【11/8】レクサス TX1とは?タコマ改造ピックアップの市販と価格

「レクサス TX1」は、2026年11月に米ラスベガスで開かれたカスタムカーの見本市「SEMAショー2026」で公開された、レクサスの顔を持つピックアップトラックです。ただし、レクサスやトヨタが作った新型車ではありません。米カリフォルニア州のパーツメーカー「MESO Customs(メソ・カスタムズ)」が、トヨタのピックアップ「タコマ」をベースに約1年かけて作った1台だけの改造車です。

日本ではGQ JAPANが詳しく紹介し、「レクサスのトラックがついに登場か」と話題になりました。この記事では、GQ JAPANと海外の自動車メディアの報道をもとに、TX1を誰が作ったのか、前後の顔・テールゲート・足回り・エンジンの中身、市販や価格、日本で買えるのか、なぜレクサスはピックアップを出さないのか、そして名前が似ているレクサス「TX」との違いを、11月8日の時点で分かっている範囲で整理します。

この記事でわかること

  • TX1の正体:レクサス公式の新型ではなく、MESO Customsが作った1台だけのカスタムカーです。
  • 中身:ベースは第4世代トヨタ タコマ。前の顔と後ろのテールゲートにレクサス GX 550の純正部品を使っています。
  • 市販と価格:市販やキット販売の予定はなく、価格も公表されていません。日本で新車として買うことはできません。
  • TXとの違い:レクサス「TX」は北米で売られている3列シートのSUVで、TX1とは別のクルマです。
目次

レクサス TX1とは?SEMAショー2026で公開されたピックアップ

レクサス TX1は、トヨタ タコマにレクサス GX 550の顔を付けた、SEMAショー2026出展のワンオフのピックアップです。

GQ JAPANによると、TX1は2026年11月に米ラスベガスで開かれたSEMAショー2026で披露されました。SEMAショーは、カスタムカーやアフターパーツ(買ったあとに付ける部品)を扱う世界最大級の見本市です。TX1が置かれたのは、トーヨータイヤが会場に設ける名物の展示エリア「Toyo Tires Treadpass(トレッドパス)」でした。

レクサス公式の新型車ではない

TX1はレクサスの新型ではなく、米国のパーツメーカーが独自に作った改造車で、メーカーは関わっていません。

フランスの自動車メディアiTransportsは、トヨタとレクサスは設計に参加しておらず、将来のレクサスのピックアップを予告するものでもないと伝えています。「TX1」という名前も、メーカーの正式な車名ではなく、製作したMESO Customsが付けた呼び名です。

なぜ「レクサスのトラック登場」と話題になったのか

市販車と見分けにくいほど自然な仕上がりで、レクサスのピックアップを思わせる見た目だったからです。

GQ JAPANは見出しで「レクサスのトラック登場か!?」と伝え、本文では「メーカー公式からは決して登場しなかった」レクサスのピックアップを形にした1台だと説明しています。見出しだけを見ると公式発表のようにも読めますが、記事の中身はカスタムカーの紹介です。

レクサス TX1は誰が作った?MESO Customsとスチュ・ギブス

作ったのは、米カリフォルニア州のパーツメーカー「MESO Customs LLC」で、率いているのはスチュ・ギブス氏です。

GQ JAPANによると、MESO Customsはトヨタの「タコマ」「タンドラ」「フォーランナー」といったオフロード向けの車のオーナーの間でよく知られたブランドです。北米最大のタコマ専門の掲示板「Tacoma World」などのSNSで、ファンを広げてきたと伝えています。

タコマ用の内装パーツから始まったメーカー

MESO Customsは、タコマの内装を黒く引き締めるトリムキットやLEDライトなどの部品作りから始まりました。

GQ JAPANが挙げている製品には、内装のメッキ部品を黒く覆うトリムキット、2色に光るLEDのマップライトやドームライト、給油口のキャップを留めておく「The Gasshole」、天井のスイッチパネルなどがあります。設計にはCAD(コンピューターで図面を描く仕組み)と3Dプリンターを使っており、この技術がTX1の車体作りにも生かされました。

2024年の「HELLTACO」など過去のコンプリートカー

同社はSEMAショーで、タコマに大きなV8エンジンを積んだ「HELLTACO」などの改造車を発表してきました。

GQ JAPANによると、2024年のSEMAショーで話題になった「HELLTACO(ヘルタコ)」は、タコマにダッジ・ヘルキャットのV8スーパーチャージャーエンジンを載せ替え、タンドラの顔を組み合わせた車です。ほかにも、第3世代タコマにサスペンションの伸び縮みを大きくした足回りとツインターボを組み合わせた砂漠向けの車を作っています。

きっかけはデジタルアーティストのCG画像

SNSで人気のアーティスト「Lukemadevids」が描いた、GX 550顔のピックアップのCGがきっかけでした。

GQ JAPANによると、このCGを見たMESO Customsは「レクサスが作らないのであれば、自分たちの手で本物を作ろう」と決めました。ドイツのカスタム情報サイトtuningblogも、TX1はLukemadevidsのデジタルモデルに着想を得たもので、計画は公開のおよそ1年前に始まったと伝えています。

ベース車はトヨタ タコマ、顔はレクサス GX 550

TX1は第4世代のトヨタ タコマをベースに、前と後ろをレクサス GX 550の純正部品に付け替えたクルマです。

タコマは、トヨタが北米などで販売している中型のピックアップトラックです。現行の第4世代は、トヨタのはしご形フレーム(ラダーフレーム)の車台「TNGA-F」を使っています。GX 550は、レクサスの本格的なオフロード向けSUVで、角張った箱形のデザインが特徴です。どの部分にどちらの車の部品を使ったのかを、報道をもとに表にまとめました。

部位 使った部品 元の車・メーカー
車台・キャビン 骨格、ドア、屋根まわりはそのまま トヨタ タコマ(第4世代)
前の顔 純正グリル、三眼LEDヘッドライト、ボンネット レクサス GX 550
サイドミラー 純正ミラー レクサス
つなぎ目・フェンダー 3Dプリント製パネル、幅の広いフェンダー、作り直したバンパー MESO Customsの自作
後ろ 横一文字のLEDテールライト、リアハッチを切ったテールゲート レクサス GX 550
テールゲートの留め具 ラッチ(左右1対) Rivian(リヴィアン)

表のとおり、キャビンから下はタコマのままで、見た目の印象を決める前後をGX 550から持ってきているのがTX1の作り方です。

前の顔:GX 550の純正グリルと三眼LEDヘッドライト

前の顔には、GX 550の純正フロントグリル、三眼LEDヘッドライト、ボンネットがそのまま移植されています。

GQ JAPANによると、製作チームは新車同然のタコマの前と後ろを切り落とし、そこへGX 550の部品を取り付けました。タコマらしさを消すため、サイドミラーもレクサスの純正品に替えています。

3Dプリント製のパネルで前と車体をつないだ

GX 550の顔とタコマの車体のすき間は、CADで設計して3Dプリンターで作ったパネルで埋めています。

違う車の顔を付け替えると、形のつり合いが崩れたり、パネルの間に不自然なすき間ができたりしがちです。GQ JAPANは、TX1ではつなぎの部分と大きく広げたフェンダーに3Dプリント製のボディパネルを使い、フロントバンパーも作り直したことで、最初からレクサスが設計したような一体感が出たと評価しています。

テールゲートはGX 550のリアハッチを切って作った

荷台の扉(テールゲート)は、本物のGX 550の後ろの扉を切って作り直したもので、実際に開け閉めできます。

GQ JAPANによると、荷台の後ろの端にはGX 550の特徴である横一文字のLEDテールライトが付いています。MESO Customsは本物のGX 550のリアハッチ(後ろの扉)を手に入れ、切って加工し、ピックアップのテールゲートに作り替えました。

Rivian製のラッチでふつうに開け閉めできる

テールゲートには電動ピックアップのRivian製ラッチが左右に付いていて、見た目だけの飾りではありません。

GQ JAPANは、このラッチによってふつうのピックアップと同じように開け閉めでき、しっかりロックもかかると伝えています。展示用の見た目だけの車ではなく、実際に使える部品として作られている点が、海外メディアにも驚かれました。

倒すとシートヒーター付きのベンチになる

テールゲートを水平に倒すと、裏側にシートヒーター付きの2人分のクッションとスピーカーが現れます。

GQ JAPANによると、テールゲートの裏にはシートヒーター付きの専用クッション2人分と、Bluetoothスピーカーが組み込まれています。米国の自動車情報サイトDPCcarsも、テールゲートがスピーカー付きの暖かい座席に変わると伝えています。寒いキャンプ場でも、扉を開けるだけで音楽を聞きながら座れる場所になるという作りです。

足回りとエンジン:本格オフロード仕様の中身

足回りは38インチの大きなタイヤと車高を上げる部品で固め、エンジンはタコマ純正の2.4Lターボのままです。

TX1は見た目が上品なレクサス顔でも、中身は岩場や砂漠を走れる本格的なオフロード車です。全体の作りを図にまとめると、次のようになります。

前 レクサス GX 550の純正グリル・三眼LEDヘッドライト・ボンネット+3Dプリント製のつなぎパネル
中 トヨタ タコマ(第4世代)のキャビンと車台。エンジンは純正の2.4L直列4気筒ターボ
後ろ GX 550のLEDテールライトと、リアハッチを切ったテールゲート(Rivian製ラッチ・座席付き)
足 74Weldの部品、King製ショック、ビードロックホイール、38インチのトーヨータイヤ

前と後ろはレクサス、真ん中と足元はタコマと専門メーカーの部品という組み合わせで、見た目と走りの両方を作り込んでいるのが分かります。

38インチタイヤと74Weldの部品で車高を上げた

タイヤは外径38インチのトーヨー「オープンカントリー R/T トレイル」で、King製ショックで車高を上げています。

GQ JAPAN、DPCcars、iTransportsは、74Weld製の「ポータルアクスル」を使っていると伝えています。ポータルアクスルは、歯車で車輪の取り付け位置を下にずらし、車軸を高く保ったまま地面との距離(最低地上高)を大きく取る部品です。一方、ドイツのtuningblogは、74Weldの部品を上側のコントロールアーム(車輪を支える腕)と書いており、74Weld製の部品が何かは媒体によって書き方が分かれています。

このほか、低い空気圧で走ってもタイヤが外れにくいビードロックホイール、大きなタイヤに合わせて強くしたブレーキ、屋根の上の補助ライト、Baja Designs製のLEDライトが付いています(GQ JAPAN)。なお、iTransportsは、最低地上高などを第三者が測った数字は公表されていないと伝えています。

エンジンはタコマ純正の2.4Lターボのまま(出力は未公表)

エンジンは載せ替えず、タコマ純正の2.4L直列4気筒ターボに、吸気の部品と冷却器を足しています。

GQ JAPANによると、2024年のHELLTACOのようなV8への載せ替えはせず、SXTH Element製の吸気システムと、前に置く大きなインタークーラー(エンジンに入る空気を冷やす装置)を追加しました。出力がどれだけ上がったかの数字は、MESO Customsから公表されていません。

レクサス TX1は市販される?価格と日本で買えるか

TX1は1台だけの改造車で、市販やキット販売の予定はなく、価格も公表されていません。日本で新車では買えません。

読者が気になる「買えるのか」の点を、11月8日時点の報道で分かっていることと分かっていないことに分けて整理しました。

項目 11月8日時点の状況 伝えた媒体
市販の予定 なし(1台だけの車として作られた) iTransports
改造キットの販売 予定なし iTransports
トヨタ・レクサスの関与 設計に参加していない iTransports
価格 公表されていない ―
内装 詳しい内容は公表されていない GQ JAPAN
エンジン出力 向上した数字は公表されていない GQ JAPAN

表のとおり、TX1は「見て楽しむ1台」で、注文して手に入れる車ではありません。分かっていない部分は、今後MESO Customsが公表するかどうか次第です。

市販・キット販売の予定はない

現時点で、MESO CustomsがTX1を改造キットや注文できる車として売る計画は確認されていません。

iTransportsは、TX1は将来のレクサスのピックアップの予告でも、注文できる改造でもないと伝え、「唯一の1台で、そのままであり続ける」と表現しています。

価格は公表されていない

TX1の販売価格や製作費は、11月8日の時点でMESO Customsから公表されていません。

GQ JAPANは、タコマのオーナーが集まる掲示板で「新車のタコマとGXの部品を切り貼りして作れば10万ドルでは到底収まらないだろう」といった声が出ていると紹介しています。ただし、これは掲示板の利用者の感想で、製作費や価格として発表された数字ではありません。

日本でレクサス TX1は買える?

日本では買えません。TX1は売り物ではなく、ベースのタコマも日本のトヨタでは扱っていないためです。

トヨタの日本向けサイトで新車として売られているピックアップトラックはハイラックスと、2026年4月に発売された米国生産のタンドラで、タコマは載っていません。一方、顔の元になったGX 550はレクサスが日本でも扱っており、公式サイトに車種のページがあります。

なぜレクサスはピックアップトラックを出さないのか

正式な理由は発表されていませんが、高級ピックアップは売れなかった前例があり、レクサス版の開発も否定されてきました。

GQ JAPANによると、自動車業界では高級ブランドのピックアップは長く「鬼門」とされてきました。そうした背景もあり、トヨタとレクサスは、タコマやタンドラをもとにしたレクサス版ピックアップの開発を否定してきたと伝えています。

リンカーンやメルセデスの高級ピックアップは続かなかった

リンカーンの「ブラックウッド」「マークLT」や、メルセデス・ベンツの「Xクラス」は商業的に成功しませんでした。

GQ JAPANは、プレミアムブランドがピックアップの市場に入った例として、この3車種を挙げ、いずれも商業的な成功を収められなかったと伝えています。レクサスが同じ道をたどることを避けてきたのは、こうした前例があるためとみられます(編集部分析)。

GX 550の登場で「似合う」と見られるようになった

角張った箱形のGX 550が出たことで、レクサスの顔がピックアップにも似合うと考えられるようになりました。

GQ JAPANは、GX 550の箱形のプロポーションと、オフロード寄りの「オーバートレイル(Overtrail)」グレードに代表されるタフなデザインが、ピックアップの形と相性が良かったと分析しています。TX1は、その相性の良さを実物で見せた1台といえます(編集部分析)。

レクサス TX(3列SUV)とTX1の違い

レクサス「TX」は北米で売られている3列シートの市販SUVで、カスタムカーのTX1とは別の車です。

名前が1文字違うだけなので、「レクサス TX」で検索して混乱する人もいます。2つの違いを表にまとめました。

比べる点 レクサス TX レクサス TX1
作ったのは レクサス(メーカーの市販車) MESO Customs(カスタムカー)
車の種類 3列シートのSUV ピックアップトラック
買えるか 北米で販売中 買えない(1台だけ)
成り立ち レクサスが開発した市販SUV トヨタ タコマ(第4世代)

TXはレクサスが正式に売っているSUV、TX1は個人の会社が作った改造車と覚えておけば、ニュースを読み違えることはありません。

「TX1」はレクサスTXの新グレードではない

TX1はTXの新しいグレードや派生モデルではなく、名前が似ているだけの別のプロジェクトです。

iTransportsも、レクサスはすでにTXという車を売っていると触れたうえで、TX1はそれとは関係のない1台だと伝えています。レクサスの米国サイトでも、TXは3列シートの高級SUVとして紹介されています。

レクサス風のピックアップに日本で近づくには

日本で新車で買えるハイラックスやタンドラを選ぶか、GX 550を選ぶのが現実的です。TX1そのものは手に入りません。

ピックアップの使い勝手が欲しいなら、トヨタが日本で売っているハイラックスと、米国生産のタンドラが候補になります。トヨタの公式サイトによると、タンドラは「1794 Edition」が1,200万円(税込)で、取り扱いはトヨタモビリティ東京だけです。レクサスらしい角張った見た目とオフロード性能が欲しいなら、TX1の顔の元になったGX 550が日本でも買えます。はしご形フレームの車をもっと知りたい人は、三菱のピックアップ「トライトン」と車台を共有するとされる新型パジェロをまとめた「新型パジェロは9月2日に初公開か」も参考になります。

TX1の続報はどこで確かめる?

内装や出力の続報は、製作したMESO Customsの公式サイトやSNSで最初に出る可能性が高いです。

確かめるときはMESO Customsの公式サイトを見てください。買う車を比べたい人は、ハイラックス・タンドラ・GX 550の公式ページで価格・仕様・取り扱い店を確かめるのが確実です。GQ JAPANは、内装がどこまでレクサス流の豪華な仕様になるのかに注目が集まっていると伝えています。数字や写真が新しく出たら、この記事も追って更新します。

レクサス TX1のよくある質問

レクサス TX1について、検索でよく調べられている疑問をまとめました。

Q. レクサス TX1はいつ、どこで公開されましたか?

A. 2026年11月に米ラスベガスで開かれたSEMAショー2026で公開されました。

展示はトーヨータイヤの展示エリア「Toyo Tires Treadpass」でした。

Q. TX1を作ったのはレクサスですか?

A. いいえ。米カリフォルニア州のパーツメーカーMESO Customsが作った改造車です。

トヨタとレクサスは設計に参加していないと、iTransportsが伝えています。

Q. 日本で買えるトヨタのピックアップはどれですか?

A. ハイラックスと、2026年4月に発売された米国生産のタンドラの2車種です。

タンドラは1794 Editionが1,200万円(税込)で、トヨタモビリティ東京だけの取り扱いです(トヨタ公式サイト)。

Q. 車内(インテリア)はどうなっていますか?

A. 公開の時点で、キャビンの中の詳しい内容は明らかにされていません。

GQ JAPANは、内装がどこまで豪華になるのかに注目が集まっていると伝えています。

Q. レクサスがピックアップを正式に出す予定はありますか?

A. 11月8日の時点で、レクサスからピックアップトラックを出すという発表はありません。

GQ JAPANによると、トヨタとレクサスはこれまでレクサス版のピックアップの開発を否定してきました。

このほかの新しい情報が出たら、本文とあわせて追記します。

参考情報

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