【10/3】アジア大会で韓国国旗が揚がらず|表彰式の経過と組織委の説明

【10/3】アジア大会で韓国国旗が揚がらず|表彰式の経過と組織委の説明

愛知・名古屋アジア大会のサッカー男子決勝が2026年10月3日に豊田スタジアムで行われ、韓国が日本を1-0で破って金メダルを取りました。ところが試合後の表彰式で、優勝した韓国の国旗だけが国歌の間に揚がらないという異例の事態が起きています。

この記事では、表彰式で何が起きたのか、組織委員会は原因を説明したのか、韓国側が何と言っているのかを報道をもとに整理し、今大会で韓国選手団をめぐって続いた運営トラブルを時系列でまとめます。

この記事でわかること

  • 何が起きたか:韓国国歌が流れる間、日本と中国の国旗は揚がったのに、中央の韓国国旗だけが揚がらなかった
  • 組織委の説明:運営担当者は「現在、状況を確認中です」と答えただけで、10月4日朝の時点で原因の公式な説明は確認できない
  • 続いたトラブル:今大会では北朝鮮国歌の誤放送や旭日旗の誤った掲示など、組織委が過去に謝罪したトラブルもあった(今回の件の謝罪は未確認)
目次

アジア大会の表彰式で韓国国旗が揚がらず、何があったのか

韓国国歌が流れる間、3本のポールのうち中央の韓国国旗だけが動かず、日本と中国の国旗だけが揚がりました。

日刊スポーツによると、表彰式の終盤、韓国国歌の演奏に合わせて金メダルの韓国、銀メダルの日本、銅メダルの中国の3か国の国旗を揚げる場面で、真ん中の韓国国旗だけが揚がらず、両側の日本と中国の国旗だけが上がりました。韓国国旗が揚がったのは国歌が終わるころで、スタンドの韓国サポーターからはブーイングが起きました(日刊スポーツ/Yahoo!ニュース)。

国旗が揚がったのは国歌の終わりごろ

韓国国旗が揚がった時刻は報道で少しずつ表現が違い、国歌の終わりごろから終わった後とされています。

日刊スポーツは「国歌終了のタイミングでようやく」揚がったと伝えました。韓国の経済紙イデイリーは、韓国選手たちの姿が中継画面に映った後になって遅れて揚がったと書き、韓国のスターニュースは、国歌が終わった後に関係者が対応してようやく揚がったとしています(スターニュース)。何秒遅れたのかを示した報道は見当たりません。

ひもの絡まりの可能性が報じられたが、原因は未確定

スポーツソウル日本版は「紐が絡まったのか」と可能性に触れていますが、組織委が原因を発表したわけではありません。

同紙によると、関係者は国歌が流れている間に何度も掲揚を試みましたが、韓国国旗は上がり切らないまま国歌が終わりました(スポーツソウル日本版)。ひもの絡まりという見方は報道側の推測で、10月4日朝の時点で組織委の公式な原因説明は確認できません。

組織委員会は原因を説明したのか

運営担当者は「現在、状況を確認中です」と答えるにとどまり、10月4日朝の時点で原因の公式説明はありません。

日刊スポーツの10月4日午前1時7分の配信によると、運営担当者は取材に「現在、状況を確認中です」と述べ、運営本部に報告して返答を待っている状態だと明かしました。謝罪や再発防止策の発表は、この時点の報道では確認できません。

(編集部分析)国旗の掲揚は表彰式でいちばん大事な場面で、開催国の運営の確かさがそのまま映る場面でもあります。ひもの絡まりのような単純な原因であっても、何が起きて、誰が、どう直すのかを早く公表しなければ、「わざとではないか」という見方だけが広がっていきます。日本の名誉を守るいちばんの方法は、言い訳ではなく、速く正確な説明だと考えます。

韓国の主将や韓国メディアは何と言っているのか

韓国の主将イ・ギヒョク選手は「日本が意図的にやったことなら良くない」と述べ、イデイリーなど韓国の一部メディアは運営を厳しく批判しています。

スポーツソウル日本版によると、主将を務めたイ・ギヒョク選手は表彰式の後、「日本が意図的にやったことなら良くないと思う」「表彰式は誰もが祝福されるべき場所なのに、必死に努力して成果を出した僕たちに対して太極旗一枚すらまともに掲げてくれなかった点は不満」と話しました。

イデイリーは「最後まで『F評価』の大会」という見出しでこの件を伝え、大韓体育会のユ・スンミン会長が9月24日の記者懇談会で大会運営に「F評価をつけたい」と述べたことにも触れています(イデイリー/Daum)。スターニュースは、日刊スポーツが「また問題が起きた」と報じたことを紹介し、日本のメディアも韓国関連の運営ミスの繰り返しを取り上げていると伝えました。

「意図的」と言える根拠は出ていない

日本側が意図して韓国国旗を揚げなかったことを示す事実は、10月4日朝の時点で報道には出ていません。

主将の発言も「意図的にやったことなら」という仮定の形です。日刊スポーツ、スポーツソウル日本版、韓国のイデイリー、スターニュースのいずれも、掲揚がうまくいかなかった経過は伝えていますが、誰かが意図して止めたという事実は示していません。

(編集部分析)ミスはミスとして認め、謝るべきは謝るべきです。そのうえで、根拠のないまま「日本がわざとやった」という話が広がるのは、日本にとっても、懸命に戦った両国の選手にとっても不幸なことです。原因の説明が遅れるほど、その空白に憶測が入り込みます。組織委の説明の速さが、ここでも問われていると考えます。

決勝の試合結果はどうだったのか

韓国のU-23代表が日本のU-21代表を1-0で破り、韓国はアジア大会のサッカー男子で4連覇を果たしました。

日刊スポーツによると、日本は後半16分に失点し、そのまま0-1で敗れました。スポーツソウル日本版によると、決勝点を決めたのはMFオム・ジソン選手(スウォンジー・シティ)です。日本はU-21、韓国はU-23の代表で臨んでおり、日本は2歳下の世代で決勝を戦ったことになります。

項目 内容
日時・会場 2026年10月3日・豊田スタジアム(愛知県豊田市)
結果 韓国(U-23)1-0 日本(U-21)
得点 後半16分、韓国のオム・ジソン選手
メダル 金:韓国/銀:日本/銅:中国
韓国の優勝 2014年仁川、2018年ジャカルタ、2022年杭州(開催は2023年)に続く4連覇

表のとおり、試合は1点差で決着しましたが、その後の表彰式の不手際が、優勝の場面に影を落とす形になりました。

今大会の運営トラブルはこれが初めてなのか

初めてではありません。韓国選手団に関わるものだけでも、国歌の誤放送やバスの迷走が報じられ、組織委は謝罪を重ねています。

次の表は、韓国選手団に関わり、日本と韓国の報道で確認できたトラブルを日付順に並べたものです。大会全体のトラブルを網羅した一覧ではなく、件数の比較にも使えません。

日付 出来事 報じた媒体
9月15日 サッカー男子のカタール戦に向かうバスが近くの野球場へ向かい、両チームが約30分遅れて到着 イデイリー・スターニュース
9月17日 中部国際空港で、到着した韓国選手団が大型の太極旗を掲げて歩くことを空港側が認めず YTN・京畿日報
9月18日 ホッケー男子の韓国-バングラデシュ戦で、韓国国歌の代わりに北朝鮮の国歌が流れる 共同通信・スターニュース
9月22日 組織委が「あってはならない重大なミス」と釈明し、会長名の謝罪文書を送付 共同通信
大会期間中 バスケットボール男子の決勝前の練習が配車の問題で中止 イデイリー・スターニュース
10月3日 サッカー男子の表彰式で韓国国旗だけが揚がらず 日刊スポーツ・スポーツソウル日本版ほか

表のように、国歌と国旗という国の象徴にかかわる失敗が2度続いたことが、韓国側の反発を強めている背景にあります。

北朝鮮国歌の誤放送はなぜ起きたのか

組織委は、参加国の国歌の音源を1台の端末でまとめて管理する中で、民間事業者が誤ったファイルを流したと説明しました。

共同通信によると、組織委は9月22日、岐阜県各務原市でのホッケー男子の韓国戦で北朝鮮の国歌が流れた件を「あってはならない重大なミス」とし、直接謝罪したうえで組織委会長名の謝罪文書を送ったと説明しました。原因は現場スタッフの取り違えだとしています(共同通信/Yahoo!ニュース)。スターニュースは、音源の送出を担当していたのは運営業者から派遣された職員だったと伝えています(スターニュース)。

空港で太極旗を掲げられなかった件

中部国際空港では、空港側が自らの規定を理由に、韓国選手団が大型の太極旗を掲げて歩くことを認めませんでした。

韓国のYTNと京畿日報によると、9月17日午後、韓国選手団の本隊122人が中部国際空港に到着した際、旗ざおを外して旗だけを持つという選手団の提案も認められませんでした(YTN、京畿日報/Daum)。これは空港の運用の話で、組織委の運営ミスとは性格が違います。空港の規定がどの国の選手団にも同じように当てはめられたのかは、報道では分かりません。

旭日旗の掲示でも組織委は謝罪していた

9月26日の野球の日本-台湾戦で、旭日旗を持ち込み禁止と誤って掲示し、組織委は「深くおわび申し上げます」と謝罪しました。

日本経済新聞によると、組織委は岡崎市の会場入り口などに旭日旗のデザインを例示して「上記の旗は持ち込めません」と掲示していました。大会は参加国以外の国旗の掲示を禁じていますが、旭日旗は禁止の対象ではなく、組織委は「現場の誤った認識により掲示をした」と説明し、公式サイトで謝罪しました(日本経済新聞)。この件の経緯は「アジア大会の台湾タオル制止|旭日旗だけ謝罪、規定を検証」でまとめています。

(編集部分析)旭日旗の件は日本の側が不快な思いをさせられた例で、今回の国旗の件は韓国の側が不快な思いをした例です。向きは逆でも、根っこは同じ「現場が規定と手順を正しく理解していない」という問題に見えます。国の象徴を扱う場面の手順を、開催国として一から点検し直す必要があると考えます。

名古屋テレビ(メ~テレ)によると、9月30日には名古屋市の広沢一郎市長も、相次ぐ運営トラブルについて選手らに謝罪の意を示しています(メ~テレ/Yahoo!ニュース)。

開催国として何が問われているのか

問われているのは、象徴を扱う手順の確かさと、ミスが起きたときに速く説明する力の2つです。

今回の国旗の件では、掲揚の失敗そのものより、その後に「確認中」のまま説明が出ていないことのほうが、時間がたつほど重くなります。国歌の誤放送のときは、組織委が報道陣の前で釈明したのは4日後の9月22日でした。

表彰式で国旗が揚がるまでの流れを、どこで止まったのかが分かるように並べると、次のようになります。

1 メダル授与

金・銀・銅の順に授与

2 国歌の演奏

優勝した韓国の国歌が流れる

3 国旗の掲揚

日本・中国は揚がり、中央の韓国だけ止まる

4 遅れて掲揚

国歌の終わりごろに揚がり、ブーイング

5 説明

運営担当者は「確認中」

図のとおり、止まったのは国旗の掲揚の一点ですが、まだ埋まっていないのは最後の「説明」の段です。

(編集部分析)日本は、時間どおりに動く鉄道や丁寧な運営で、世界から信頼を得てきた国です。その信頼は、日本人が誇ってよい財産です。今大会で失敗が続いたことは残念ですが、ここで原因を正直に公表し、手順を直して見せることができれば、信頼はむしろ取り戻せます。反対に、説明を先延ばしにすれば、「日本は韓国を軽んじた」という筋書きに材料を与えることになりかねません。誇りを守るのは、失敗を隠すことではなく、失敗をきちんと処理することだと考えます。

今後の注目点はどこか

組織委が掲揚失敗の原因と謝罪の有無をいつ、どう説明するかが、当面の最大の焦点です。

国歌の誤放送では、組織委は会長名の謝罪文書を送りました。今回も韓国側への正式な謝罪や文書の送付があるのか、大韓体育会が抗議や再発防止の要請を出すのかが注目されます。大会は閉会式まで続くため、残る表彰式で同じことが起きないかも見られています。

続報を確かめるときは、組織委の公式サイトの発表と、日刊スポーツや共同通信など国内の報道、韓国側の動きは聯合ニュースなど韓国の報道を見るのが確実です。韓国の報道は日本語版が出るまで時間がかかることがあるので、日付と出所を確かめてから読むことをおすすめします。

アジア大会をめぐるほかの動きは「アジア大会の北朝鮮選手をめぐる動き」でもまとめています。

アジア大会の韓国国旗問題のよくある質問

最後に、この件で多く寄せられそうな疑問をまとめます。

Q. 日本が勝っていれば何大会ぶりの金メダルでしたか?

A. 日刊スポーツによると、勝てば4大会ぶりの金メダルでした。日本は3大会連続の準優勝となりました。

Q. 表彰式をやり直したのですか?

A. やり直したという報道は、10月4日朝の時点で確認できません。韓国国旗は国歌の終わりごろに遅れて揚がりました。

Q. 韓国政府は抗議したのですか?

A. 10月4日朝の時点で、韓国政府や大韓体育会が今回の件で正式に抗議したという報道は確認できません。

組織委の説明や韓国側の動きがあれば、続報として追記します。

参考情報

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