【10/14】浦和が横浜FCに4-0快勝|肥田野と笹の連係で決めたルヴァン杯3回戦

浦和レッズ対横浜FCは、2026年10月14日にニッパツ三ツ沢球技場で行われたJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦です。浦和が前半だけで3点を奪い、4-0で勝って4回戦に進みました。4日前のJ1第9節でFC東京に0-3で敗れたばかりの浦和は、先発を10人入れ替えて臨み、無失点で立て直しました。
この記事では、Jリーグ公式の記録で得点経過とスタッツを確かめたうえで、スポーツ翻訳者の菅野さんの見方を交えて振り返ります。菅野さんはマンチェスター・ユナイテッド公式サイトの日本語訳を13年担当し、R&A公式サイトの日本語訳も手がけてきました。今回は試合後にハイライトで内容を確かめ、16の質問に答えてもらいました。
この記事でわかること
- 試合の結果:浦和が7分の肥田野蓮治、13分の笹修大、36分の小森飛絢、90分の長沼洋一のゴールで横浜FCに4-0で勝ちました。
- 勝負の分かれ目:開始13分までの2点で横浜FCが前に出ざるを得なくなり、浦和の前からの守備がさらに効きました。
- これからの見どころ:カップ戦で結果を出した肥田野と笹が、リーグ戦の先発に入っていけるかが次の注目点です。
浦和対横浜FCの結果は?ルヴァン杯3回戦は4-0で浦和が勝利
浦和がアウェイで横浜FCに4-0で勝ち、ルヴァンカップの4回戦進出を決めました。前半を3-0で折り返しています。
試合は18時33分にキックオフし、入場者数は5,338人でした。J2の横浜FCは3-4-2-1、J1の浦和は4-1-2-3の並びで入っています。
浦和の4ゴールの得点経過
浦和の4点はそれぞれ違う形で生まれ、前半に奪った3点で試合の大勢がほぼ決まりました。
Jリーグ公式の試合速報と戦評をもとに、得点の流れをまとめます。
| 時間 | 得点者 | 形 |
|---|---|---|
| 7分 | 肥田野蓮治 | 肥田野のヒールパスで笹が抜け出し、折り返しを肥田野が左足で決める |
| 13分 | 笹修大 | 肥田野がエリア内でボールを奪って折り返し、こぼれ球を笹が右足で押し込む |
| 36分 | 小森飛絢 | 横浜FCのGKのパスミスから、早川隼平のクロスを小森が左足で決める |
| 90分 | 長沼洋一 | 早川が右サイドから運んだクロスを、長沼が左足で決める |
連係、前からの守備、相手のミス、サイドからのクロスと、4点の形はすべて違います。菅野さんも「4ゴールそれぞれパターンが違っていて、面白いサッカーを見せてくれた」と話しました。
スタッツで見る浦和と横浜FCの差
浦和はシュート17本・枠内7本で、横浜FCのシュート9本・枠内3本を大きく上回りました。
主な数字を並べると、次のとおりです。
| 項目 | 横浜FC | 浦和 |
|---|---|---|
| シュート | 9本 | 17本 |
| 枠内シュート | 3本 | 7本 |
| ボール支配率 | 45% | 55% |
| パス成功率 | 76% | 83% |
| コーナーキック | 3本 | 6本 |
菅野さんが「非常にアグレッシブなプレー」と見た根拠も、このシュート17本・枠内7本でした。横浜FCの枠内シュート3本は、24分のアダイウトン、54分の熊倉弘貴、68分の窪田稜で、どれもGK福井光輝が止めています。
勝敗を分けたのはどこ?開始13分までの2点
勝負を決めたのは、浦和が開始13分までに奪った2点です。早い失点で、横浜FCは前に出るしかなくなりました。
菅野さんは勝敗を分けた要因として「前半だけで3対0になったこと」を挙げ、その中身をこう話しています。「前半早々に2ゴールを浦和が上げたことで、横浜の方に焦りも見えたんでしょうし、前に出なきゃいけない。そういう部分を浦和が逆に利用して追加点を決めたのではないか」。
7分の先制点は肥田野のヒールパスから
先制点は、肥田野蓮治と笹修大の2人だけで崩した形でした。肥田野のヒールパスが起点です。
Jリーグ公式の戦評によると、肥田野のヒールパスに笹が抜け出し、相手を引きつけて折り返したところを、肥田野が左足でゴール左上に決めました。肥田野は試合後「笹が良い形で抜け出して、落としてくれたところに入っていくという良い連係ができた」と振り返っています。
菅野さんがこの試合でいちばん評価したのも肥田野でした。「笹選手とのコンビネーションが非常に良かった。(折り返しへの)反応も非常に早くて、シュートも左隅に強烈なのを蹴っていたので、しっかり準備ができていたんだと思います」。
13分と36分の追加点は前からの守備と相手のミスから
2点目と3点目は、浦和の前線からの圧力で横浜FCのビルドアップが乱れたところから生まれました。
13分は、横浜FCの緩いパスに肥田野が寄せてエリア内で奪い、こぼれ球を笹が押し込みました。36分は横浜FCのGKのパスミスを拾い、小森飛絢が決めています。横浜FCの須藤大輔監督は試合後、ビルドアップが浦和のプレスに「ハマった」と認め、選手が「視野が狭く」なっていたと話しました。
肥田野も、FC東京戦ではプレスのかけ方にチームが迷う場面が増えていたと話し、「前から行くときは後ろを信じることが大事」と語っています。前からの守備の迷いを、この試合で払えたことになります。
FC東京戦から先発10人を入れ替えた曺監督の起用
曺貴裁監督は、FC東京戦の先発11人のうち宮本優太以外の10人を入れ替えて、この試合に臨みました。
FC東京戦は4-4-2で、GK西川周作や金子拓郎、マテウス サヴィオらが先発していました。横浜FC戦はGK福井光輝、アンカーにサミュエル グスタフソン、右インサイドハーフに笹、左ウイングに早川隼平という並びです。曺監督は試合後、FC東京戦で「ピッチに立たなかった選手も多かった」が「非常に整理して、賢く戦ってくれた」と話しました。
FC東京戦0-3からの切り替えはできたのか
菅野さんは、3-0から気を抜かずに4点目を取り、無失点で終えた点に、切り替えができた証拠を見ています。
FC東京戦のあと、曺監督は「集中を欠いた1本のプレーで相手に栄養を与えた」「勝ち方の幅がまだ狭い」と話していました。菅野さんは「前半3対0という展開を考えると、後半に気を抜いて失点してもおかしくはなかった。ですが、きちんとダメ押しの追加点を取って4対0で快勝したということは、選手が集中できていたのではないか」と答えています。
守備についても「メンバーは異なる選手であっても、全員が一人ひとり集中して取り組んでいた。だからこそ無失点で終われた」と見ています。印象に残った場面には、後半の半ばに横浜FCのミドルシュートを浦和のGKが止めた場面を挙げました。公式の記録では、54分にこぼれ球から熊倉が放った左足のシュートを、福井がセーブしています。
1週間で3試合の過密日程は「好影響」
天皇杯・J1・ルヴァンと1週間で3試合が続いた日程を、菅野さんは悪い影響ではなく「いい影響」だったと見ています。
菅野さんは「試合が多いときは、若い選手、フレッシュな選手、出場機会があまりなかった選手を使うチャンスでもある」と話しました。この先については「カップ戦もクラブにとって大事なタイトル。選手のコンディションを見極めて、今日のようにターンオーバーを使い、全選手のマッチフィットネスを高いレベルで保つべき」との考えです。
肥田野と笹はリーグ戦の先発に定着するか
菅野さんは、2人の連係を見る限り、肥田野と笹がそろってリーグ戦の先発に入っても面白いと考えています。
肥田野と笹、それに小森は、9月29日のルヴァン2回戦・カターレ富山戦や10月7日の天皇杯3回戦・RB大宮アルディージャ戦でも点を取ってきた選手です。菅野さんはこの3人を「勢いのある選手で、物おじしないで自分がやりたいプレーをして結果が出ている。見ていてとても楽しいサッカーだった」と評しました。
曺監督「若いから起用しているわけではない」
曺監督は試合後の会見で、若手の起用は年齢ではなく力で決めていると話しています。
試合後の会見で、笹と早川の先発や和田武士の途中出場について聞かれた曺監督は「年齢が若いから起用しているわけでも、若いから起用していないわけでもない」と答えました。そのうえで、笹や早川は世界的に見れば「トップレベルでプレーしなければいけない選手たち」だとし、「選手層が厚くなっているのは間違いない」と話しています。
菅野さんがこの記事でいちばん伝えたいと話したのも、この点でした。「カップ戦で結果を残した選手をリーグ戦でも起用して、その期待に応える。これがサッカーの醍醐味の一つ。昔から見ている若手がトップの舞台で活躍するかもしれない。そこを今後の楽しみにしてほしい」。
イングランドのカップ戦と比べて見えるルヴァン杯
菅野さんは、番狂わせが起きやすいのがカップ戦だとしたうえで、この試合は浦和が横浜FCを完全に圧倒したと見ています。
マンチェスター・ユナイテッドの試合を長く見てきた菅野さんは「カップ戦は、格下が格上に勝つジャイアントキリングが起こりやすい大会」と話します。そのうえで、この試合については「完全に浦和が圧倒して勝っていた。前の試合で3失点して負けたサポーターにとっては、溜飲を下げる、とても気持ちの良い試合だったのでは」と答えました。
6部・7部のクラブがプレミアに挑むイングランドのカップ戦
イングランドのカップ戦では、ふだん別の仕事を持つ選手がプレミアのクラブに挑むことがあり、そこが醍醐味です。
菅野さんによると、イングランドのカップ戦では6部や7部のクラブが、プレミアリーグやチャンピオンシップのクラブと対戦する可能性があります。「プロとして生計を立てられていない、ふだん仕事を抱えている選手たちが、大逆転を狙ってトップレベルのチームに向かっていく。フリーランスや飲食の仕事をしている人が選手としてプレーしているのも、イングランドのカップ戦の醍醐味」。日本ではなかなか見られない場面だとしています。
今回のルヴァン杯3回戦はJ1とJ2の対戦で、横浜FCの宇田光史朗は試合後「差がないようで、やっぱり差はある」と話しました。カテゴリーの違うクラブ同士がぶつかるカップ戦ならではの手応えが、負けた側の言葉にも出ています。
浦和の次の試合はいつ?10月17日の水戸戦に注目
浦和の次の試合は、中2日で迎える10月17日のJ1、水戸ホーリーホック戦です。
ルヴァン杯は10月28日に名古屋グランパスとの試合が組まれています。
菅野さんが次の試合で見てほしいと話したのは2つです。1つは、無失点で終えた守備陣が自信を持てるか。もう1つは、FC東京戦で3失点したレギュラー組が気持ちを切り替えて臨めるかです。そのうえで「浦和の魅力はアグレッシブなプレー。攻撃こそ最大の防御という言葉もあるように、もっと攻撃的なサッカーが見られれば、ファンにとって楽しい試合になる」と話しました。
浦和対横浜FCのよくある質問
試合を見逃した人が気になりそうな点を、公式の記録をもとに答えます。
Q. 浦和対横浜FCのルヴァンカップ3回戦の結果は?
A. 浦和が4-0で勝ちました。前半に肥田野蓮治、笹修大、小森飛絢が決めて3-0とし、90分に長沼洋一が4点目を加えています。
Q. 先制点のアシストは誰?
A. 7分の先制点は、肥田野のヒールパスで抜け出した笹が折り返し、肥田野が決めました。最後のパスを出したのは笹です。
Q. 浦和はFC東京戦から何人入れ替えた?
A. 先発11人のうち10人を入れ替えました。2試合続けて先発したのは宮本優太だけです。
Q. 浦和の次の試合はいつ?
A. 10月17日のJ1、水戸ホーリーホック戦です。ルヴァンカップは10月28日に名古屋グランパスとの試合があります。
参考情報
- Jリーグ公式サイト「横浜FC vs 浦和の試合結果・データ(2026年10月14日)」(サマリー・ラインナップ・戦評・試合速報・スタッツ・監督と選手のコメント)
- Jリーグ公式サイト「FC東京 vs 浦和の試合結果・データ(2026年10月10日)」(ラインナップ)
- 浦和レッズ公式サイト チームトピックス(FC東京戦後の曺貴裁監督と金子拓郎のコメント、富山戦・大宮戦の得点者)
- 菅野さん(スポーツ翻訳者)への聞き取り(2026年10月14日、試合のハイライトを確認したうえでの回答)
