【10/25】豊見城市長選の結果|徳元次人氏が再選、大田善裕氏に4432票差 レンタカー問題を抱えても前回より1424票増・投票率50.51%

【10/25】豊見城市長選の結果|徳元次人氏が再選、大田善裕氏に4432票差 レンタカー問題を抱えても前回より1424票増・投票率50.51%

10月25日に投開票された沖縄県の豊見城(とみぐすく)市長選挙は、無所属現職の徳元次人(とくもと・つぐと)氏(45)=自民推薦=が1万4759票を得て再選しました。無所属新人で前市議の大田善裕(おおた・よしひろ)氏(46)に4432票の差をつけています。

選挙戦の背景には、徳元氏が市内のレンタカー業者から約1年8カ月にわたり車を無償で借りていた問題がありました。市政の「継続」か「刷新」かが問われるなか、市民は現職を選んだことになります。投票率は50.51%で、過去最低だった前回をわずかに上回りました。

この記事では、両候補の得票と投票率、前回2022年との違い、レンタカー問題の経緯、両候補の訴え、2期目に確かめたい点を、琉球新報などの報道をもとに整理します。

この記事でわかること

  • 結果:徳元次人氏が1万4759票で再選。大田善裕氏は1万327票(報道された差からの計算値)でした。
  • 投票率:50.51%で、前回2022年の49.72%を0.79ポイント上回りました。
  • 背景:市長のレンタカー無償借用問題を抱えたまま、現職が前回より票を伸ばしました。
目次

豊見城市長選2026の結果は?徳元次人氏が1万4759票で再選

豊見城市長選は現職の徳元次人氏が1万4759票で再選し、新人の大田善裕氏に4432票差で勝ちました。

任期満了に伴う選挙で、10月18日に告示され、現職と新人の一騎打ちになりました。琉球新報によると、確定した結果は次のとおりです。

候補者 年齢・区分 推薦・支援 得票 得票率
徳元次人(当選) 45・現職 自民推薦 14,759票 58.83%
大田善裕 46・新人(前市議) 政党の推薦なし 10,327票(計算値) 41.17%

大田氏の得票は、琉球新報が伝えた徳元氏の得票(1万4759票)から差(4432票)を引いた計算値で、有効投票数2万5086票から徳元氏の得票を引いた数とも一致します。得票率は有効投票数を分母に編集部が計算しました。

徳元氏は当選確実の報を受け、「体制は万全に整った。古謝知事と豊見城市をもっとワクワク、幸せにする街に必ず導いていく」と決意を述べました(琉球新報)。

徳元次人氏はどんな人物か

徳元氏は豊見城市真玉橋出身の45歳で、市議を3期11年半務めたのち、2022年に市長に初当選しました。

琉球新報によると、1981年6月24日生まれで、小禄高校を卒業後、スイミングスクールやバス会社での勤務を経て市議になりました。2022年11月に市長に就任し、今回が2期目です。琉球新報の見出しによると、公明党県本部も徳元氏の支持を決めていました。

大田善裕氏はどんな人物か

大田氏は豊見城市議を務めていた46歳で、政党の推薦を受けずに無所属の新人として立候補しました。

琉球新報によると、大田氏は市政の交代を訴え、打ち上げ式では「しがらみのない政治、予算と政策、新しい豊見城を必ずつくる」と述べました。同紙の見出しでは「保革対立より豊かさ」とも訴えています。

投票率50.51%は高いのか低いのか

投票率50.51%は、過去最低だった前回の49.72%を0.79ポイント上回りましたが、有権者の半分しか投票していない水準です。

琉球新報によると、当日有権者数は5万498人(男性2万4347人、女性2万6151人)で、投票総数は2万5507票、有効投票数は2万5086票でした。投票率は当日有権者数を分母にした値です。

期日前投票は伸びました。琉球新報の投票日の記事によると、期日前投票率は21.71%で、前回の20.53%を1.18ポイント上回り過去最高でした。期日前投票は伸びたものの、全体の投票率はほぼ前回並みにとどまっています。

前回2022年の結果とどう違うか

徳元氏の得票は前回の1万3335票から1424票増え、得票率も54.3%から約59%へ上がりました。

政治山によると、2022年10月9日の前回選挙では、新人だった徳元氏が自民・公明の推薦を受け、共産・立民・社民などが推した現職の山川仁氏らを破って初当選しました。当時の有権者数は4万9888人、投票率は49.72%でした。今回と並べると次のようになります。

2022年(新人・投票率49.72%)

徳元氏 13,335票(得票率54.3%)
現職の山川仁氏ら3人の争い

→

2026年(現職・投票率50.51%)

徳元氏 14,759票(得票率58.83%・1,424票増)
新人の大田善裕氏との一騎打ち

図のとおり、レンタカー問題を抱えた選挙でも、徳元氏は前回より票と得票率を伸ばしました。ただし前回は3人、今回は2人の争いで、候補者の数が違うため得票率を単純には比べられません。

選挙の背景は?市長のレンタカー無償借用問題

背景にあったのは、徳元氏が市内のレンタカー業者から約1年8カ月、計3台の車を無償で借りていた問題です。

琉球新報によると、徳元氏は2024年7月から約1年8カ月の間、市内のレンタカー業者から車を乗り継ぐ形で計3台を借り、料金を払っていませんでした。匿名の告発文で問題が明るみに出たあと、2026年3月25日に記者会見を開いて謝罪しています。報道から選挙までの主な動きは次のとおりです。

レンタカー問題から市長選までの流れ(琉球新報の報道による)

2024年7月〜 市内のレンタカー業者から約1年8カ月、通算3台を無償で使用
2026年3月25日 市長が会見で謝罪。請求額104万7200円を支払ったと説明
2026年5月 市議会が便宜供与の有無を調べる調査特別委員会の設置を、臨時会で賛成少数により否決
2026年7月 市議らが調査委員会の設置を求める要望書を市長に提出
2026年9月 市民有志が「豊見城市長のレンタカー問題等を糾す市民の会」をつくり、公開質問状を提出
2026年10月9日 市民の会が市長を豊見城署に告発(受理は報じられていない)
2026年10月25日 市長選の投開票。徳元氏が再選

この流れのとおり、市議会で調査特別委員会の設置が否決されたあと、市民団体が告発しました。告発の受理や違法かどうかは確認されていないまま、選挙を迎えています。

市長は会見で何を説明したか

徳元氏は「政治家としての倫理観の欠如を痛感している」と謝罪し、請求額104万7200円を支払ったと説明しました。

琉球新報によると、契約書はなく、友人だった業者の社長との合意で借りていたとしました。車は新車の購入を前提にした代車だったといい、私的な使用のため政治資金規正法などには触れないという認識を示しています。借りた車はミニバン2台とコンパクトSUV1台で、請求額に詳しい内訳はなく、市長も金額の根拠は把握していないと答えました。

2026年2月に市が業者の隣の水路を浚渫(しゅんせつ)したことについて、車を借りたことへの便宜供与ではないかという指摘も出ましたが、徳元氏は「浚渫が必要な水路はほかにもある」として否定しています。

市議会と市民団体はどう動いたか

市議会は調査特別委員会の設置を否決し、その後は市民団体が質問状の提出から告発へと動きました。

琉球新報によると、市民の会は10月9日、市民ら89人の連名で、政治資金規正法違反と収賄の疑いで徳元氏を豊見城署に告発しました。告発状は、無償での車の借用と業者の敷地に隣接する排水路の浚渫工事との間に「対価関係が成立する」と主張しています。市長側は秘書広報課を通じ、告発状の内容や受理の事実を把握していないとしてコメントを控えました。告発は市民団体の主張であり、捜査機関が受理したかどうかや、違法かどうかは現時点で何も確認されていません。

両候補は何を訴えたか

徳元氏は「新たな富を生み出す街」を掲げて1期目の実績を訴え、大田氏は「しがらみのない政治」で市政の刷新を訴えました。

琉球新報によると、論戦の中心は子育て政策と経済振興でした。徳元氏は1期目の実績を前面に出し、英語教育や国際交流の充実、経済振興の拡充を掲げ、同紙はこれらの政策が市民の支持を得たと伝えています。大田氏は市民中心・市民本位の市政を掲げ、市政の信頼回復を訴えました。

琉球新報の見出しによると、徳元氏が10月15日の総決起大会で、市長選と市議選が同じ日になったことについて「私のため」と受け取れる発言をし、波紋を呼んだとも報じられています。発言の全文は今回確認できた報道では示されていません。

今回の結果をどう読むか(編集部分析)

(編集部分析)得票の結果からは、レンタカー問題が現職の再選を阻む決定的な要因にはならなかったと考えられます。

徳元氏は自民の推薦を受け、公明県本部の支持も得て、国や県との連携を訴えました。前回より有権者が増えるなか、得票も1424票伸ばしています。同じ日の那覇市長選でも現職の知念覚氏が再選しました(共同通信などの報道による。結果は当サイトの那覇市長選の記事で整理しています)。(編集部分析)沖縄本島南部の2市でいずれも現職が続投を決めたことは、地域の経済振興を国や県と組んで進める路線が一定の支持を得たことを示していると評価できます。ただし、有権者が何を重く見て投票したかを示す調査は、今回確認できた報道にはありません。

(編集部分析)一方で、再選は疑問への答えではありません。市議会は調査特別委員会の設置を否決しており、請求額の根拠も市長自身が把握していないと答えたままです。市長と業者の関係が友人どうしの私的な貸し借りだったとしても、市の工事が業者の隣で行われた以上、行政の公正さに疑いを持たれない説明を尽くすことが首長の務めです。政官の癒着を疑わせる構図を放置すれば、保守の側が大切にする行政への信頼そのものが損なわれます。

(編集部分析)2期目の最初の仕事は、浚渫工事を決めた経緯と、車の使用料の算定根拠を、市の公文書で示すことだと考えます。それが、選挙で示された信任を本物にする条件です。

豊見城市民が次に確かめたいこと

次に確かめたいのは、告発の行方、浚渫工事を決めた経緯の説明、2期目の子育て・経済政策の予算の3点です。

告発が受理されたかどうかや捜査の動きは、地元紙の続報で伝えられます。浚渫工事の経緯と2期目の施策は、市議会の一般質問と予算案の審議で確かめられるので、市議会の会議録と市の発表を見るのが近道です。市の発表や市議会の情報は豊見城市役所の公式サイトから、開票結果の公式な数字は豊見城市の選挙特設ページから確かめられます。

豊見城市長選のよくある質問

本文で扱わなかった周辺の疑問を、2つだけ補います。

Q. 同じ日の豊見城市議選の結果はどこで確かめられますか?

A. 豊見城市の選挙特設ページに、市長選と市議選の候補者一覧や開票速報の資料が載っています。問い合わせ先は豊見城市選挙管理委員会事務局(098-850-8859)です。

Q. 落選した大田氏は敗戦をどう受け止めたのですか?

A. 琉球新報の関連記事の見出しによると、大田氏は「不徳の致すところ」と述べました。今後の政治活動についての発言は、今回確認できた報道では示されていません。

得票の内訳やレンタカー問題の経緯は、下の参考情報の各報道でも確かめられます。

参考情報

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