【10/10】泉佐野・泉大津でだんじり横転、2人死亡|やりまわし中の事故の経緯と「たかり」の危険

2026年10月10日、大阪府の泉佐野市と泉大津市で、秋祭りのだんじりが交差点を右折する途中に倒れる事故が相次ぎ、男性2人が亡くなりました。どちらも、だんじりの側面に乗って傾きを抑える「たかり」と呼ばれる役の男性が、倒れた車体の下敷きになったと報じられています。

泉佐野市長滝の事故は午前11時ごろ、泉大津市宮町の事故は午後1時20分ごろで、約2時間半のあいだに2件が続きました。けが人は2件あわせて16人とも17人とも報じられ、数字は媒体によって分かれています。この記事では、各報道が伝えた事実を事故ごとに分けて整理し、「やりまわし」と「たかり」の仕組み、過去の横転事故、まだ分かっていないことをまとめます。

この記事でわかること

  • 2件の事故の中身:泉佐野市で51歳男性、泉大津市で48歳男性が、右折中に倒れただんじりの下敷きになり死亡しました。
  • けが人の数の食い違い:泉佐野市は7人と8人、合計は16人と17人に報道が分かれています。
  • 危ない場面の共通点:2件とも交差点の右折で、曲がる側の側面にいた人が下敷きになりました。
目次

泉佐野と泉大津のだんじり事故で何が起きたのか

10月10日、泉佐野市と泉大津市の秋祭りで、交差点を右折中のだんじりが倒れ、男性が1人ずつ、計2人死亡しました。

毎日新聞によると、この日は大阪府内の各地でだんじり祭りが開かれていました。泉佐野市では午前11時ごろ、泉大津市では午後1時20分ごろに事故が起き、いずれも大阪府警が詳しい状況を調べています。2件は別々の祭りで起きた別の事故で、同じだんじりが2回倒れたわけではありません。

2件の事故を、報道で確認できた項目ごとに並べると次のとおりです。

項目 泉佐野市の事故 泉大津市の事故
時刻 10月10日 午前11時ごろ(関西テレビは午前10時57分ごろ) 10月10日 午後1時20分ごろ
場所 泉佐野市長滝の府道交差点 泉大津市宮町の交差点
状況 右折しようとして曲がりきれず、右側に横転 右折中に倒れた
亡くなった人 泉佐野市の会社役員の男性(51) 和泉市の会社員の男性(48)
けが人 8人(毎日新聞・関西テレビ)/7人(MBS・テレビ朝日系) 男性9人(10〜60代・命に別条なし)

亡くなった2人は、どちらもだんじりの側面にいて、倒れた車体と路面の間に挟まれたと伝えられています。けが人の数は、泉佐野市の事故で報道が分かれており、次の章で中身を見ます。

泉佐野市長滝のだんじり横転はどう起きたのか

泉佐野市長滝の交差点で、勢いをつけて右に曲がる「やりまわし」の途中にだんじりが右側へ倒れ、51歳男性が死亡しました。

午前11時ごろ、右折の途中で右側へ横転

午前11時ごろ、だんじりはやりまわしで交差点を右折しようとした際に、右側へ横転しました。

関西テレビは警察の話として、だんじりが勢いをつけて角を曲がるやりまわしで右折しようとした際に右側に倒れたと伝えています。読売テレビによると、だんじりは北東へ進んでいて、交差点を右折しようとしたところで横転し、参加者複数人が下敷きになりました。関係者から消防に「だんじりが横転しました。けが人がたくさん出ています」と通報がありました。亡くなったのは泉佐野市に住む会社役員の51歳男性で、だんじりの右側面に乗ってバランスを取る「たかり」の役をしていたと関西テレビは伝えています。男性は道路とだんじりの間に挟まれ、心肺停止の状態で病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。

毎日新聞は、府警泉佐野署の話として、交差点を右折する際に曲がりきれず横転し、男性が下敷きになったとみられると報じました。目撃者は読売テレビの取材に「信号の隣で血まみれになっていて、『AED持って来い』と(言っていた)」と話しています。

けが人の数は報道で7人と8人に分かれている

泉佐野市の事故のけが人は、8人とする報道と、重傷2人・軽傷5人の7人とする報道があります。

毎日新聞と関西テレビは、死亡した男性のほかに男性8人がけがをし、うち2人が骨折などの重傷と伝えました。読売テレビは「10代から60代の参加者9人が病院に搬送され、1人が死亡、8人が重軽傷」としています。一方、MBSは「8人が病院に搬送され1人が死亡、7人が重軽傷」、テレビ朝日系の報道は「ほかに2人が重傷、5人が軽傷」としています。

搬送された人数に亡くなった男性を含めるかどうかで数え方がずれている可能性がありますが、どちらが正しいかは警察や消防の正式な発表を待つ必要があります。この記事では、数字を一方に寄せず両方を載せています。

泉大津市宮町のだんじり事故はどう起きたのか

泉大津市宮町の交差点で、右折中のだんじりが倒れ、側面にぶら下がっていた48歳男性が下敷きになって死亡しました。

読売新聞によると、事故は午後1時20分ごろに起きました。府警泉大津署の話では、男性らはだんじりを引いていて、右折中に左へ傾くだんじりのバランスを取るため、右側面にぶら下がっていたところ、だんじりが右に倒れ、その下敷きになったということです。亡くなったのは和泉市に住む48歳の男性会社員でした。

このほか、10代から60代の男性9人がけがをして病院に運ばれましたが、命に別条はないと読売新聞は伝えています。泉佐野市の事故から約2時間20分後のことで、共同通信は2件をあわせて「祭り関係者17人負傷」と報じ、MBSは「2人死亡、16人重軽傷」と報じています。合計の差は、泉佐野市のけが人を8人と数えるか7人と数えるかの差と一致します。

2件のけが人の数を、報道ごとの組み合わせで並べると次のとおりです。

数え方 泉佐野市 泉大津市 合計
共同通信など 8人 9人 17人
MBS・時事通信・朝日新聞など 7人 9人 16人

泉大津市の9人はどの報道でも同じで、食い違いは泉佐野市の数え方だけです。亡くなった人は2件とも1人ずつで、ここには報道の差はありません。

2件のだんじり事故に共通する点は何か

2件とも交差点の右折中に車体が右へ倒れ、曲がる側の右側面にいた男性が下敷きになった点が共通しています。

府警は、いずれの現場も交差点で、右折した際にバランスを崩したとみています。泉大津市の事故では「右折中、左に傾くだんじりのバランスを取るため、右側面にぶら下がっていた」と説明されており、泉佐野市でも亡くなった男性は右側面に乗っていたと報じられています。右に曲がるとき、だんじりには外側(左)へ振られる力がかかります。その傾きを右側の人が体重で戻そうとしているところで、車体が逆に右へ倒れてきた、という流れが2件の報道から読み取れます。

報道から読み取れる事故の流れを、順に並べると次のようになります。

1. 勢いをつけて交差点へ入り、右へ曲がる
2. 車体が外側(左)へ傾く
3. 右側面の「たかり」が体重で傾きを戻す
4. 戻りすぎるなどして右側へ倒れ、右側面の人が下敷きに

4の「なぜ右へ倒れたのか」は、どの報道もまだ確定させていません。速度、曳き手の人数、路面、車体の状態など、原因は警察の調べを待つ必要があります。

(編集部分析)2件の時刻と場所は離れており、同じ団体・同じ車体の事故ではありません。それでも倒れ方と亡くなった人の位置が同じだったことは、やりまわしの「右側面」が構造的に危ない位置であることを示していると考えられます。

「やりまわし」と「たかり」とは何か

やりまわしは交差点で勢いを保ったまま向きを変える曳き方で、たかりは曲がる側の側面に乗って傾きを抑える役です。

やりまわしは交差点で勢いを保ったまま向きを変える曳き方

やりまわしは、だんじりを止めずに勢いをつけたまま交差点の角を曲がる曳き方で、泉州の祭りの見せ場です。

関西テレビは「勢いをつけて角を曲がる『やりまわし』」と説明しています。岸和田市の公式ページでも、祭りの写真に「やり回し」の説明が付いています。速く曲がるほど見栄えがしますが、そのぶん車体を外側へ振る力も大きくなります。2023年に堺市で起きた横転事故でも、いつもより曳く人が多くスピードが出すぎていたことが指摘されました(後の章で扱います)。

たかりは曲がる側の側面に乗って傾きを抑える役

たかりは、だんじりの側面に乗ったりぶら下がったりして、体重で車体の傾きを抑える役です。

関西テレビは「だんじりの右側面に乗りバランスを取る『たかり』」、読売新聞は「左に傾くだんじりのバランスを取るため、右側面にぶら下がっていた」と伝えました。2件とも右折だったので、たかりがいたのは曲がる側(内側)の右側面です。外へ振られる車体を内側から引き戻す位置にいるため、車体が内側へ倒れてきたときには逃げ場が少なくなります。

(編集部分析)たかりは祭りに欠かせない役ですが、今回の2件はどちらもこの位置の人が亡くなりました。事故のあとに各地の祭礼団体が、曲がり角での速度や側面に乗る人数の決まりをどう見直すかが、次の論点になると考えられます。

だんじりの横転事故は過去にも起きているのか

交差点で右折中のだんじりが倒れる事故は過去にもあり、2023年4月には堺市で11人がけがをしています。

週刊女性PRIMEによると、2023年4月16日、堺市南区で修理を終えただんじりのお披露目の曳行中に、神社を出て約100メートル先の交差点で事故が起きました。約120人が曳き、屋根や側面にも約20人が乗っていました。右へ曲がるやり回しの際、いつもより曳く人が多くスピードが出すぎていたとされ、だんじりは左へ大きく傾いて歩道の標識にぶつかり、体勢を立て直そうと右へ引っ張った際に倒れました。

今回の2件と2023年の堺市の事故を比べると、次のようになります。

事故 曲がり方 倒れた方向 死傷者
2026年10月 泉佐野市 交差点を右折(やりまわし) 右 死亡1人・けが7〜8人
2026年10月 泉大津市 交差点を右折 右 死亡1人・けが9人
2023年4月 堺市南区 交差点を右折(やり回し) 左へ傾いたあと、立て直す途中で転倒 死者なし・重軽傷11人(右側面の6人が重傷)

3件とも「交差点の右折」で起きており、2023年の事故でも右側面に乗っていた6人が重傷でした。曲がる側の側面がもっとも危ない位置だという点は、3年前の事故と今回とで変わっていません。

だんじり祭りを見に行く人・参加する人が気をつけることは

見物する人は交差点の角や曲がる方向の正面に立たず、参加する人は団体の安全の決まりを確かめることが大切です。

今回の事故で亡くなったりけがをしたりしたのは、報道によれば祭りの参加者でした。ただ、だんじりは交差点で大きく振られるため、角の近くは見物客にとっても危険な場所です。泉州地域では10月の週末にかけて、だんじりの曳行が続く地域があります。

(編集部分析)見物するときは、①交差点の角や曲がる方向の正面に立たない、②警備や祭礼団体の誘導に従い、ロープの内側に入らない、③子どもを前に出さない、の3点が基本になると考えられます。参加する人は、曲がり角での速度や、側面に乗る人数について団体の決まりを改めて確かめておくことが、今回のような事故を防ぐ手がかりになります。

祭りの開催や中止については、各地区の祭礼団体や市の発表を確かめてください。

警察の捜査とこれから分かることは

大阪府警が2件の事故原因を調べており、なぜ車体が倒れたのか、けが人の正確な数などはまだ確定していません。

府警はいずれも交差点の右折でバランスを崩したとみていますが、速度や曳き手の動き、車体や路面の状態がどう関わったのかは発表されていません。現時点で分かっていることと、まだ分からないことを分けると次のとおりです。

分かっていること まだ分からないこと
2件とも交差点の右折中に倒れた なぜ右側へ倒れたのか(速度・人数・路面など)
亡くなったのは51歳と48歳の男性で、どちらも右側面にいた 泉佐野市のけが人が7人か8人か
泉大津市のけが人9人は命に別条なし 祭礼団体が今後の曳行をどうするか

新しい発表があれば、事故の原因や安全対策の見直しが分かってきます。

けが人の数のように報道が割れている点は、警察や消防の発表が出た段階で確定します。

だんじり横転事故のよくある質問

今回の事故について、検索されやすい疑問をまとめます。

Q. 岸和田の10月のだんじり祭りは11日も行われますか。

A. 岸和田市の公式ページでは、10月の祭礼は10日が宵宮、11日が本宮(午前7時〜午後10時)の予定です。日程は地区により異なり、10日夕方までの報道では中止の発表は確認できていないため、当日は市や各地区の発表を確かめてください。

Q. 9月の岸和田だんじり祭とは別の祭りですか。

A. 日程が別です。岸和田市の公式ページでは、9月の祭礼は9月19日の宵宮と20日の本宮、10月の祭礼は10月10日・11日と分けて案内されています。

原因などの新しい発表は、下の参考情報の各媒体で続報を確かめてください。

参考情報

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