ビッグバン・博多コネクティッドといった都心部の再開発と、国家戦略特区を使ったスタートアップ支援が高島市政の柱でした。これを成長の基盤として引き継ぐと訴える候補もいれば、市政のあり方を問い直す立場を取る候補もいます。各候補の具体的な政策は、告示に向けてこれから出そろいます。

「継承」を掲げる候補と、高島市政に厳しい候補

同じ無所属でも、高島市政の継承を掲げる候補と、市政のあり方を問い直す候補に割れています。

自民党福岡市議団が擁立した調崇史氏は、与党市議でありながら高島市長に厳しい姿勢で臨んできた人物として報じられてきました。一方、9月18日に表明した佐々木彩乃氏は会見で「高島市政の継承」と「成長を暮らしの豊かさに」を掲げています。同じ「非現職」でも立ち位置は一様ではありません。

国政政党の看板がどこまで効くか

減税日本と日本保守党が独自候補を立てており、国政での知名度が市長選でどこまで通じるかが試されます。

減税日本は元国土交通省職員で行政書士の井上潔氏を、日本保守党はAI・ITエンジニアの森健太郎氏を公認しました。市長選は政党名ではなく個人名を書く選挙です。両党が福岡市長選に候補を立てるのは今回が初めてで、比較できる前回の得票はありません。

佐々木彩乃氏の出馬で構図はどう動いたのか

29歳の女性が無所属・無支援で名乗りを上げ、「継承」を掲げる候補がもう1人増えました。

佐々木彩乃氏は一般社団法人カタリスト九州の代表理事で、9月18日に無所属での立候補を表明しました。今回の市長選で女性の出馬意向は初めてと報じられています(日本経済新聞 9月18日)。経歴や会見での発言、「保守かどうか」をめぐる議論については佐々木彩乃氏の経歴と過去の発言をまとめた記事で扱っています。本記事では、9人のうちの1人として扱います。

選挙をめぐる誤情報がすでに出回っている

立候補予定者の所属政党を誤って伝える画像が拡散し、国会議員が訂正要求を出して取り消す一幕がありました。

日本維新の会の藤田文武共同代表は9月20日、福岡市長選の立候補予定者に関する画像とともに、民放ローカル局を名指しして「訂正してください」とX(旧Twitter)に投稿しました。この画像は、無所属で出馬表明をした人物の氏名・年齢の脇に「日本維新の会」と記されたもので、朝日新聞はネット上で拡散された誤情報だったと報じています。藤田氏が名指しした局がこの画像を放送したという事実は確認されていません。藤田氏は約1時間後に「使われたものでは無いようです。失礼いたしました」と投稿し、訂正要求の投稿を削除しています(朝日新聞 9月20日)。

候補者の所属は届け出で確定する

届け出上の所属党派が分かるのは、11月1日の立候補届け出のあとに市選管が出す候補者一覧です。

政党の公認・推薦と、選管への届け出で記載される所属党派は別のものです。告示前の「擁立方針」「公認予定」は変わることもあります。実際に9月20日には、無所属の立候補予定者に政党名を付けた画像が拡散しました。所属や肩書を確認するなら、福岡市選挙管理委員会が告示後に出す候補者の一覧と選挙公報が確実です。

投票前に確認しておくこと

告示後に出る候補者一覧と選挙公報、そして自分が使う期日前投票所の場所と時間の2つです。

この記事の候補者の並びは9月21日時点の報道をもとにした整理で、確定した候補者ではありません。投票の前に、次の順で公式の情報に当たってください。

  • 11月1日以降:福岡市選挙管理委員会が出す候補者一覧と選挙公報で、届け出上の氏名・所属党派・公約を確認する(福岡市選挙管理委員会)。
  • 11月2日以降:自分が行ける期日前投票所の場所・開設日・時間を確認する(福岡市「期日前投票・不在者投票」)。
  • 投票日まで:届く投票所入場整理券の裏面に生年月日を書いておくと、期日前投票の受付が早く済みます。

SNSで回ってくる候補者一覧の画像は、出所が分からないものが混じります。所属党派は必ず市選管の一覧で照らし合わせてください。

よくある質問

Q. 福岡市長選2026の投開票日はいつですか?

A. 2026年11月15日(日曜日)です。告示日は11月1日(日曜日)です。

福岡市選挙管理委員会が決定し、公表しています。高島宗一郎市長の任期満了日は12月6日です。

Q. 期日前投票はいつからいつまでできますか?

A. 期日前投票の期間は11月2日(月曜日)から11月14日(土曜日)までの13日間です。

各区役所などの期日前投票所は午前8時30分から午後8時まで、商業施設などに設けられる投票所は午前10時から午後8時までが目安です。開設場所は告示が近づいてから市選管が公表します。

Q. 福岡市長選で投票できるのはどんな人ですか?

A. 満18歳以上の日本国民で、引き続き3か月以上福岡市に住所がある人です。

実際に投票するには、福岡市の選挙人名簿に登録されている必要があります。転入して間がない場合は、3か月の要件を満たしているかを区役所で確認してください。

Q. 再選挙になると、いつやり直すのですか?

A. 当選人が決まらなかった場合、公職選挙法の定めにより後日あらためて選挙を行います。

再選挙は、選挙結果への異議申し出の期間が過ぎたあと50日以内に行うと定められています(印西市「選挙基礎知識(再選挙)」)。福岡市で起きた場合の具体的な日程は、市選管が決定して公表します。

Q. 立候補表明が「8人」と「9人」で違うのはなぜですか?

A. 各社が何を「表明」として数えるかがそろっていないためで、どの1人分の差かは確認できていません。

確定するのは11月1日の届け出締め切りの時点です。それまでは表明の取りやめや新たな表明で数が動きます。

参考情報

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