【9/19】古謝玄太氏への爆破予告|犯行メールに辺野古沖事故の遺族アドレスを悪用、「就任辞退と再選挙」要求の中身と問われる罪

沖縄県知事選で初当選した古謝玄太氏への爆破予告をめぐり、脅迫メールの1通に、3月の辺野古沖転覆事故で亡くなった高校生の遺族が公開しているメールアドレスが悪用されていたことがわかりました。産経新聞が9月19日朝に独自に報じたものです。予告の中身は「知事就任を辞退し、再び選挙を実施しなければ、子どもたちが通う学校や県庁を爆破する」というもので、17日未明から古謝氏の公式サイトや子どもの通う複数の学校などに届いていました。選挙で示された結果を、暴力の予告で覆そうとする脅迫です。本記事では、沖縄テレビ・沖縄タイムス・産経新聞・共同通信・テレビ朝日系の報道と、公職選挙法・刑法の条文という一次資料をもとに、何が起きたのか、どんな罪に当たりうるのかを整理します(9月21日朝時点の情報です。19日に古謝氏本人が発表した文書の内容を追記しました)。

この記事でわかること

  • 何が起きたか:古謝氏の公式サイトと子どもが通う複数の学校などに、「就任辞退と再選挙」を求める爆破予告が届きました。県警が調べています。
  • 新たにわかったこと:1通は差出人欄に辺野古沖事故の遺族のアドレスが入力された、なりすましのメールでした(産経新聞の独自報道)。
  • 9月19日の追記:古謝氏が「脅迫等の事案に関して」と題する文書を発表し、本人と家族への殺害予告、公共施設や県内の事業所への危害予告も届いていたことがわかりました。
  • 関係先の対応:学校は教員が見回りを行い、県庁も警戒を強めました。
  • 過去の同種事案:5月には玉城デニー知事の集会や演説会にも殺害予告・爆破予告が届いていました。脅迫は特定の陣営だけに向けられたものではありません。
  • 罪の可能性:公職選挙法225条は、選挙に関して当選人に威力を加えた者を4年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金としています。

なお、本記事では子どもの学校名などを特定できる情報や、事故の遺族の氏名は扱いません。脅迫文の中で名指しされた人たちは、いずれも被害を受けた側だからです。

目次

古謝玄太氏への爆破予告とは?「就任辞退と再選挙」を求める脅迫メール

古謝玄太氏への爆破予告とは、知事就任の辞退と再選挙を要求し、応じなければ子どもの学校や県庁を爆破するとしたメールによる脅迫です。

古謝氏は9月13日投開票の沖縄県知事選に保守系の新人として立候補し、3選をめざした現職の玉城デニー氏を破って初当選しました。産経新聞によると、玉城氏との得票差は約14万7000票で、古謝氏の得票は過去最多の42万票を超えています(産経新聞 9月18日)。知事就任は9月30日です。選挙結果の詳細は沖縄県知事選の結果(市町村別の得票)でまとめています。

いつ、どこに届いたのか

9月17日未明に古謝氏の公式サイトのフォームへ届き、18日までに子どもが通う複数の学校などにも届きました。

産経新聞によると、最初の予告は古謝氏の公式ホームページの問い合わせフォームに届いたもので、その後、子どもたちが通う複数の学校などにも同様の予告が続きました。沖縄テレビは、子どもたちが通う学校に爆破予告のメールが届いていることについて、17日に警察から県へ報告があったと伝えています(沖縄テレビ 9月18日)。沖縄タイムスは17日にこの事案が判明したと報じました(沖縄タイムス 9月18日)。

犯人は何を要求したのか

要求は「知事就任を辞退し、再び選挙を実施すること」で、応じなければ学校や県庁を爆破するという内容です。

沖縄テレビが伝えたメールの内容は「知事就任を辞退し、再び選挙を実施しなければ子どもたちが通う学校のほか県庁を爆破する」というものでした。脅しの対象に選ばれたのは、当選した本人ではなく、その家族が日々通う場所と、県民が利用する県庁です。ここまでの流れを時系列で整理します。

古謝氏への爆破予告をめぐる経緯
日時 できごと 出どころ
9月13日 沖縄県知事選の投開票。古謝氏が初当選 産経新聞
9月17日未明 古謝氏の公式サイトの問い合わせフォームに爆破予告 産経新聞
9月17日 子どもが通う学校への爆破予告について、警察から県に報告 沖縄テレビ
9月18日 学校で教員が見回り、県庁も警戒を強化。報道で広く知られる 産経新聞・沖縄テレビ
9月19日朝 1通に辺野古沖事故の遺族のアドレスが悪用されていたと判明 産経新聞(独自)
9月30日 古謝氏が知事に就任する予定 産経新聞・沖縄テレビ

当選から4日後に予告が届き、就任まで2週間を切った時期に事案が表に出たことになります。

犯行メールに辺野古沖事故の遺族のアドレスが悪用されていた

爆破予告の1通は、辺野古沖事故で亡くなった高校生の遺族のアドレスを差出人に使った、なりすましメールでした。

産経新聞が9月19日朝に関係者への取材として報じたもので、遺族が住む地域の警察と、古謝氏から相談を受けた沖縄県警が調べを進めています(産経新聞 9月19日)。9月19日朝の時点で、この点を伝えているのは産経新聞だけです。他社の続報が出れば、内容が補われる可能性があります。

政党支部のメールフォームに届いた1通

問題の1通は政党支部のメールフォームに届き、差出人欄に遺族のアドレス、氏名欄に古謝氏の名前がありました。

産経新聞は、送信先を党名を示さずに「特定の政党支部」と報じています。遺族はこのアドレスを、投稿サイト上で「情報提供・お問い合わせ窓口」として公開していました。氏名欄のフリガナは、正しい「コジャ」ではなく「コシャ」と誤って記されていたといいます。本文では子どもたちの学校名を並べたうえで、「10月1日までに沖縄県知事を辞退してデマ無しの再選挙」を実施しなければ「無差別に放火して爆破する」と予告していました。「10月1日」という期限は、産経新聞のこの報道で初めて示されたものです。メールの組み立てを図にすると次のようになります。

なりすましメールの構造(産経新聞の報道をもとに作成)
差出人欄
辺野古沖事故の遺族が公開しているアドレス(本人は無関係)
氏名欄
古謝氏の名前。フリガナは誤った「コシャ」
送信先
特定の政党支部のメールフォーム
本文
学校名の列挙、10月1日の期限、放火・爆破の予告、遺族への中傷
※送り主が誰かは明らかになっていません。差出人欄と氏名欄は、いずれも送り主本人を示すものではありません。

差出人も氏名も他人のものを使い、実際の送り主が見えないように作られていた、ということです。誰が送ったのかは報じられておらず、捜査の結果を待つ必要があります。

遺族もまた被害者になった

アドレスを悪用された遺族は、脅迫の送り主ではなく、名前を使われたうえで中傷まで受けた被害者です。

産経新聞によると、メールには古謝氏を批判する記述のほか、遺族を誹謗中傷する文言も並んでいました。遺族は3月に名護市辺野古沖で船2隻が転覆した事故で子どもを亡くしています。この事故をめぐっては、運航団体の謝罪声明や第三者委員会の報告などが続いており、経緯はヘリ基地反対協議会の謝罪声明(辺野古転覆事故から半年)で整理しています。事故で家族を失った人が、別の事件の加害者に見せかけられた構図です。

県警・学校・県庁はどう対応しているのか?

沖縄県警が古謝氏からの相談を受けて調べを進め、学校は教員による見回り、県庁は警戒の強化で対応しています。

産経新聞によると、古謝氏の子どもたちが通う学校では18日、教員らが校内や周辺の見回りを行いました。沖縄テレビは、学校で不審物がないかの確認や職員による見回りが行われ、県庁でも警備を強化していると伝えています。県警は産経新聞の取材に「適切に対応していく」と答えています。なりすましに使われたアドレスについては、遺族が住む地域の警察も調べています。

関係先ごとの対応(9月19日朝時点)
関係先 対応 出どころ
沖縄県警 古謝氏の相談を受けて調べを進める。「適切に対応していく」 産経新聞
遺族の居住地の警察 アドレスの悪用について調べる 産経新聞(独自)
学校 教員・職員が校内や周辺を見回り、不審物を確認 産経新聞・沖縄テレビ
沖縄県庁 警戒・警備を強化 産経新聞・沖縄テレビ

実際に爆発物が見つかったという報道は、9月21日朝の時点でありません。それでも学校や県庁は、確認と警戒に人手を割いています。予告そのものが、関係先の日常を止める力を持っています。

古謝氏は何と語ったのか?「非常に困っている。やめてほしい」

古謝氏は沖縄タイムスの取材に対し、「非常に困っている。やめてほしい」と話しています。

古謝氏は元那覇市副市長で、42歳での就任となります。選挙期間中には、SNSが選挙に与える影響を記者団から問われ、「私もSNSを開くのは怖い。どう規制していくのかは、知事選だけでなく、これからの大きな課題だ」と語っていました(共同通信 9月14日)。当選後に、その懸念がメールという形で家族の身近な場所にまで及んだことになります。

古謝氏が発表した「脅迫等の事案に関して」とは?本人と家族への殺害予告も

報道によると、古謝氏が9月19日に発表した文書で、本人と家族への殺害予告や事業所への危害予告も明らかになりました。

古謝氏は9月19日、自身の公式ホームページに「脅迫等の事案に関して」と題するコメントを掲載しました。共同通信によると、知事就任の辞退を要求し、応じなければ家族に関係する学校や県庁を爆破するという趣旨の脅迫があったとしたうえで、警察に相談しており捜査中だと説明しています(共同通信 9月19日)。本記事を最初に公開した19日朝の時点では、古謝氏本人がまとまった形で事案を説明した文書は出ていませんでした。

文書で新たに明らかになったことは何か

本人と家族への殺害予告、そして公共施設や県内の事業所に危害を加えるという内容が届いていたことです。

産経新聞は、コメントに「古謝氏や家族への殺害予告のほか、公共施設や県内の事業所などに危害を加えるとの内容もあった」と記されていたと伝えています(産経新聞 9月19日)。テレビ朝日系(ANN)も、古謝氏や家族に対する殺害予告のほか、公共施設などに危害を加えるとする内容が複数回届いていたと報じました(テレビ朝日系(ANN) 9月20日)。19日朝までに報じられていたのは、子どもが通う学校と県庁への爆破予告までで、報道で明らかになった脅迫の対象はそれより広かったことになります。

脅迫の対象はどこまで明らかになっているのか

19日の発表で、子どもの学校と県庁に加え、本人と家族、公共施設、県内の事業所も対象だと明らかになりました。

報じられた内容を、判明した時期ごとに並べます。

脅迫の対象と、判明した時期
判明した時期 脅迫の対象 この対象を伝えた媒体
9月17日〜18日 古謝氏の公式サイトの問い合わせフォーム、子どもが通う複数の学校、県庁 沖縄テレビ、沖縄タイムス、産経新聞
9月19日(古謝氏の文書) 古謝氏本人と家族(殺害予告) 共同通信、産経新聞、テレビ朝日系(ANN)
9月19日(同) 公共施設 共同通信、産経新聞、テレビ朝日系(ANN)
9月19日(同) 県内の事業所 共同通信、産経新聞

「事業所」が具体的に何を指すのかは、9月21日朝の時点で報じられていません。特定の事業者が名指しされたのかどうかも明らかになっていないため、ここでは報道された文言のままにとどめます。

古謝氏は文書で何と述べたのか

周囲への謝罪と、警戒にあたる学校・警察への感謝です。就任を辞退するかどうかには触れていません。

古謝氏は「大きな不安とご負担をおかけしていることを、心よりおわび申し上げます」とコメントしています(テレビ朝日系)。産経新聞が伝えた文面では「迅速に警戒にあたってくださっている学校および警察の皆さまに深く感謝いたします」としています。産経新聞の9月19日の報道では、沖縄県警は取材に「適切に対応していく」と答えています。脅迫が要求している「就任辞退」に応じるかどうかを古謝氏がこの文書で述べたという報道は、21日朝の時点でありません。続報を追うなら、古謝氏の公式ホームページに掲載されるコメントと、沖縄県警の発表が起点になります。本記事は新しい事実が確認できた時点で更新します。

沖縄の選挙をめぐる脅迫は今回が初めてか?5月には玉城知事にも殺害予告

今回が初めてではなく、知事選に向けた5月には、玉城デニー知事の集会や演説会の会場にも殺害予告や爆破予告のメールが届いていました。

選挙をめぐる脅迫や偽装は、どちらか一方の陣営だけに向けられてきたわけではありません。報道で確認できる事案を並べると次のとおりです。

2026年沖縄県知事選をめぐる脅迫・なりすまし
時期 向けられた相手 中身 出どころ
5月17日 玉城知事(那覇市の演説会) 会場の爆破予告と、殺害をほのめかすメール 琉球新報
5月22日 玉城知事(沖縄市の支援者集会) 件名「殺しに行く」の殺害予告メール 琉球新報
9月11日 玉城氏(なりすまし) 玉城氏を装った事実無根の偽メールが県内各所に一斉送信 共同通信
9月17日〜 古謝氏(当選後) 就任辞退と再選挙を求める爆破予告。1通は遺族のアドレスを悪用 産経新聞・沖縄テレビ

送り主が同じかどうかは、どの事案でも明らかになっていません。表から言えるのは、今回の知事選では候補者の双方が脅迫や偽装の標的になった、ということまでです。

5月:玉城知事の集会・演説会に殺害予告と爆破予告

5月には、玉城知事が出席する集会と演説会の会場に、殺害予告と爆破予告のメールが相次いで届きました。

琉球新報によると、沖縄市の農民研修センターで5月24日に開かれた支援者集会をめぐり、22日に同センター宛てで「殺しに行く」という件名のメールが送られていました。本文では辺野古沖の転覆事故の船長についても殺害をほのめかしていました。17日に那覇市の琉球新報ホールで開かれた演説会でも、ホールの爆破予告とともに殺害をほのめかすメールが届いています(琉球新報 5月26日)。玉城知事は5月29日の会見で、法的対応を含めて「毅然と対応する」と述べ、当時対抗馬だった古謝氏は「言語道断だ」とコメントしました(琉球新報 5月30日)。

9月11日:玉城氏を装った偽メールが一斉送信

投開票の2日前には、玉城氏を装った偽のメールが県内各所に一斉送信されていました。

共同通信によると、偽メールには「『沖縄県』を『琉球県』に改称する」「投票した方へお礼の品を渡す」といった事実無根の内容が書かれていました。玉城氏の選挙事務所は刑事告訴に向けた手続きを準備するとの声明を出しています。他人の名前を使って送るという手口は、今回の古謝氏への爆破予告にも共通しています。選挙中の偽情報の広がりについては、知事選の情勢とAI偽画像でも取り上げました。

どんな罪に当たりうるのか?公職選挙法225条と刑法

今回の爆破予告は、公職選挙法の選挙の自由妨害罪、刑法の脅迫罪や威力業務妨害罪に当たりうる行為です。

どの罪で立件するかは捜査当局が判断することで、現時点で容疑が確定しているわけではありません。そのうえで、条文に照らして関係しうる規定を整理します(条文はいずれもe-Gov法令検索の公職選挙法と刑法によります)。

関係しうる罰則(条文の要旨)
法律・条文 対象となる行為 法定刑
公職選挙法225条1号(選挙の自由妨害) 選挙に関し、選挙人・候補者・当選人などに暴行や威力を加えること 4年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
刑法222条(脅迫) 本人や親族の生命・身体などに害を加えると告げて脅すこと 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
刑法234条(威力業務妨害) 威力を用いて人の業務を妨害すること 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(233条の例による)

今回は、学校が見回りを行い、県庁が警戒を強めるなど、関係先の業務に実際の負担が生じています。どの規定が使われるかは、今後の捜査の中で明らかになります。

「当選人」への威力は選挙の自由妨害罪の対象

公職選挙法225条は、投票日前の候補者だけでなく、選挙が終わった後の「当選人」も守る対象に含めています。

225条1号は「選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき」と定めています。今回の予告は、当選した古謝氏に対して就任の辞退を迫るものでした。条文には「当選人」が明記されており、投票日が過ぎた後の当選人への威力も、条文の対象として書かれています。

親族への害悪の告知も脅迫罪に含まれる

刑法222条は、本人ではなく親族に害を加えると告げて脅す行為も、同じ脅迫罪として扱っています。

222条2項は「親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする」と定めています。今回のように家族が通う場所を名指しして当事者を脅す手口は、条文上もはっきり想定されている形です。

脅迫で選挙結果は覆るのか?「就任辞退・再選挙」要求の意味

脅迫によって選挙結果を変えさせる正当な手続きは存在せず、脅しで辞退を迫ること自体が処罰の対象になりうる行為です。

公職選挙法109条は、知事などの選挙で再選挙を行う場合として、当選人がいないとき、当選人が死亡者であるとき、当選が無効になったときなどを定めています。再選挙は法律が定めた事由があって初めて行われるもので、脅迫文が求める「再選挙」は、当選人に辞退を強いることでその事由を作り出そうとするものです。

今回の知事選の投票率は61.57%で、前回を3.65ポイント上回りました(ダイヤモンド・オンライン 9月19日)。42万人を超える有権者が古謝氏に、それを下回る数の有権者が玉城氏に投じた結果を、匿名の脅しで入れ替えようとする行為は、誰が勝ったかとは関係なく、選挙という仕組みそのものへの攻撃です。5月に玉城知事への脅迫を古謝氏が「言語道断」と批判したのも、同じ理屈に立ったものといえます。

(編集部分析)選挙で示された民意を匿名の脅しで覆そうとする行為は、民主主義と法の支配への挑戦であり、決して許されません。しかも亡くなった高校生の遺族のアドレスが悪用されており、遺族をさらに傷つける卑劣な行為です。どの候補が勝ったかにかかわらず、有権者の一票を守るために、捜査当局が厳正に対処することを求めます。

私たちにできることは?特定と拡散に加担しない

読む側ができるのは、学校名などの特定につながる情報を書き込まない、広めないことです。

脅迫メールは学校名を並べていましたが、その情報をSNSで繰り返せば、脅迫文に書かれた情報を、自分の手でさらに広げることになります。次の3点は、立場を問わず守れることです。

  • 学校名や家族の情報を書かない:報道各社も学校名は伏せています。推測で名前を挙げる投稿は、脅迫と同じ効果を持ってしまいます。
  • 差出人の表示をうのみにしない:今回のメールでは、差出人欄にも氏名欄にも無関係の人の情報が使われていました。「◯◯が送った」という投稿は、捜査で確認されるまで事実とは限りません。
  • 中傷の文言を引用して広めない:遺族への中傷は、引用されるたびに被害が重なります。

送り主が明らかになるまでは、「どちらの陣営の仕業か」という根拠のない推測を投稿・拡散せず、報道で確認された事実にとどめるのが安全です。身近な場所で不審なメールや予告を見つけたときの連絡先は、下のよくある質問にまとめました。

今後の焦点は?9月30日の就任と「10月1日」の期限、捜査の行方

当面の焦点は、9月30日の知事就任が予定どおり行われるかと、県警などの捜査で送り主が特定されるかです。

今後の日程と見るポイント
時期 何が起きるか 見るポイント
9月30日 古謝氏が知事に就任(予定) 就任式と県庁の警備態勢
10月1日 脅迫文が示した期限(産経新聞の報道による) 学校や県庁の警戒が続くか
未定 沖縄県警・遺族の居住地の警察による捜査 送り主の特定と、適用される罪名
未定 5月の玉城知事への脅迫の捜査 同じ送り主かどうかが明らかになるか

就任の翌日が脅迫文の期限にあたるため、県庁と学校の警戒は少なくとも10月初めまで続くとみられます。古謝氏が就任後の会見でこの件に触れるかどうかも、注目点の1つです。

よくある質問

Q. 学校や職場に爆破予告のメールが届いたら、どこに連絡すればよいですか?

A. 差し迫った危険があるときは110番、急を要しない相談は警察相談専用電話「#9110」です。政府広報オンラインによると、#9110は全国どこからでも、かけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。110番は今すぐ警察官に来てほしい緊急の事件・事故のための番号とされています(政府広報オンライン)。届いたメールは消さずに残しておくと、相談の際に警察へそのまま見せられます。

Q. なりすましメールは、差出人の表示で送り主を見分けられますか?

A. 表示だけでは見分けられません。今回のメールでは、政党支部のメールフォームの差出人欄に遺族のアドレス、氏名欄に古謝氏の名前が入力されていました。フォームの入力欄には送る側が他人の情報を書き込めるため、表示された名前やアドレスは送り主本人の証明になりません。送り主の特定は、警察の捜査を待つ必要があります。

Q. 自分が公開しているメールアドレスが、脅迫メールに使われていたらどうすればよいですか?

A. 自分が送っていないことを記録に残し、警察に相談するのが第一歩です。今回の遺族のケースでは、遺族が住む地域の警察が調べを進めています(産経新聞)。急を要しない相談は#9110で受け付けています。問い合わせ先としてアドレスを公開していたこと自体に落ち度はなく、悪用した側の行為が問われます。

Q. 過去の脅迫事案では、犯人は捕まったのですか?

A. 5月に玉城知事の集会や演説会に届いた殺害予告・爆破予告について、琉球新報は県警が捜査を進めていると報じましたが、9月21日朝までに送り主の逮捕は報じられていません。捜査の結果が出た段階で、今回の事案との関係も含めて明らかになる見通しです。

参考情報

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